前回からの変化
前回(2026-10-04)との比較。毎週日曜の週報のため、前回は1週間前である。
変わったこと(変化・新規)
- 前回の山場だったFOMC議事要旨(日本時間8日午前3時)は公表済みで、今週の山場は米9月CPI(14日)に移った。前回は「議事要旨と国会」の週、今回は「物価指標と大手企業決算」の週である。
- 前回予告した臨時国会の召集と所信表明演説は5日に行われ、TOPIXの新構成銘柄も7日に発表された。いずれも今週の日程からは外れる。
- 決算の中心は、前回のファーストリテイリングなど国内企業から、JPモルガンをはじめとする米大手銀行とASML、TSMCに移る。
- 前回は中国が国慶節で休場だったが、今週は中国の休場はなく、休場は日本(12日)と米債券市場(12日)に変わった。
- 前回は日銀の会合や総裁発言が少なかったが、今週は15日の内田副総裁講演と16日の植田総裁挨拶(内田副総裁が代読)がある。
昨日と同じこと(継続)
- 追加利上げをめぐる観測が、米国の物価・雇用指標とFRB高官発言で左右される構図は前回から続いている。
- IMF・世界銀行の年次総会は12日から18日までバンコクで開かれ、G20財務相・中央銀行総裁会議も絡む(新規予定)。米中関税休戦(2027年1月10日まで)が今週は動かない点も前回から変わらない(今週の新たな期限は確認できていない)。
要因の連続性
- 継続要因: FRBの追加利上げ観測と、日銀の追加利上げ時期への関心が前回に続き市場の焦点。長期金利の高止まりへの警戒も継続している(財経新聞)。
- 新規要因: 米9月CPIの結果と、FRBが17日から入る発言自粛期間(ブラックアウト)を前にしたウォーシュ議長の発言が加わる。
- 解消した要因: FOMC議事要旨の公表、国会の所信表明、中国の国慶節休場は通過した。
1. 今週の要点
- 山場は10月14日(水)午後9時30分の米9月CPI。市場予想は総合が前年比3.6%(前回3.4%)、コアが2.5%(前回2.4%)と、投資情報サイトの掲載値では伸びの加速が見込まれている。この値は10月上旬時点で週内に変わりうる(Thrive in Markets)。
- 15日(木)は午後9時30分に米9月小売売上高とPPI、午前8時50分に日本の8月機械受注が重なる(株探)。
- 16日(金)はウォーシュFRB議長がバンコクのIMF秋季会合で対談に臨み、日本では植田総裁の挨拶を内田副総裁が代読する(Newsquawk、みんかぶ)。
- 12日(月)は東証と米債券市場が休場。13日から米大手銀の決算が始まり、ASML(14日)とTSMC(15日)の決算でAI関連需要の確認が進む。
2. 曜日別カレンダー
日時はすべて日本時間。米国は夏時間(EDT)のため米東部時間に13時間を加えた時刻。予想値は10月10日前後の各媒体による値で、週内に変わりうる。
| 日付(JST) | 国・地域 | イベント | 前回/予想 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| 10/12(月) | 日本・米国 | 東証休場、米債券市場休場 | 米株式は取引あり | 中 |
| 10/13(火) 8:50 | 日本 | 9月企業物価指数 | 予想水準は未確認 | 中 |
| 10/13(火) 23:00 | 米国 | 9月中古住宅販売 | - | 低 |
| 10/13(火) | 国際 | IMF世界経済見通し | 時刻未確認 | 中 |
| 10/14(水) 10:30 | 中国 | 9月CPI・PPI(貿易統計も同日) | - | 中 |
| 10/14(水) 21:30 | 米国 | 9月CPI | 総合3.6%・コア2.5%(前回3.4%・2.4%) | 高 |
| 10/15(木) 8:50 | 日本 | 8月機械受注 | - | 中 |
| 10/15(木) 21:30 | 米国 | 9月小売売上高、9月PPI | 小売はガソリン除く弱さが焦点 | 高 |
| 10/16(金) 12:30ごろ | 米国 | ウォーシュFRB議長がIMF秋季会合で対談 | 時刻は米東部時間15日23:30から換算 | 高 |
| 10/16(金) 22:15 | 米国 | 9月鉱工業生産 | - | 中 |
出所: 株探、財経新聞、みんかぶ。CPIの予想値はThrive in Marketsによる。
3. 中央銀行
