前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- ビットコインは前回(7万7,216ドル前後)からさらに水準を切り上げ、週末にかけて8万1,000ドル台(8万1,247.96ドル、24時間で4.6〜5%高)まで急伸したことが新たに判明した。FRBの利上げとクラリティ法の上院否決という逆風が重なったにもかかわらず、市場はこれを消化し切ってリスクオンに転じた(新規、CoinDesk、KuCoin)。
- SECが9月17日、トークン化株式の流通市場取引を担う「トークン化証券venue(TSV)」を証券取引法上の「取引所」の定義から除外する5年間の「革新的除外措置(Innovation Exemption)」を正式発表したことが新たに判明した。2031年まで有効で、許可された公開ブロックチェーン上で本人確認済みの利用者に限定し、実際の米国株式(株主権付き)のみを対象とし、新規発行や合成商品は対象外とする内容である。前回まで「条件付き適用除外を導入」という概要のみだったが、制度の詳細な枠組みが判明した(新規・具体化、The Block、SEC)。
- CFTCが9月17日、「Regulation Crypto Asset Transactions」「Regulation Crypto Asset Markets」と題した規則案パッケージをホワイトハウスの情報規制問題室(OIRA)に提出していたことが新たに判明した。前回既報の「規則案送付」がどの窓口宛てかが具体化した(新規・具体化、The Block)。
- ビットコイン現物ETFは1日で4億3,303万ドルの純流入となり、フィデリティ(3億1,072万ドル)とブラックロック(1億844万ドル)が主導し、累積純流入は551億6,000万ドルに達したことが新たに判明した。イーサリアム現物ETFも1億4,380万ドルの純流入(ブラックロック主導、累積132億5,000万ドル)に転じ、前回既報の3営業日連続の流出から一転したことが新たに判明した。ソラナ現物ETFも4,762万ドルの純流入(ビットワイズ主導、月間最大)となった一方、XRP現物ETFは4万3,700ドルの小幅な純流出にとどまった(新規、CoinGabbar)。
- レイヤー2・DeFi関連トークンが軒並み急伸したことが新たに判明した。スタークネットは24時間で21%高、アービトラムは同25%高、オプティミズムは8.9%高、スタックスは9.2%高。DeFi関連ではユニスワップが24時間で25%高、イーサナが9.6%高、Lidoが6.6%高となり、DeFi Selectインデックスは24時間で16%上昇した(新規、CoinDesk)。
- SBIデジタルプラクティスと韓国の教保生命保険が9月17日、円建てステーブルコインの活用を見据えた日韓間クロスボーダー送金の実証実験を実施したことが新たに判明した。金融機関向けパブリックブロックチェーン「Canton Network」のテスト環境で行われ、送金の仲介プロセスの簡略化・処理時間短縮・コスト削減の可能性を確認したとされる(新規・実証段階、BitTimes)。
昨日と同じこと(継続)
- ビットコインの50日移動平均線が200日移動平均線を上抜ける「ゴールデンクロス」形成以降の上昇トレンドは前回に続き維持されている。
- 米ビットコイン準備金法案(ARMA)の下院委員会通過以降、本会議での採決日程など新たな進展は本日時点で確認できなかった。
要因の連続性
- 継続要因: クラリティ法否決による立法面での規制不透明感(ただし行政による代替措置が進展)、ビットコイン現物ETFへの関心の高さ。
- 新規要因: SECの革新的除外措置の詳細判明、CFTC規則案のOIRA提出という手続きの具体化、ビットコイン・イーサリアム・ソラナ現物ETFへの資金流入加速、レイヤー2・DeFiトークンの急伸。
- 解消した要因: 前回懸念されていたイーサリアムETFの3営業日連続流出は、本日の純流入転換で解消した。
1. 価格サマリー
取得時点: 日本時間2026年9月20日早朝(週末にかけての値動きを反映)。
| 銘柄 | 価格(ドル建て) | 動向 |
|---|---|---|
| ビットコイン(BTC) | およそ8万1,248ドル | 24時間で4.6〜5%の上昇 |
| イーサリアム(ETH) | およそ2,625.32ドル | 24時間で5.6%高 |
| ソラナ(SOL) | およそ112.58ドル | 24時間で6.6%高 |
| リップル(XRP) | およそ1.42ドル | 24時間で7.6%高 |
出典: CoinGabbar、CoinDesk
2. 銘柄別動向
ビットコイン(BTC)
