前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • オラクル株が9月16日、前日(9/15、140.35ドル)から大幅高となり、2026年6月以来の高値となる159.70ドルまで反発したことが新たに判明した。前回まで6.6%安・続落が続いていた流れが一転した形である(新規、Trading Economics)。
  • この反発の背景として、創業者・会長のラリー・エリソン氏が9月12日、保有株のうち5000万株(75億ドル相当)を売却する計画(6月22日設定、10月24日失効予定の10b5-1プラン)を撤回していたことが新たに判明した。この計画の下では1株も売却されておらず、他に売却の計画もないと説明されている。同氏に近い関係者は、株価が過小評価されているとの見方を示しているという(新規、Yahoo Finance、Oracle Investor Relations)。この売却計画がインサイダー売りの重荷として株価を圧迫していたとの分析があり、撤回によってその重荷が取り除かれたことが反発を支えたとみられる(The Motley Fool)。
  • レナーが9月16日引け後に発表した2026年度第3四半期決算で、市場予想EPS1.30ドルを大幅に上回る結果、売上高94億1600万ドル(市場予想91億6400万ドルを上回る、前年比7.86%増)となったことが新たに判明した。新規受注は5%増の2万587戸、受注残は1万6944戸・77億ドルに達した(新規、Alphastreet)。前回時点で「前年同期比35%減益」と予想されていた慎重な見方に反する強い結果となった。
  • ダーデン・レストランツについて、前回まで「9/17朝発表予定」としていたが、実際の決算発表日は9月24日(米会計年度2027年度第1四半期)であることが新たに判明した(訂正、Darden Investor Relations)。市場予想は調整後EPS2.06〜2.08ドル、売上高およそ32.1億ドル。

昨日と同じこと(継続)

  • フェデックスの決算発表が9月17日(木)引け後に予定されている点は前回から変わっていない。市場予想EPSは4.21ドル。
  • クローガーの通期ガイダンス(調整後EPS5.00〜5.20ドル、既報の下方修正後の数値)について、本日時点で新たな変更は確認できなかった。
  • ゼネラル・ミルズの次回決算発表(9月23日予定、2027年度第1四半期)についても、本日時点で新たな変更は確認できなかった。
  • 米国市場は決算閑散期が続いており、9月17日(水)朝時点で確認できた主要な新規決算発表(レナー以外)はない。

要因の連続性

  • 継続要因: オラクルの設備投資急拡大とキャッシュ燃焼への警戒、リストラ費用拡大への懸念は、株価の反発局面でも完全には解消していない。
  • 新規要因: エリソン氏の株式売却計画撤回によるインサイダー売り懸念の後退、レナーの決算での大幅な上振れ。
  • 解消した要因: オラクル株の続落という前回までの流れは、本日の大幅反発により一旦解消した(ただし根本的な財務懸念は残る)。

1. 本日のハイライト

米国市場は決算閑散期が続いているが、レナーの決算発表とオラクル株の大幅反発が本日の主要トピックとなった。FRBは9月16日、政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とすることを決定しており(詳細はratesカテゴリ参照)、この金利環境が住宅・物流セクターの決算に与える影響も注目点である。

銘柄 トピック 内容 出典
オラクル(ORCL) 株価大幅反発 前日140.35ドルから159.70ドル(6月以来の高値)へ Trading Economics
オラクル(ORCL) 創業者の株式売却計画撤回 エリソン氏、75億ドル相当の売却計画を撤回 Yahoo Finance
レナー(LEN) 決算で大幅増収 売上高94.16億ドル(予想91.64億ドル)、EPS予想を大幅に上回る Alphastreet
ダーデン(DRI) 決算発表日を訂正 9/17ではなく9/24(2027年度第1四半期)と判明 Darden IR

2. 個別決算

オラクル(ORCL)のその後

前日まで6.6%安・続落となっていたオラクル株は、9月16日に大幅高となり、2026年6月以来の高値となる159.70ドルまで反発した。過去4週間では5.7%高となったが、過去12カ月ではなお30.92%安という水準である(Trading Economics)。

反発の主因として、創業者・会長のラリー・エリソン氏が9月12日、保有株5000万株(75億ドル相当)を売却する計画(6月22日設定、10月24日失効予定の10b5-1プラン)を撤回していたことが新たに判明した。この計画下で株式は1株も売却されておらず、同氏には他に売却の計画もないと説明されている。株価は計画設定時からおよそ16〜18%下落していたが、同氏に近い関係者は株価が過小評価されているとの見方を示しているという(Yahoo Finance、Oracle Investor Relations)。この売却計画がインサイダー売り懸念として株価の重荷になっていたとの分析があり、計画撤回によってその重荷が取り除かれたことに加え、アナリストからオラクルを大型テック株の中でも割安とする評価が相次いだことが反発を支えたとみられる(The Motley Fool)。なお、前回報じた大量の即日解雇や、2026年リストラ計画の見積り総額28億ドルへの拡大といった構造的な懸念は解消しておらず、株価反発とは別に注視が必要である。

レナー(LEN)の決算

レナーは9月16日(米東部時間)引け後に2026年度第3四半期決算を発表し、市場予想EPS1.30ドルを大幅に上回る結果となった。売上高は94億1600万ドルで市場予想91億6400万ドルを上回り、前年同期比7.86%増となった。新規受注は5%増の2万587戸、受注残は1万6944戸・77億ドルに達した(Alphastreet)。前回時点でアナリストが「前年同期比35%減益」と慎重に見込んでいたのに反する強い結果であり、住宅ローン金利が6.76%前後(9/10時点)まで上昇するなかでも、住宅市場に底堅さが残っていることを示す内容となった。カンファレンスコールは9月17日(木)午前11時(米東部時間)に予定されている。

3. 業界トレンド

  • オラクル株の反発は、業績そのものの改善というより、インサイダー売り懸念の後退とアナリストの好意的な評価という「オーバーハングの解消」によるものである点に留意が必要である。設備投資拡大とキャッシュ燃焼への根本的な懸念は残っており、株価の反発が構造的な問題の解消を意味するわけではない。
  • レナーの決算は、金利上昇環境下でも住宅需要が底堅いことを示した。フェデックス(9/17引け後発表)の決算は、物流セクターにおける同様の底堅さの有無を確認する材料になる。
  • FRBの利上げ決定とドットプロットの上方修正(年内追加利上げ観測)を受けて、住宅ローン金利に直結する住宅セクターや、景気循環に敏感な物流セクターの決算が、今後さらに注目される展開になりそうである(詳細はratesカテゴリ参照)。

4. 次の注目決算

  • フェデックス(FedEx, FDX): 9月17日(木)引け後に決算発表予定。市場予想EPSは4.21ドル。通期(2027会計年度)の市場予想EPSは17.6ドル。四半期配当は1株1.22ドル(年換算4.88ドル、利回り1.5%)(MarketBeat)。
  • ダーデン・レストランツ(Darden Restaurants, DRI): 前回まで9/17朝発表予定としていたが、実際は9月24日(米会計年度2027年度第1四半期)であることが判明した(訂正)。市場予想は調整後EPS2.06〜2.08ドル、売上高およそ32.1億ドル(Darden Investor Relations)。
  • ゼネラル・ミルズ(General Mills, GIS): 2027年度第1四半期決算を9月23日朝に発表予定(前回から変更なし)。
  • クローガー(Kroger, KR): 次回決算発表は本日時点で確度の高い日程を確認できなかった。通期ガイダンス(調整後EPS5.00〜5.20ドル)は既報の下方修正後の水準から変更なし。