前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 台風25号による死者が、前回(9月26日時点)の12人から13人に増えた。神奈川県三浦市南下浦町の土砂崩れ現場で27日午後、アパートの住人とみられる20代女性の遺体が発見された。この女性は9月21日から行方不明となっていた4人のうちの1人で、死亡が確認されたことに伴い関東地方全体の行方不明者は4人から2人に減った(NHKニュース)。なお、残る行方不明者2人はいずれも千葉県内とされているが、内訳(氏名・年代・場所)の続報は本レポート作成時点で確認できていない(共同通信)。
  • 台風25号による負傷者数が新たに集計され、重傷3人・軽傷31人と報じられた(共同通信)。
  • JR総武本線は27日始発から、これまで運転見合わせが続いていた榎戸―八街間で運転を再開した。あわせて28日朝からは総武本線(八街―成東間)・成田線(佐原―銚子間)・久留里線(木更津―久留里間)で代行バスの運行が始まる。一方、被害の大きい内房線姉ケ崎―木更津間は、必要な台数のバスを確保できず代行バスの運行が見送られた(朝日新聞)。
  • 台風26号「スリゲ」が急速に発達し、27日夜には「非常に強い」勢力で沖縄本島の東を通過した。沖縄地方では29日にかけて高波・暴風・高潮・土砂災害・低い土地の浸水・河川の増水に注意・警戒が必要な状況となっている(tenki.jp、ウェザーニュース)。
  • 台風26号のその後の進路について、来週にかけては本州へ直接接近せず日本の南を東進する予想が優勢になった。ただし秋雨前線と重なることで関東でも10月2日頃にかけて雨が続く見込みが示された(ウェザーニュース)。
  • 千葉県内(主に市原市)の停電戸数は、27日朝時点の約5,070戸から28日には4,000戸台まで減少した(千葉日報オンライン、共同通信)。

昨日と同じこと(継続)

  • 千葉県内の一部地域では断水も引き続き発生している(共同通信)。
  • 印旛沼・長門川周辺の決壊堤防(2カ所・最大幅約100メートル)の復旧工事は、国土交通省により引き続き進められている(産経新聞)。
  • 政府による台風25号の激甚災害(本激)指定は「見込み」の段階が続いており、正式な閣議決定・政令の公布は本レポート作成時点で確認できていない(前回から変更なし)。
  • 千葉県内の行方不明者2人の捜索は、警察・消防・自衛隊により引き続き行われている。

要因の連続性

  • 継続要因: 台風25号による記録的大雨で緩んだ地盤と、鉄道・電力インフラの被害範囲の広さが、引き続き復旧の遅れや二次災害リスクの主因となっている。
  • 新規要因: 台風26号「スリゲ」が非常に強い勢力に発達して沖縄へ接近したことに加え、秋雨前線との相乗作用による関東への追加降雨の見込みが、新たな警戒材料として加わった。
  • 解消した要因: 神奈川県三浦市の行方不明者1人については、生死不明という不確実要素が(死亡確認という形で)解消した。

1. 被害サマリー

項目 内容(2026年9月28日朝時点)
死者 13人(千葉県8人、神奈川県5人)
行方不明 2人(いずれも千葉県内)
負傷者 重傷3人・軽傷31人
停電 千葉県内4,000戸台(主に市原市)
JR内房線 姉ケ崎―木更津間が不通、復旧に少なくとも3カ月

(死者・行方不明者・負傷者・停電戸数は2026年9月28日早朝の共同通信配信記事による。今後変わりうる速報値)

2. 災害別の状況

台風25号 記録的大雨から1週間、死者13人・行方不明2人に

台風25号による記録的な大雨から28日で1週間となり、千葉県と神奈川県の死者は合計13人(千葉県8人、神奈川県5人)、負傷者は重傷3人・軽傷31人となった。行方不明者は千葉県内に2人残っている。27日午後には神奈川県三浦市南下浦町で土砂崩れに巻き込まれたアパートから新たに1人の遺体が見つかり、9月21日から行方不明となっていた住人の20代女性とみられている(NHKニュース)。印旛沼周辺では堤防2カ所が最大幅約100メートルにわたって決壊し、少なくとも約5平方キロメートルが冠水、住宅地や田んぼに被害が出た(共同通信)。

台風26号「スリゲ」非常に強い勢力で沖縄へ接近

台風26号「スリゲ」は27日夜、非常に強い勢力を保ったまま沖縄本島の東を通過した。コンパクトな台風ながら急速に発達し、台風の目がくっきりと見える状態になっている(ウェザーニュース)。中心から半径85キロメートル以内では風速25メートル以上の暴風となっており、28日0時から29日0時までの24時間に沖縄地方で多いところ80ミリの雨量が予想されている(tenki.jp)。その後は大東島地方を中心に荒天が続く見込みで、来週にかけては日本の南を東進し、本州への直接接近は避けられる可能性が高まっている(ウェザーニュース)。

3. 生活・交通・インフラへの影響

  • 停電: 千葉県内(主に市原市)で4,000戸台の停電が継続している。倒木や土砂崩れで電力設備への到達が難しい地域が多い(共同通信)。
  • 断水: 千葉県内の一部地域で断水も継続している(同上)。
  • 鉄道: JR内房線姉ケ崎―木更津間は土砂崩れが5カ所で発生し不通が続いており、1日あたり約5万4,000人に影響が出ている。復旧には少なくとも3カ月を要する見通し。総武本線榎戸―八街間は27日始発で運転を再開した。28日朝からは総武本線(八街―成東間)・成田線(佐原―銚子間)・久留里線(木更津―久留里間)で代行バスが運行を始めるが、内房線姉ケ崎―木更津間はバスの台数不足のため代行輸送を見送った(朝日新聞、共同通信)。
  • 道路: 印旛沼周辺(成田市・栄町)の冠水・通行止めは継続している(産経新聞)。

4. 産業・経済への影響

印旛沼周辺の農地は冠水面積が少なくとも約5平方キロメートルに及んでおり、住宅地とあわせて被害が続いている。JR内房線姉ケ崎―木更津間の不通は、1日あたり約5万4,000人の利用者に影響を与えている(共同通信)。工場の操業停止など製造業への新規被害情報、および損害保険の支払い見込みに関する新たな発表は、本レポート作成時点で確認できなかった。

5. 行政の対応と支援

政府による台風25号の激甚災害(本激・農地等)指定は「見込み」を表明した段階が続いており、正式な閣議決定・政令の公布は本レポート作成時点で確認できていない。国土交通省は台風26号の接近に備え、印旛沼・長門川の決壊堤防の復旧工事を引き続き進めている(産経新聞)。千葉県内に残る行方不明者2人の捜索は、警察・消防・自衛隊により引き続き行われている。

6. 今日の警戒情報

沖縄地方では29日にかけて、台風26号「スリゲ」によるうねりを伴う高波、暴風、高潮に警戒が必要である。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水にも注意したい(tenki.jp)。

本州では台風26号自体の直接の影響は限定的な見込みだが、秋雨前線が停滞するため、西日本から東日本にかけて10月2日頃まで雨が降りやすい状態が続く。特に台風25号の被災地(千葉県内)は地盤が緩んだ箇所が多く残っており、まとまった雨がなくても土砂災害が再発するおそれがあるため、引き続き周辺の状況に注意したい(ウェザーニュース)。