前日からの変化
前回(2026-08-22)との比較。
変わったこと(変化・新規)
- 米国市場は8/22(土)・8/23(日)が休場のため新規の取引終了データはなし。直近の取引終了時点は前回レポート時点と同じ2026-08-21(金)のまま。
- ビットコインが週末にかけて7万8000ドルを上抜け、8/22時点で年初来高値圏を維持。前回時点(週間+25%、7万8000ドル前後)からさらに強含む形となった。
- 本日(月、米国時間)、ベッセント財務長官が対イラン「経済的孤立化」計画の詳細を発表する当日を迎えた。前回時点では「月曜発表予定」という予告段階だったが、本レポート時点でまさに当日となっている。
- 原油(WTI)は2週連続で約5%の週間上昇となり87ドル前後で推移。ベッセント発表を控えた思惑的な買いが入っているとみられる。
- 強気派の新しい顔ぶれとして、エバコアISIのジュリアン・エマニュエル氏が「S&P500が年末までに9,000ドルへ到達する確率30%」とするシナリオを提示。前回の強気派(CFRA・JPMorgan)とは異なる論者・根拠。
- 弱気派の新しい顔ぶれとして、BofAのマイケル・ハートネット氏の「ブル&ベア指標」が9.7と2021年以来の水準まで上昇し売りシグナルを点灯。前回の弱気派(モルガン・スタンレー・ECB)とは異なる、資金フロー・ポジショニングに着目した切り口。
- 今週の経済指標・イベントカレンダーが具体化: 8/25(火)新築住宅販売・消費者信頼感、8/26(水)PCEデフレーター(7月分)・GDP改定値・エヌビディア決算(米国時間引け後)、8/28(金)ジャクソンホールでウォーシュ新FRB議長が就任後初の基調講演。前回は日付が未確定だった項目も含めて具体化した。
昨日と同じこと(継続)
- 米長期金利(10年債利回り)は4.7%前後の高止まりが継続。30年債利回りも5.25〜5.3%程度と約19〜20年ぶりの高水準圏で推移が続く。
- ドル指数(DXY)は98.8前後の安値圏、ドル円も158円台後半〜159円台のレンジ推移が継続。
- VIX(恐怖指数)は16前後の落ち着いた水準、Fear&Greedインデックスも「Greed(強欲)」圏(55前後)を維持し、警戒感の乏しさが続いている。
- ジャクソンホール会議・エヌビディア決算への市場の注目は継続。
要因の連続性
- 継続要因: 中東(イラン)情勢の緊迫、米長期金利の高止まり、ビットコイン主導のリスク選好の強さ、ジャクソンホール・エヌビディア決算への期待先行という4つの背景要因は前回から継続している。
- 新規要因: (1)本日がベッセント長官の対イラン計画発表当日そのものになったこと、(2)原油が2週連続で急伸し地政学リスクの重しとしての性格を強めていること、(3)エバコアISIの強気シナリオ(S&P500年末9,000ドル・30%の確率)、(4)BofAの弱気シグナル(ブル&ベア指標が売り転換)、(5)今週の経済指標・決算カレンダー(PCE・GDP改定値・新築住宅販売・消費者信頼感)が具体的な日付とともに明確化したこと、が新たに加わった。
- 解消した要因: 特筆すべき「解消」はなし。週末は取引がなく新規の重し・支援材料の後退は確認されていない(前回時点で既に後退していたウォルマート急落ショックへの警戒は、今回も同じ後退状態が維持されている)。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,681.11 | +39.95 | +0.52% |
| ナスダック100(NDX) | 29,347.09 | +133.93 | +0.46% |
| ナスダック総合指数 | 26,199.06 | +131.89 | +0.51% |
| NYダウ | 53,323.44 | +564.23 | +1.07% |
(取得時点: 2026-08-21米国市場引け後。土日は休場のため2026-08-24朝時点でも同じ値。出典: Yahoo Finance。なおCNBCはS&P500 7,674.37(+0.43%)・ナスダック総合26,180.45(+0.43%)・NYダウ53,277.01(+517.80、+0.98%)とやや異なる数値を報じており、確定値には情報源間で引き続き幅がある点に留意)
2. 指数別動向
S&P500
