前回からの変化
前回(2026-10-16付、15日の取引)との比較である。今回は16日(金)の取引を扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 日経平均は前回の6万4425.95円から6万5324.29円へ、898.34円(1.39%)上昇し、6日続落に歯止めがかかった。TOPIXは3999.34から4066.00へ66.66ポイント(1.67%)上昇し、4000台を回復した(熊本日日新聞(共同通信))
- 前回急落したAI・半導体株が一転して買い戻された。値上がり銘柄は1292、値下がり銘柄は228と、全面安に近かった前回から値上がりが大勢を占める展開になった(株探)
- 前回は15%安だったアドバンテストを含め、キオクシア、ソフトバンクグループ、ディスコなどが上昇した。一方、前回上場来高値をつけた良品計画は下落に転じ、ファーストリテイリングやフジクラも売られた
- 前回の予告どおり、米国市場の動きが焦点となった。15日の米国市場の反発とエヌビディアCEOの発言が好感された(財経新聞)
昨日と同じこと(継続)
- AI投資の持続性への警戒は続いており、市場では来週以降の日米AI関連企業の決算を確認したいとの慎重姿勢がある
- ドル円は158円近辺での推移が続いた(前回158.01円付近、今回は157円89銭から99銭)
要因の連続性
- 継続要因: AI設備投資への不安と米国の利上げ観測は前回から残っており、反発の勢いを抑えた
- 新規要因: エヌビディアのジェンスン・ファンCEOが、コアウィーブの資本コストは下がっていると述べたこと。韓国総合株価指数が一時5%近く上昇したこと(財経新聞)
- 解消した要因: 前回の売りの引き金となった「15日の米CPI・コアウィーブ債急落の織り込み」は一巡し、売り一辺倒の地合いは後退した
市況サマリー
16日(金)の東京市場の終値は次のとおり。
| 指標 | 終値 | 前営業日比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 65,324.29円 | 898.34円高(1.39%高) | 7営業日ぶり反発 |
| TOPIX | 4,066.00 | 66.66ポイント高(1.67%高) | 4000台回復 |
| グロース市場250指数 | 779.18 | 22.65ポイント高 | 約3.0%高(前回比から算出) |
東証プライム市場の売買高は約23億7905万株、売買代金は約7兆6686億円。値上がり1292銘柄に対し値下がり228銘柄だった(株探)。
指数別動向
日経225
前日の米国市場でダウが大きく反発したことに加え、エヌビディアのファンCEOが、コアウィーブの資本コストが実際に下がっていると述べたことが好感された。韓国総合株価指数が一時5%近く上昇したことも投資家心理を改善させ、半導体・AI関連、サイバーセキュリティ関連を中心に幅広く買い戻された(財経新聞)。
業種別では、その他製品、機械、保険、輸送用機器、電気機器の上昇が目立った。個別ではキオクシア、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、ディスコが買われ、ファーストリテイリング、フジクラ、良品計画、日本郵船が下落した(株探)。
東証グロース市場
グロース市場250指数は22.65ポイント上昇の779.18となった。前回の下げ(25.05ポイント安)をほぼ取り戻した形で、AI・ソフトウエア関連への買い戻しが背景とみられるが、指数固有の材料は出典では確認できなかった。
強気派 vs 弱気派
強気派: アイマックスパートナーズの中島義之氏は、日経平均の急落の多くはAI・半導体の大幅下落が要因だとして、自律反発を期待している。ただし「早乗り・早降り」のリスクがあるとも付け加えた(財経新聞)。同氏によると、日経平均は10月6日の7万683円から15日の6万4425円まで8.85%下落している。
弱気派: ストック・データバンクの編集部は、直近4週間で上げた約5000円幅の約4分の3を1週間で消してしまったと指摘し、中東情勢を含めAI関連に不透明感があり、成長の陰にある債務バブルへの警戒が必要だとした(株探)。強気・弱気とも3サイト以上の調査には至っていない。
経済ニュース
16日に日本の主要な経済指標の発表は確認できなかった。
個別では、半導体関連の東京エレクトロンが指数を約134円押し上げ最大の寄与となり、ファーストリテイリングが約66円の押し下げ要因となった(財経新聞)。市場では、本格化する日米のAI関連企業の決算内容を確認したいとの声がある。
日銀・金利・為替
日銀の植田和男総裁は16日、バンコクで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議で、政策金利を引き上げて緩和の度合いを調整していく姿勢を示した。9月の決定会合以降の日本経済はおおむね見通しどおりに動いており、基調的な物価上昇率は2%の目標に近づいていると述べた。エネルギー価格、AI関連需要、為替の動向を注視するとしている。10月29、30日の会合では物価情勢の評価の引き上げが検討される見込みである(共同通信(OANDA))。
日本の長期金利(10年国債利回り)の16日の水準は確認できなかった。ドル円はNY市場で157円89銭から99銭と、週末を前に小動きだった。為替の詳細はfxを参照(共同通信(OANDA))。
テクニカル分析(日経225・グロース市場250指数)
週足では、日経平均の終値は26週移動平均線(65,672円。半年間の平均的なコストを示す中長期の目安)をやや下回った。65,000円台を維持できれば中期トレンドの転換とまでは言えないとの見方がある。TOPIXは13週移動平均線を上回り、全体の崩れはみられないとされる(株探)。日経平均の日足のRSI、25日・75日線、騰落レシオ、日経平均VI、およびグロース市場250指数の指標値は取得できなかった。売買の推奨ではない。
本日の注目点
17日(土)は東京市場は休場で、次の取引は19日(月)である。東京市場の引け後の16日のNY市場ではナスダックが2.14%下落しており、週明けの重しとなりうる(詳細はus_stockを参照)。21日にはメタ・プラットフォームズなど米大手の決算が予定されており、AI関連の見通しが焦点となる(財経新聞)。日銀会合は29、30日に予定されている。

