前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 前回(23日)は米10年債利回り急伸を受けビットコインが8万7300ドルから8万4400ドルまで反落していたが、24日はさらに一時8万2900ドル近辺まで下げ幅を広げた。一方で日本時間25日朝時点では8万4600ドル台まで持ち直しており、反落は一直線には続かなかった(新規、CoinDesk)。
- 下落の直接要因が「金利急伸」から「利上げ観測の高まり」へ変化した。CME FedWatchによれば10月の利上げ確率は75.3%、12月は58.6%まで上昇しており、インフレ懸念の再燃が新たな売り材料に加わった(新規、Yahoo Finance)。
- 前回28%急騰したビットコインキャッシュ(BCH)は24日、利益確定売りで7.8%下落し332ドル台まで調整した。ただしCMEは新たにユニスワップ(UNI)先物も10月19日から上場すると発表し、アルトコイン先物の拡充自体は続いている(新規、CME Group)。
- ビットコインは22日に310日ぶりに365日移動平均線(8万900ドル近辺)を上回っており、過去5回の同様の突破後はいずれも12カ月後に上昇していたという分析が新たに判明した(新規、CoinDesk)。
昨日と同じこと(継続)
- 米金利動向への感応度の高さは前回から継続しており、24日も金利観測が値動きの主因であり続けた。
- SECの「Regulation Crypto Assets」(8月18日提案)は引き続き審議中で、新たにパブリックコメント期限が10月20日であることが判明した(継続・詳細判明)。
- 日本の金商法移行に関する改正法について、24日時点でも新たな進捗の発表は確認できなかった(継続)。
要因の連続性
- 継続要因: 米金利・利回り動向への感応度の高さ。ただし前回は「利回り急伸」という実現値ショックが要因だったのに対し、24日は「利上げ確率の上昇」という観測ベースの要因に変わった。
- 新規要因: CMEのUNI先物追加発表、365日移動平均線突破という中長期の強気シグナルの詳細判明。
- 解消した要因: BCHの急騰材料(CME先物上場発表)は消化が進み、利益確定売りにより上昇の勢いが一服した。
1. 価格サマリー
取得時点: 日本時間2026年9月25日早朝(米国市場9月24日の取引を反映)。
| 銘柄 | 価格(ドル建て) | 24時間騰落率 |
|---|---|---|
| ビットコイン(BTC) | 8万4,600ドル前後(日中は一時8万2,900ドルまで下落) | ほぼ横ばい〜小幅高(前日の急落から持ち直し) |
| イーサリアム(ETH) | およそ2,646〜2,684ドル(24日朝時点) | -2.5%(24日寄り付き時点) |
| ビットコインキャッシュ(BCH) | およそ333ドル | -7.8%(前日28%急騰の反動) |
出典: CoinDesk、Yahoo Finance、CoinDesk BCH
2. 銘柄別動向
ビットコイン(BTC)
24日は8万4,370ドル近辺で寄り付いたが、利上げ観測の高まりを受けて売りが優勢となり、一時8万2,900ドル近辺まで下落した。もっとも米長期債の変動性を示すMOVE指数の急伸という一時的な要因が一服すると買い戻しが入り、日本時間25日朝時点では8万4,600ドル台まで値を戻している。前回(23日)までの下げが金利の急伸という実現ショックだったのに対し、24日は「10月・12月の利上げ確率上昇」という観測ベースの売り材料に転じた(CoinDesk、Yahoo Finance)。
イーサリアム(ETH)
24日寄り付きは2,684.09ドルで前日比2.5%安、朝方には2,646.52ドルまで軟化した。週間では+11.1%、月間では+8.9%を維持しているが、1年前との比較ではなお35.6%低い水準にある。一方で米国のイーサリアム現物ETFは23日、1億464万ドルの資金純流入を記録し、ブラックロックのETHAに5,080万ドル、フィデリティのFETHに4,128万ドルが流入するなど資金流入自体は継続している(Yahoo Finance、KuCoin)。
その他アルトコイン
- ビットコインキャッシュ(BCH): 前日の28%急騰の反動で24日は7.8%下落し333ドル前後まで調整した。7日間ベースでは依然+54.2%と高水準を維持している(CoinDesk)。
