前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 前回速報段階では、片山財務相・ベッセント財務長官の電話会談を機にドル円が156円94銭まで急落し「そこで引けた」と伝えられていたが、その後の続報で、午後5時(NY時間)時点の水準は157円22~32銭で推移していたことが判明した。156円94銭は日中の安値であり、終値ベースではやや戻す形となった(前日比では1円60銭程度の円高)(みんかぶ)。
- 片山財務相とベッセント米財務長官の電話会談の内容がより具体的に伝えられた。両者は「円の過小評価は問題である」との認識を共有し、為替市場で緊密な連携を維持することを確認した。ベッセント長官は「円高の望ましさについて議論した」と述べ、この対話が23日の日米首脳会談を踏まえたものであることも明らかになった(新規、みんかぶ)。
- クリーブランド連銀のロレッタ・ハマック総裁が25日、「最大のリスクはインフレ志向が定着すること」と述べ、引き締め的な政策金利の維持が重要だと強調した。日米の金融政策格差を巡る観測に新たな一言が加わった形となる(新規、みんかぶ)。
- 25日発表の8月米耐久財受注(速報値)は前月比0.0%(予想-0.3%)、輸送用機器を除くベースは同0.3%(予想0.6%)。9月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は48.1(速報47.8、予想47.5)と、いずれも底堅い結果となった(新規、みんかぶ)。
- 直近1週間(9月21日~25日)を振り返ると、ドル円は週初156円台半ばから週半ばに158円台後半(一時159円台、200日移動平均線を上抜け)まで円安が進んだのち、週末にかけて157円台に調整する展開だった。原油高・米長期金利上昇が週前半のドル買い材料だったが、週後半は日米当局者の相次ぐ円安けん制発言と、原油安・米金利低下への反転が円買いを後押しした(新規、みんかぶ)。
昨日と同じこと(継続)
- 財務省・日銀による実際の為替介入の実施は、25日時点でも確認できておらず、口先介入と警戒感による相場操縦という構図が続いている。
- IMM投機筋の円ポジションについては、前回(9月15日時点、9月19日公表)以降の新たな公表は確認できておらず、更新は次回以降に持ち越しとなる。
要因の連続性
- 継続要因: 日米金融政策格差を意識した相場という基本構図、および日米当局者による円安けん制の口先介入は、前回に続き円買い方向の要因として働いている。
- 新規要因: クリーブランド連銀ハマック総裁のタカ派寄り発言、米耐久財受注・ミシガン大消費者信頼感の底堅い結果が新たな材料として加わった。
- 解消した要因: 該当なし(前回発生した急落の勢いは、終値ベースではやや戻す形で一服した)。
1. 為替サマリー
| 通貨ペア | 水準(取得時点) | 前日比 |
|---|---|---|
| ドル円 | 157.22~157.32円(9/25 17:00 NY時間) | 約1円60銭の円高(前日比) |
| ユーロ円 | 178円台(9/25 NY時間) | 179円台から下落 |
| ユーロドル | 1.14ドル付近(9/25 NY時間) | ほぼ横ばい |
| ポンドドル | 1.32ドル台半ば(9/25 NY時間) | 買い戻し |
| ポンド円 | 208円台前半(9/25 NY時間) | 下落 |
(取得時点: 日本時間2026年9月26日早朝〔NY時間9月25日17:00前後〕。出典: みんかぶ)
2. ドル円の動き
25日のドル円は、前日に一時159円台まで円安が進み200日移動平均線を上抜けた流れから一転し、円高方向に振れた。日中には片山財務相とベッセント米財務長官の電話会談や、高市早苗首相・トランプ大統領による円安への懸念共有が伝わったことを受けて売りが強まり、一時156円94銭まで下落した。その後は下げ渋り、午後5時(NY時間)時点では157円22~32銭で推移し、前日比では1円60銭程度の円高で取引を終えた(みんかぶ、デイリースポーツ)。
米長期金利の低下(10年債利回りは前日比4bp低下の5.16%、詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)と、米・イラン協議進展への期待による原油安も、この日のドル売り・円買いを後押しする材料となった(みんかぶ)。
3. その他の主要通貨
ユーロ円は円買いが優勢となり178円台まで下落した。ユーロドルは1.14ドル付近で大きな方向感のない推移となった。ポンドドルは1.32ドル台半ばまで買い戻された一方、ポンド円は208円台前半まで下落し、対円では総じて円高が優勢な1日となった(みんかぶ)。
4. 当局の姿勢と介入
片山財務相は25日、ベッセント米財務長官と電話会談を行い、「円の過小評価は問題である」との認識を共有したうえで、為替市場において緊密な連携を維持することを確認した。ベッセント長官は「円高の望ましさについて議論した」と述べ、この対話が23日の日米首脳会談を踏まえたものであることを明らかにした。市場では「かなり強い口調」での政府当局者による円安けん制(口先介入)と受け止められている(みんかぶ、みんかぶ)。
もっとも、25日時点で財務省・日銀による実際の為替介入の実施は確認できておらず、レートチェックの実施報道も確認できなかった。今回の円高は、口先介入と金利・原油要因による市場の反応と位置づけられる。
5. ポジションと相場観
前回(9月15日時点、9月19日公表)のCFTC建玉報告以降、新たなIMM投機筋ポジションの公表は確認できていない。
円高派は、日米首脳・財務相レベルでの相次ぐ円安けん制発言と、円の過小評価是正という一致した認識を根拠に、上値の重い展開が続くとみる。一方、円安派は、日米の金利差(米国はなお高水準、日銀は緩やかな利上げペース)が本質的には変わっていないとして、クリーブランド連銀ハマック総裁のようなタカ派発言が続く限り、円キャリー取引への投資意欲は根強く残るとの見方を示している(みんかぶ)。
6. テクニカル分析(ドル円)
前日に上抜けたばかりの200日移動平均線(158円46銭)を、25日は再び下回る展開となった。週間ベースでは156円台半ばから158円台後半(一時159円台)まで円安が進んだのち、週末にかけて157円台へ調整する形となり、いったん上放れかけたレンジに押し戻された格好である。直近安値の156円94銭が当面の下値サポートとして意識され、上値は再び200日線(158円46銭)、その上の90日移動平均線(159円72銭)が抵抗として意識される水準となる。RSI等の詳細な指標値は25日時点で確度の高い最新値を確認できなかった。
7. 今夜の注目イベント
27日は日曜日で為替市場は薄商いとなり、新規の材料は限られる。週明け以降は、8月PCEデフレーターの結果(前年比2.7%・コア2.9%、市場予想通り。詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)を受けた10月FOMCの利上げ観測の変化や、財務省・日銀からの追加のけん制発言・レートチェックの有無が引き続き焦点となる。