直近終値は7,681.11(+0.52%、8/21時点)。休場を挟み、今週(8/24〜28週)の予想レンジは7,500〜7,850ポイントとされる。焦点は7,600〜7,630ポイントの支持帯を維持できるかどうかと、米長期金利の動向・エヌビディア決算(8/26)。金利が落ち着き決算が期待を上回れば7,750〜7,850ポイント方向を試す展開、逆に金利が高止まりを続ければ7,600ポイントを割り込み75日移動平均線(約7,516pt)付近まで調整するとの見方がある。 出典: 外為どっとコム、Yahoo Finance
ナスダック100
直近終値は29,347.09(+0.46%、8/21時点)。目先は29,650ポイントを上回れるかが焦点で、これを回復すれば30,000〜30,200ポイント方向への戻りが視野に入る一方、29,300ポイントを割り込む展開になれば29,000〜28,800ポイント方向への調整リスクが指摘されている。今週はエヌビディア決算(米国時間8/26水引け後)が最大の材料。 出典: Brisk Markets、Vantage Markets
NYダウ
直近終値は53,323.44(+1.07%、8/21時点)。53,200ポイント近辺が下値の攻防ラインとして意識されており、52,952ポイントを上回って推移できれば上昇トレンド継続のシグナルとされる一方、月間ベースのピボット(S1、約50,665ポイント)までの調整余地も指摘されている。52週レンジ(約43,384〜53,308ポイント)の上限圏で推移している状態。 出典: Brisk Markets
3. 強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- ジュリアン・エマニュエル氏(エバコアISI、チーフエクイティ・デリバティブ&量的ストラテジスト): S&P500の年末2026基本シナリオを7,750としつつ、AI主導のテクノロジー・通信サービス・一般消費財セクターの強さを根拠に「年末までに9,000ドルへ到達する確率30%」の強気シナリオを提示。景気後退・急激な長期金利上昇・過度なFOMOといった強気相場終焉の典型的な兆候は乏しいと指摘している。(新規) 出典: CNBC
- サム・ストバル氏(CFRA、チーフ投資ストラテジスト): S&P500の年末2026目標を8,050、12カ月目標を8,650に上方修正(前回から継続)。 出典: TheStreet
弱気派(ベア)
- マイケル・ハートネット氏(バンク・オブ・アメリカ、チーフ投資ストラテジスト): 自社の「ブル&ベア指標」が9.7と2021年以来の高水準に達し売りシグナルが点灯したと指摘。ヘッジファンド・ロングオンリー勢のポジショニング、株式・債券の資金フロー、信用スプレッドの過度な縮小などを根拠に、リスク資産からディフェンシブ(生活必需品・REIT・ドルなど)への資金シフトを推奨している。(新規) 出典: StockWireX
- マイケル・ウィルソン氏(モルガン・スタンレー、チーフ米国株ストラテジスト): 直近の株価反発について「弱気相場の中の一時的な戻り(ベアマーケットラリー)にすぎない可能性がある」との見方を維持(前回から継続)。 出典: Investing.com
4. 経済ニュース
経済指標
- 週末(8/22・8/23)は米国市場が休場のため新規の経済指標発表はなし。今週は8/25(火)新築住宅販売件数・消費者信頼感指数(8月分)、8/26(水)PCEデフレーター(7月分、FRBが重視するインフレ指標)・4-6月期GDP改定値の発表が予定されている。 出典: 外為どっとコム
政策・地政学
- ベッセント財務長官は本日(米国時間月曜)、対イラン「経済的孤立化」計画の詳細を記者会見で発表する予定。トランプ大統領はこれを「経済版のDデー(D-Day)」と表現しており、イラン産原油の主要な買い手である中国の対応が焦点の一つとされる。 出典: BigGo Finance、Bloomberg
- 原油(WTI)は2週連続で約5%の週間上昇となり87ドル前後で推移。ベッセント発表と、中東からのエネルギー供給混乱が続く懸念が背景。 出典: CNBC
注目された個別銘柄・決算
- ビットコイン(BTC): 週末にかけて7万8000ドルを上抜け、8/22時点で年初来高値圏を維持。マイクロストラテジー(MSTR)・ロビンフッド(HOOD)・コインベース(COIN)など関連株も底堅い動き。 出典: Rio Times