- ユニスワップ(UNI): CMEが10月19日からBCH先物と同時にUNI先物(標準1万UNI、マイクロ1000UNI)も上場すると新たに発表した。既存のビットコイン・イーサリアム先物に続くアルトコイン先物の拡充がさらに進んだ形となる(CME Group)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- Bitget Wallet(レイシー・チャン氏、リサーチリード): ビットコインと米国債利回りの相関係数は90日で-0.18、180日で-0.06、1年で-0.03とほぼゼロであり、金利上昇局面でも長期的にはビットコインが独自のトレンドを描いてきたと指摘。2021年以降191%上昇した実績を根拠に挙げた(新規、CoinDesk)。
- ビットコインが22日に310日ぶりに365日移動平均線を上回ったことについて、過去5回の同様の突破後はいずれも12カ月後に59%〜1,400%超上昇していたとの分析が示された(新規、CoinDesk)。
弱気派
- ロビン・ブルックス氏(ブルッキングス研究所シニアフェロー、元IIF主任エコノミスト): 米国債の変動性を示すMOVE指数が21%急伸したことを指摘し、財務省証券市場の変動性拡大が続けばビットコインにさらなる調整圧力がかかりうると警告した(新規、CoinDesk)。
- CME FedWatchツールでは10月の利上げ確率が75.3%、12月が58.6%まで上昇しており、追加利上げ観測がリスク資産全般の重しになっているとの見方が示された(新規、Yahoo Finance)。
4. 社会実装ニュース
JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなど米大手商業銀行が、決済インフラ団体ザ・クリアリング・ハウスを通じて「トークン化預金ネットワーク」を2027年上半期に稼働させる計画を発表した。多国籍企業を主な想定利用者とし、プログラム可能な資金管理・リアルタイムの流動性管理・国際送金への活用を見込むとされる。ただし稼働開始は2027年上半期予定であり、24日時点ではあくまで計画発表の段階で実運用は始まっていない点に留意が必要である(PYMNTS)。
5. 法改正・規制ニュース
米国
SECが8月18日に提案した「Regulation Crypto Assets」(暗号資産の募集に関する適合的な適用除外や原則主義の開示規制、条件付きセーフハーバーを設ける枠組み)について、連邦官報への掲載(8月21日)から60日間のパブリックコメント期間が設けられており、期限は10月20日であることが新たに判明した。同規則案は暗号資産の証券法上の扱いを明確化し、発行体のオフショア化のインセンティブを減らすことを狙う(新規・詳細判明、Federal Register、Journal of Accountancy)。
9月1日に提案されたトランスファーエージェント(名義書換代理人)向けのDLT活用規則については、24日時点で新たな進捗の確認情報はなかった(継続)。
日本
金融庁が所管する暗号資産取引の金商法移行に関する改正法について、24日時点で新たな進捗の発表は確認できなかった(継続)。
6. テクニカル分析
ビットコイン(BTC)
ビットコインは22日、310日ぶりに365日移動平均線(8万900ドル近辺)を上回った。この移動平均線は2019年以降のすべての強気相場入りを言い当ててきたとされ、90日以上下回った状態から上抜けした過去5回はいずれも12カ月後に上昇していた(上昇率は59%〜1,400%超)一方、2018年7月・2022年3月の2回は失敗し、その後90日以内に27%・59%それぞれ下落した実績もある。「シグナルであって保証ではない」との注意も添えられている。Investing.comの集計では、ビットコインは20日・50日・200日の各移動平均線を上回る水準で推移し「強い買い」を示す一方、RSI(相対力指数)は70台と買われすぎの水準にあるとされ、短期的な過熱感には注意が必要である(断定的な売買推奨ではなく、あくまで「そうした水準にある」との位置づけ)(CoinDesk、Investing.com)。
イーサリアム(ETH)
ビットコインと同様に24日朝方にかけて軟調な値動きとなったが、移動平均線・RSIなど詳細なテクニカル指標の確度の高い最新値は本レポート作成時点で確認できなかった。一方で現物ETFへの資金純流入が23日も継続しており、需給面では下支え材料が残っている(KuCoin)。