前回(7万7,216ドル前後)からさらに水準を切り上げ、週末にかけて8万1,000ドル台まで急伸した。FRBの利上げ・クラリティ法否決という逆風にもかかわらず、SECの革新的除外措置とETF資金流入が支えとなった。現物ETFは1日で4億3,303万ドルの純流入となり、累積純流入は551億6,000万ドルに達した(CoinDesk、CoinGabbar)。
イーサリアム(ETH)
2,625.32ドル前後まで上昇し、24時間で5.6%高となった。現物ETFは1億4,380万ドルの純流入に転じ、前回既報の3営業日連続の流出から一転した(CoinGabbar)。
その他アルトコイン
- ソラナ(SOL): 112.58ドルまで上昇し、24時間で6.6%高。現物ETFは4,762万ドルの純流入(月間最大)となった(CoinGabbar)。
- リップル(XRP): 1.42ドルまで上昇し、24時間で7.6%高と主要銘柄の中で最も強い上昇率となった一方、現物ETFは4万3,700ドルの小幅な純流出にとどまった(同上)。
- レイヤー2・DeFi関連: スタークネット(+21%)、アービトラム(+25%)、ユニスワップ(+25%)など、レイヤー2・DeFi関連トークンが軒並み急伸した(CoinDesk)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- SECの革新的除外措置とCFTCの規則案提出という行政主導の規制整備の進展が、クラリティ法否決の逆風を相殺し、ビットコイン現物ETFへの資金流入加速につながったとの見方が示されている(新規、The Block)。
- レイヤー2・DeFi関連トークンの急伸は、リスクオンへの回帰を示す市場地合いの変化として位置づけられている(新規、CoinDesk)。
弱気派
- 前回既報のとおり、シティ・スタンダードチャータード・バーンスタインなど主要行が2026年に入って目標株価(価格)を引き下げており、強気を維持する主要アナリストが少数派という状況は継続している(継続)。
4. 社会実装ニュース
SBIデジタルプラクティスと韓国の教保生命保険が9月17日、円建てステーブルコインの活用を見据えた日韓間クロスボーダー送金の実証実験を実施した。金融機関向けパブリックブロックチェーン「Canton Network」のテスト環境で行われ、国際送金に伴う仲介プロセスの簡略化、処理時間の短縮、コスト削減の可能性を確認したとしている。これはあくまで実証実験(PoC)段階であり、本番運用には至っていない点に留意が必要である(BitTimes)。
5. 法改正・規制ニュース
米国
SECは9月17日、トークン化株式の流通市場取引を担う「トークン化証券venue(TSV)」を証券取引法上の「取引所」の定義から除外する5年間の「革新的除外措置」を正式発表した。2031年まで有効で、許可された公開ブロックチェーン上で本人確認済みの利用者に限定し、株主権を伴う実際の米国株式のみを対象とし、新規発行・合成商品は対象外とする。あわせて一定の流動性提供者(「Covered Firms」)を証券取引法上の「ディーラー」の定義から除外する措置も盛り込まれた。CFTCも同日、「Regulation Crypto Asset Transactions」「Regulation Crypto Asset Markets」と題した規則案パッケージをホワイトハウスの情報規制問題室(OIRA)に提出した(The Block、SEC、The Block)。
日本
金融庁関連では、週末にかけての新たな進捗は確認できなかった(継続)。
6. テクニカル分析
ビットコイン(BTC)
8万1,000ドル台への急伸により、前回示した「週足で8万ドルを上回って引ければ8万2,000ドル・8万4,000ドルへの道が開ける」というシナリオが現実のものとなった。短期的な過熱感には留意しつつも、20日・50日・200日の移動平均線をいずれも上回る強気基調が一段と強まっている。
イーサリアム(ETH)
2,625ドル前後まで上昇し、前回意識されていた重要な移動平均線の水準を明確に上抜けた。現物ETFの資金流入転換も価格の裏付けとなっている。
7. 業界トピック
- SEC・CFTCの規制整備が制度として結実: クラリティ法否決からわずか1日で、SECが5年間の革新的除外措置を正式発表し、CFTCも規則案をOIRAへ提出するなど、行政主導の規制整備が具体的な制度として動き出した(The Block)。
- 現物ETF資金フローがビットコイン・イーサリアム・ソラナで揃って改善: ビットコイン(4億3,303万ドル)・イーサリアム(1億4,380万ドル)・ソラナ(4,762万ドル、月間最大)がいずれも純流入となり、資金フロー面での地合い改善が広範囲に及んだ(CoinGabbar)。
- 日韓間ステーブルコイン送金の実証実験: SBIデジタルプラクティスと教保生命保険による円建てステーブルコインを使った日韓間送金の実証実験が新たに確認できた(BitTimes)。

