前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- Bitgetは25日、不正流出の被害推計額を当初の3億5,160万ドルから約3億8,750万ドルへ上方修正した。グレイシー・チェンCEOによると、追跡調査でジーキャッシュ・トロン上の資産の集計漏れが判明したためとされる。同社は26日、出金再開の具体的なスケジュールを発表し、28日午前8時(UTC)にビットコイン、29日にイーサリアム関連(イーサリアム・BNBスマートチェーン・Arbitrum・Base・Optimism)、30日にUSDT(イーサリアム・BNBスマートチェーン・ソラナ・トロン)、10月2日にその他トークン・法定通貨・P2P取引の順で段階的に再開するとした。ネットワークごとの安全性を検証しながら順次再開する「段階的ロールアウト」と説明している(新規、cryptonomist)。
- 補償基金(準備金)は総額4億6,400万ドル超とされ、今回の被害額3億8,750万ドルを補填してもなお7,650万ドル程度の余力が残る計算になる。コールドウォレットの安全性は維持されており、秘密鍵の流出は確認されていないとしている(新規、CRYPTO TIMES、cryptonomist)。
- SEC(米証券取引委員会)とFINRA(米金融取引業規制機構)が、今年に入り暗号資産準備金戦略を発表した200社超の一部に対し、発表直前の異常な売買高・株価急伸について書面で懸念を伝達したことが明らかになった。フェアディスクロージャー規則(公正開示規則)違反の可能性を示唆する内容で、弁護士はこうした書簡がより本格的なインサイダー取引調査の始まりを示唆することが多いと指摘している。ストラテジー(旧マイクロストラテジー)を筆頭に、株式・社債発行を通じてビットコインなどのデジタル資産を購入する企業が近年急増していることが背景にある(新規、Bitget News)。
- ストラテジー社は、優先株4銘柄(STRF・STRC・STRK・STRD)について、土日祝日を含め毎日配当を支払う案を提示した。実現すれば年率最大12%の配当率になるとされる(新規、CRYPTO TIMES)。
- 米10年債利回りは2007年6月以来の高水準となる5.22%に達し、30年債も一時5.5185%(約22年ぶり)まで上昇した(詳細は
econ_indicatorsカテゴリ参照)。この金利上昇にもかかわらず、ビットコインは8万3,000~8万5,000ドルのレンジで下値を切り上げる底堅い値動きを維持している(新規、CRYPTO TIMES)。
昨日と同じこと(継続)
- ビットコインの米金利動向への感応度の高さは前回から継続しているが、25日・26日は金利上昇にもかかわらず底堅さを保っており、市場の反応はやや変化しつつある。
- SECの「Regulation Crypto Assets」(パブリックコメント期限10月20日)、日本の金商法移行に関する改正法について、26日時点で新たな進捗の発表は確認できなかった。
要因の連続性
- 継続要因: 米金利上昇・タカ派FRBという構図は引き続きビットコインの重しとなりうる要因として意識されているが、直近は底堅さの方が優勢になっている。
- 新規要因: Bitget事件の被害額上方修正・出金再開スケジュールの具体化、SEC・FINRAによる暗号資産準備金企業へのインサイダー取引調査という、セキュリティ・規制両面の新たな材料が加わった。
- 解消した要因: 出金再開の具体的な日程が示されたことで、Bitgetを巡る「いつ出金が再開されるか分からない」という不透明感は一定程度後退した。
1. 価格サマリー
取得時点: 日本時間2026年9月26日(米国市場9月25~26日の取引を反映)。
| 銘柄 | 価格(ドル建て) | 24時間騰落率 |
|---|---|---|
| ビットコイン(BTC) | 8万4,000ドル前後(レンジ8万3,000~8万5,000ドル) | 約-0.68% |
| イーサリアム(ETH) | 42.4万円前後(円建て、ドル建て換算で2,700ドル台) | 詳細な確度の高い数値は確認できず |
2. 銘柄別動向
ビットコイン(BTC)