- FRB: 今週は政策会合なし。次回FOMCは10月27〜28日で、利上げ確率は2割前後とされる(Thrive in Markets)。14日(米時間)に地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される予定で、16日にウォーシュ議長が対談に出る。17日(土)から10月29日まで高官の政策発言が控えられる期間に入るため、議長発言は会合前の最後の大きな手がかりになる(みんかぶ)。
- 日銀: 政策決定会合はない。15日(木)に内田副総裁が熊本で講演し、16日(金)午後3時30分に植田総裁の挨拶を内田副総裁が代読する。追加利上げ時期の手がかりとして注目される(財経新聞、外為どっとコム)。
- ECB・BOE: 政策会合の開催は今週確認できなかった。
4. 主要決算
| 企業 | 発表日(JST) | 寄り前・引け後 | 注目点 |
|---|---|---|---|
| JPモルガン、ゴールドマン・サックス、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ | 10/13(火) | 時刻未確認 | 米大手銀決算の幕開け。貸倒引当金と投資銀行収入 |
| ユナイテッドヘルス、ジョンソン・エンド・ジョンソン | 10/13(火) | 時刻未確認 | 医療関連の見通し |
| バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、ブラックロック | 10/14(水) | 時刻未確認 | 米景気と金利環境の見方 |
| ASML | 10/14(水) | 時刻未確認 | 半導体製造装置の受注とAI関連需要 |
| TSMC、チャールズ・シュワブ | 10/15(木) | 時刻未確認 | AI向け先端半導体の需要と設備投資 |
発表日は株探と外為どっとコムの記載による。国内の主要決算は、メガバンクや証券会社も今週に控えるとされるが(財経新聞)、個別の日程は確認できていない。
5. 政治・政策の日程と期限
- IMF・世界銀行年次総会とG20: 12日〜18日にバンコクで開催。15日にG20財務相・中央銀行総裁会議が予定されている(株探)。為替や債務問題の議論が注目される。
- 米中関税休戦: 2027年1月10日までの延長が前々週時点の合意で、今週の新たな期限は確認できなかった。
- 米国の政府資金: つなぎ予算は12月11日まで確保済みで、今週の期限はない(前回から変わらず)。
- 国会: 臨時国会は継続中だが、今週の採決日程は確認できなかった。
6. 需給・市場イベント
- JGB入札: 14日(水)に5年利付国債、16日(金)に3か月短期証券の入札がある(財務省)。
- 米国債入札: 今週の日程は確認できなかった。12日は債券市場が休場のため、週のスケジュールが短くなる。
- SQ・満期: 日本のオプションSQは9日で通過済み。米国の月次オプション満期は通例どおりなら16日(金)だが、公式の確認はしていない。
- OPECプラス: 有志産油国は4日の会合で11月の生産水準の据え置きを決め、次回会合は11月1日(Nairametrics)。今週の定例会合はない。OPEC月報は14日に公表される予定(財経新聞)。
- IPO・暗号資産のアンロック: 今週の主要な日米IPOと大型トークンアンロックは、確認できた範囲では見当たらなかった。
7. 休場日
- 日本: 10月12日(月)はスポーツの日で、東証は休場(株探)。
- 米国: 12日(月)はコロンバスデーで債券・外国為替市場が休場。株式市場は取引がある(みんかぶ)。カナダも休場とされる(Thrive in Markets)。
- 中国・欧州: 今週は休場なし。中国は前週に国慶節の休場が明けた。
8. 先週からの持ち越し論点
- 日本時間8日に公表された9月15〜16日FOMCの議事要旨では、利上げは全会一致だったが、追加利上げの是非は意見が割れていた。参加者の多くは年内にもう1回の利上げを見込む一方、様子見を望む声もある(Raisin)。この点が今週のCPIとウォーシュ議長の発言で試される。
- 前回予告した10月4日のOPECプラス会合は、11月の生産水準を据え置いた。次回は11月1日(Nairametrics)。
- 前回予告した臨時国会の召集と所信表明演説は5日に実施され、TOPIXの新構成銘柄は7日に発表された。
- 前回予告したファーストリテイリングとセブン&アイの決算は8日に予定どおり発表予定とされたが、本稿では結果を確認していない(決算ニュースカテゴリで扱う)。
- 日経平均は9日に6万9030円で取引を終え、一時7万円を超えたものの米長期金利の上昇で利益確定売りに押された。今週の抵抗線は7万円との見方がある(外為どっとコム)。