- エヌビディア(NVDA): 米国時間8/26(水)引け後(日本時間27日朝)に決算発表予定。市場予想は売上高930億〜950億ドル(前年同期比約96%増)、EPSガイダンスは2.35ドル程度が見込まれる。オプション市場は決算後の株価変動率を上下8〜12%程度と織り込んでいる。 出典: Intellectia、The Motley Fool
5. FOMC・FRB・金利・為替
FRB/FOMC
- ジャクソンホール経済政策シンポジウムは8/27〜29開催。今年のテーマは「金融革新:決済と政策への含意」で、70カ国超・約120人の中央銀行関係者・エコノミストが参加予定。新FRB議長ケビン・ウォーシュ氏は8/28(金)に就任後初の基調講演を行う。同氏は7/29の会見で「講演内容は目先の政策指針ではなく長期的な構造課題に焦点を当てる」と語っており、市場は同氏の金融政策運営スタンスの手がかりを探る構え。 出典: Bloomberg、Tech Times
- 9月FOMCについては、据え置きが優勢な織り込みが続く一方、利上げの確率も3割程度残るとの見方があり(利下げの織り込みはほぼゼロ)、前回時点(据え置き優勢)からの構図は変わっていない。 出典: Tech Times
金利
- 米10年債利回りは4.7%台前半で高止まりが継続。30年債利回りも5.25〜5.3%程度と約19〜20年ぶりの高水準圏で推移している。 出典: FXStreet
為替
- ドル指数(DXY)は98.8前後、約2カ月半ぶりの安値圏での推移が続く。 出典: FXStreet
- ドル円の今週(8/24週)の予想レンジは157円台後半〜161円台前半。最大の注目材料は8/26発表のPCEデフレーター(7月分)で、インフレ鈍化が確認されればドル売り圧力、上振れすれば160円台を試す材料になるとみられている。 出典: 外為どっとコム
6. テクニカル分析
注記: 複数の情報源間で移動平均線・RSIの具体値にばらつきがあり、断定的な売買判断には利用しないこと。
S&P500
25日移動平均線は約7,603pt、75日移動平均線は約7,516pt、100日移動平均線は約7,405pt付近で、いずれも現在値を下回っており中期的な上昇トレンド構造は崩れていないとされる水準。14日RSIは54.9まで低下し、買われ過ぎ感は解消されたとの指摘がある。7,600〜7,630ポイントが目先の重要な支持帯、7,750〜7,800ポイントが上値抵抗として意識される。 出典: 外為どっとコム
ナスダック100
29,650ポイントを上回れば強気優勢、下回れば29,300ポイント割れを経て29,000〜28,800ポイント方向への調整リスクが意識される、という綱引きの状態にあるとされる。上抜けた場合は30,000〜30,200ポイント、さらに30,700〜31,000ポイント方向が視野に入るとの見方もある。 出典: Brisk Markets
NYダウ
53,200ポイント近辺が下値の攻防ラインとして意識されており、52,952ポイントを上回って推移できるかが上昇トレンド継続のシグナルとされる。52週レンジ(約43,384〜53,308ポイント)の上限圏で推移しており、月間ベースのピボット(S1、約50,665ポイント)までの調整余地も指摘されている。 出典: Brisk Markets
センチメント指標(補助)
- VIX(恐怖指数): 16前後(8/21時点)で、歴史的にみて低水準の落ち着いた状態が継続。 出典: CNBC
- Fear & Greed Index: 55前後(8/21時点)で「Greed(強欲)」圏に位置し、投資家心理は引き続き強気寄り。 出典: Liberated Stock Trader
7. 今夜の注目イベント
- ベッセント財務長官による対イラン「経済的孤立化」計画の詳細発表: 米国時間本日(月)に記者会見で実施予定。具体的な対象国・措置内容と、中国など同盟国への対応要請の中身が焦点。 出典: BigGo Finance
- 週明け最初の米国株式市場(現地月曜)の取引: 週末のビットコイン急伸やベッセント発表を受けた値動きが注目される。 出典: CNBC
