前回からの変化
前回(2026-10-17付、16日の取引)との比較である。前回は金曜の下落を扱い、今回は週明け月曜(19日)の取引を扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 前回は主要3指数がそろって下落したが、今回はナスダック総合が26,140.03から26,430.89へ290.85ポイント(1.1%)上昇し、S&P500も7,659.44から7,690.73へ31.29ポイント(0.4%)上昇した。NYダウは52,002.41ドルから51,966.03ドルへ36.38ドル(0.1%)下落し、3指数の方向が分かれた(AP通信、WTOP)
- 前回12%安だったコアウィーブは、ゴールドマン・サックスの投資判断引き上げ(「買い」)で朝方に7%高まで上げたが、引けは0.4%安だった。エヌビディアは1.4%上昇し、S&P500を最も押し上げた(AP通信、Korea Times)
- 米10年債利回りは前回の5.10%から5.14%へ小幅に上昇した。フランスで暴動が激化して同国の国債利回りが急上昇し、世界的に利回りが上がった(AP通信)
- 欧州株は1%超下落し、米国でも市場全体の値上がりは限られた。AIとハイテク以外の大半の銘柄は下げた
昨日と同じこと(継続)
- 原油高が続いた。WTI原油は前週末比2.2%高の103.66ドルで引けた(前回記載の99.02ドルとは出典・限月が異なり、単純比較はできない)(日本経済新聞)
- 金利の高止まりへの警戒が続き、ナスダックの反発もAI関連の戻りにとどまる「ハイテクとそれ以外の差」の構図は前回と同じ
- 前回予告したとおり、大手企業の決算が相場の次の焦点であることも変わらない
要因の連続性
- 継続要因: 米長期金利の高止まりと、中東情勢を背景とした原油高。AIインフラ企業の資金調達コストへの警戒も残っている
- 新規要因: フランスの暴動を受けた同国国債安と欧州株安。エヌビディアのジェンセン・フアンCEOが「AI株の下落はいずれ過ぎ去る」と述べた(みんかぶ FX)こと、ゴールドマン・サックスのコアウィーブ格上げが買い戻しの材料になった
- 解消した要因: 前回の重しだった半導体株の8日続落は、19日に下げ止まりを試す動きとなった(引け値は未確認)
市況サマリー
| 指数 | 終値 | 騰落率 | 前回終値 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,690.73 | 0.41%高 | 7,659.44 |
| NASDAQ総合 | 26,430.89 | 1.11%高 | 26,140.03 |
| NYダウ | 51,966.03 | 0.07%安 | 52,002.41 |
| ラッセル2000 | 2,728.30 | 0.25%高 | 2,721.37 |
取得時点は2026年10月19日(月)のNY市場引け値(WTOP、Reuters)。ナスダック100の終値は確認できなかったため、ナスダック総合を記載する。
指数別動向
S&P500
S&P500は0.41%高で引けた。エヌビディアなど時価総額の大きい銘柄が指数を押し上げた一方、ハイテク以外の大半の銘柄は下落した。アナリストは7〜9月期のS&P500企業の増益率を約29%と見込んでいる(AP通信)。
ナスダック100
ナスダック総合は1.11%高と3指数で最も上昇した。コアウィーブ、ネビウス、アイレンなどのAIインフラ関連と主要な半導体株が先週の急落から戻った(Korea Times)。ナスダック100そのものの終値は確認できなかった。
NYダウ
NYダウは0.07%安と小幅に下落し、3指数で唯一マイナスだった。AIとハイテク以外の大半の銘柄が下落したことが重しになったとみられるが、個別銘柄の寄与は出典で確認できなかった。
強気派 vs 弱気派
強気派・建設的な見方:
- UBSグローバル・ウェルス・マネジメント: 好調な決算シーズンが、やや高い金利に株式が耐える助けになるとみている。S&P500の7〜9月期の増益率は30%超が見込まれる(Reuters)
- バンク・オブ・アメリカのジャスティン・ポスト氏ら: メタの投資判断を「買い」、目標株価を810ドルとした。AI分野で攻勢に転じており、2027年予想利益の22倍の株価は上昇余地があるとの見方(Yahoo Finance)
- ジェンセン・フアン氏(エヌビディアCEO): AI株の下落はいずれ過ぎ去ると述べた(自社に関わる当事者の発言である点に留意)
弱気派・警戒派:
- ドイツ銀行のストラテジスト(10月9日): ハイテクへの資金回帰は行き過ぎており、短期的にはリスクとリターンの釣り合いが良くないとした(Reuters)
- ナティクシス・インベストメント・マネジャーズ・ソリューションズのギャレット・メルソン氏: AIの位置づけに大きな不確実性があり、相場はオンとオフが切り替わるような状態だと指摘した(同上)
中立的な見方として、ローゼンブラット証券のマイケル・ジェームズ氏は、売られすぎた半導体株について「輪ゴムは一方向に伸ばし続ければいずれ切れる」と述べ、反発の余地を示唆した(Korea Times)。強気・弱気とも3サイト以上の調査には至っていない。
経済ニュース
米10月のNAHB住宅市場指数は29で、予想の31、前月の32を下回った(ザイFX!)。政策面では、トランプ大統領がロシアへの制裁の一部を一時停止したと報じられ、朝方の原油先物を押し下げる材料になった(Reuters)。
個別銘柄では、クリーブランド・クリフスが四半期の利益が予想を上回り、16.3%高となった。エヌビディアは1.4%高、コアウィーブは0.4%安だった。SpaceXは1.3%高の147.96ドルとなった(AP通信)。
金利・為替が株に効いた分
米10年債利回りは5.14%と前の5.09%から上昇した。借り入れコストの高止まりが、債務を抱えるAIインフラ企業の重しとなる構図が続いた(AP通信)。ドル円は158円55銭(詳細はfxを参照。ザイFX!)。商品では、WTI原油が103.66ドル、COMEX金12月物が前週末比21.0ドル(0.5%)安の4,160.1ドルで引けた。ブレント原油は109.55ドルだった(詳細はcommodityを参照。日本経済新聞)。
テクニカル分析(S&P500・ナスダック100・NYダウ)
移動平均線(50日・200日)とRSIの数値、VIXの19日終値は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。確認できる範囲では次のとおり。
S&P500の終値7,690.73は、15日の終値7,744.06を下回っている。この水準が当面の戻りの目安(レジスタンス)になるとの見方もある(筆者の整理)。ナスダック総合は26,430.89で、12日の27,245.90からは約3%低い。半導体株指数は8営業日で約15.7%下落しており、一般に連日の大幅な下落の後は短期的な反発が出やすい局面ともいわれる(Korea Times)。ただし、1日の反発だけでは下落の流れが変わったとは判断できない。断定的な売買推奨ではない。
今夜の注目イベント
- 20日(火): 米国では住宅着工件数・建築許可件数、中古住宅の販売契約指数が発表される予定。決算はSpaceXのほか、ネットフリックス、GEエアロスペース、RTX、ゼネラル・モーターズなどが予定されている(報道により日程の記載が異なる)(Yahoo Finance、Korea Times)
- 21日(水): メタ、テスラ、ラム・リサーチ、IBM、テキサス・インスツルメンツ。メタの7〜9月期は売上高638億ドル、調整後1株利益6.76ドルが市場予想とされる(同Yahoo Finance)
- 22日(木): プロクター・アンド・ギャンブル、ロッキード・マーティンなど。新規失業保険申請件数も発表される予定