米10年債利回りが2007年6月以来の高水準となる5.22%まで上昇し、30年債も約22年ぶりの高水準を付けるなど金利面での逆風が続く中でも、ビットコインは8万3,000~8万5,000ドルのレンジで底堅く推移した。前日比ではおよそ-0.68%とほぼ横ばいで、金利上昇に対する感応度がやや薄れつつあるとの見方も出ている(CRYPTO TIMES、vietnam.vn)。
イーサリアム(ETH)
42.4万円前後で推移し、大きな方向感は出なかった。詳細な24時間騰落率は確度の高い情報を確認できなかった。
その他アルトコイン
CoinDeskが集計する主要100銘柄のうち93銘柄が上昇し、ビットコインに対して相対的に強い動きを見せた。個別の値動き材料までは確度の高い情報を確認できなかった(vietnam.vn)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- ビットコインが米長期金利の高水準にもかかわらず8万3,000~8万5,000ドルのレンジを維持していることは、需給の底堅さを示すとの見方がある(CRYPTO TIMES)。
- 楽天ウォレットのテクニカル分析(マトリックス法、9月25日時点)では、下降チャネルを上抜けて「上昇フラッグ」が完成し、大きなダブルボトムが確認されたとして総合評点4.3の強気シグナルが示された(NADA NEWS)。
弱気派
- Bitgetの不正流出被害額が3億8,750万ドルへ上方修正されたことは、取引所のセキュリティ体制への懸念を再燃させる材料となっている(CRYPTO TIMES)。
- SEC・FINRAによる暗号資産準備金企業へのインサイダー取引調査は、業界全体のガバナンス・情報開示への信頼を揺るがしかねないとの見方がある(新規、Bitget News)。
4. 社会実装ニュース
26日時点で、新たな社会実装(実利用)ニュースの確度の高い情報は確認できなかった。前回既報の内容からの進捗もない。
5. 法改正・規制ニュース
米国
SEC・FINRAは、今年に入り暗号資産準備金戦略を発表した200社超の一部に対し、発表直前の異常な売買高・株価急伸について書面で懸念を伝達したことが明らかになった。フェアディスクロージャー規則違反の可能性を示唆しており、弁護士は本格的なインサイダー取引調査の始まりを示唆する動きだと指摘している。ストラテジー(旧マイクロストラテジー)を筆頭に、株式・社債発行でデジタル資産を購入する企業の増加が背景にある(Bitget News)。SECの「Regulation Crypto Assets」(パブリックコメント期限10月20日)については、26日時点で新たな進捗は確認できなかった。
日本
金融庁が所管する暗号資産取引の金商法移行に関する改正法について、26日時点で新たな進捗の発表は確認できなかった。
6. テクニカル分析
ビットコイン(BTC)
楽天ウォレットのマトリックス法によるテクニカル分析(9月25日時点)では、下降チャネルを上抜けて「上昇フラッグ」が完成し、5月の戻り高値と38.2%戻しが重なる約1,300万円(円建て)近辺のレジスタンスゾーンを上抜けたことで、大きなダブルボトムが確認され底打ちが鮮明になったと評価されている(総合評点4.3、強気)。短期的には約1,375万円(円建て)でダブルトップを形成するなど、RSIの買われ過ぎを含む短期調整のサインもみられるが、約1,300万円は強めのサポートとして意識されており、調整があっても限定的にとどまるとの見方が示されている(NADA NEWS)。
イーサリアム(ETH)
移動平均線・RSIなど詳細なテクニカル指標の確度の高い最新値は本レポート作成時点で確認できなかった。
7. 業界トピック
- Bitget不正流出事件の続報: 被害推計額が3億8,750万ドルへ上方修正され、28日のビットコインを皮切りに10月2日まで段階的な出金再開スケジュールが示された。補償基金(4億6,400万ドル超)で全額補填する方針に変わりはない(cryptonomist)。
- 暗号資産準備金企業へのインサイダー取引調査: SEC・FINRAが200社超を対象に書面で懸念を伝達し、より本格的な調査に発展する可能性が指摘されている(Bitget News)。