- 今週後半の主要イベント(参考): 8/25(火)新築住宅販売・消費者信頼感、8/26(水)PCEデフレーター・GDP改定値・エヌビディア決算(引け後)、8/28(金)ジャクソンホールでウォーシュ新FRB議長初講演。 出典: 外為どっとコム、Bloomberg
8. 参考リンク
- Stock market today: Dow, S&P 500, Nasdaq rise as bitcoin surges — Yahoo Finance — 8/21終値
- Stock market news for Aug. 21, 2026 — CNBC — 8/21終値クロスチェック、原油動向
- US Treasury Secretary to Unveil Iran Economic Isolation Plan on 24th — BigGo Finance — ベッセント長官の発表当日詳細
- Bessent to Detail US Plans to Isolate Iran's Economy on Monday — Bloomberg — 対イラン計画発表予定
- Bitcoin Tops US$78,000 as Crypto Rally Widens — Rio Times — 週末のビットコイン動向
- Kevin Warsh to Make First Jackson Hole Speech as Fed Chair — Bloomberg — ジャクソンホール・ウォーシュ氏講演
- Jackson Hole 2026: What to Watch When Warsh Steps to the Podium Friday — Tech Times — ジャクソンホール詳細、金利織り込み
- S&P 500 to 9,000? Why Evercore ISI thinks it's possible — CNBC — エバコアの強気シナリオ
- Wall Street veteran shifts S&P 500 target after record-setting rally — TheStreet — サム・ストバル氏の強気見通し
- BofA Issues First Equity Sell Signal Since 2021 as Indicator Hits 9.7 — StockWireX — ハートネット氏の弱気シグナル
- U.S. stock bounce likely just 'bear market rally,' says Morgan Stanley strategist — Investing.com — マイケル・ウィルソン氏の弱気見通し
- Nvidia Earnings Preview August 2026: AI Chip Leader's Next Catalyst — Intellectia — エヌビディア決算プレビュー
- Prediction: Nvidia Stock Will Go Parabolic After Aug. 26 — The Motley Fool — エヌビディア決算への期待
- S&P500見通し(2026年8月21〜28)— 外為どっとコム — S&P500週間テクニカル
- 来週のドル円相場はどうなる?8/24週のイベント予定 — 外為どっとコム — ドル円週間見通し、経済指標カレンダー
- NASDAQ 100 Support and Resistance — Brisk Markets — ナスダック100テクニカル
- Dow Jones Support and Resistance: Can 53,200 Stop the Slide? — Brisk Markets — NYダウテクニカル
- VIX: Wall Street's 'fear gauge' hits 2026 low — CNBC — VIX動向
- Fear & Greed Index August 2026: Market Sentiment Insights — Liberated Stock Trader — Fear&Greed指数
- FXStreet: United States Dollar Index remains below 99.00 — DXY・10年債利回り
- [DAILY TRADING] Nasdaq 100 21 August 2026 — Vantage Markets — ナスダック100終値
