1. 市況サマリー
| 指数 |
終値 |
前日比 |
騰落率 |
| S&P500 |
7,701.69 |
-43.37 |
-0.56% |
| ナスダック100(NDX) |
29,505.02 |
-490.36 |
-1.63% |
| ナスダック総合指数 |
26,312.29 |
-332.62 |
-1.25% |
| NYダウ |
53,408.52 |
-51.26 |
-0.10% |
※2026年8月18日(火、米国東部時間)の終値。ラッセル2000も3,020.72(-36.82、-1.20%)と小型株も軟調だった。
2. 指数別動向
S&P500
前日比-0.56%の7,701.69で終了。石油価格と国債利回りの上昇が続き、インフレ懸念が再燃したことが重荷となった。イラン情勢の緊迫化(米国とイランがホルムズ海峡の管理権を巡り膠着)を背景にブレント原油が1バレル91ドル前後、WTI原油が84〜85ドル付近まで上昇し、リスク回避の売りにつながった。エネルギーセクターなど一部を除き幅広い銘柄が下落した。
ナスダック100・ナスダック総合
ナスダック100は-1.63%(29,505.02)、ナスダック総合は-1.25%(26,312.29)と、3指数の中で最も下落率が大きかった。半導体株の急落が主因で、フィラデルフィア半導体指数(SOX/PHLX)は一時最大5.5%下落。インテル(INTC)が-7.11%、マイクロン(MU)が-5%超と大型半導体株が軒並み売られた。今年最も好調だったセクターの反落が指数全体を押し下げた。
NYダウ
-0.10%(53,408.52)と下落率は3指数の中で最小にとどまった。ホーム・デポ(HD)が市場予想を上回る決算(既存店売上高+1.7%、市場予想+0.9%を上回る)を発表し通期ガイダンスを据え置いたことが相場の支えとなり、下落幅を限定的にした。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- トム・リー氏(Fundstrat共同創業者): 年末のS&P500目標を7,700から8,000へ引き上げ、強い企業決算とAI投資を根拠に強気を維持。ただし「この夏から秋にかけて相場の試練(15〜20%の調整)を経る可能性がある」とも警告し、その先に「これまでで最良の18〜24カ月」が来るとの見方を示している。(出典: CNBC、247wallst.com)
- エド・ヤルデニ氏(Yardeni Research社長): 「進むべき道は依然として株式市場だが、銘柄選別が必要」とし、企業のAI投資ブームがS&P500の増益基調を支えていると指摘。(出典: 247wallst.com)
弱気派(ベア)
- ジャレッド・ブリクレ氏(Yahoo Finance): 「半導体株の弱気派が主導権を奪い返した」とし、半導体ETF(SOXX)が50日移動平均線(560ドル付近)で反落したことを短期的な弱気シグナルと指摘。(出典: Yahoo Finance)
- 一部の市場分析(Motley Fool、Yahoo Finance)では、シラーPER(景気循環調整後PER)が42倍と1999年11月(ピーク44倍)に次ぐ高水準にあることを警戒材料として指摘。また今年の相場を牽引してきた半導体株の平均が過去6週間で約25%下落し「弱気相場入り」した銘柄群があるとの指摘もある。(出典: The Motley Fool)
両陣営とも、短期的な調整(ボラティリティの高まり)を想定しつつ、年末に向けた基調は強気か弱気かで見解が分かれている状況。
4. 経済ニュース
経済指標
- NY連銀製造業景気指数(8月分): 結果20.6(市場予想10.2、前回15.6)と予想を大きく上回る強い結果。(出典: 株探)
- NAHB住宅市場指数(8月分): 結果35(市場予想33、前回34)と予想を上回る。(出典: 株探)
- 上記2指標がいずれも強い結果となったことで、米金利先高観・ドル買いが進行した。
注目銘柄・決算
- ホーム・デポ(HD): 第2四半期決算で売上高479億ドル(前年同期比+5.7%)、純利益48億ドル(1株4.79ドル)。既存店売上高+1.7%(予想+0.9%を上回る)。通期ガイダンスを据え置き。(出典: PR Newswire、CNBC)
- クラーナ(KLAR): -22.19%。業績ガイダンス引き下げが嫌気された。(出典: Yahoo Finance)
- インテル(INTC): -7.11%。半導体セクター全体の下落に連動。(出典: Yahoo Finance)
- マイクロン(MU): -5%超の下落。(出典: Yahoo Finance)
5. FOMC・FRB・金利・為替
- 政策金利: 2026年7月のFOMCで政策金利は据え置かれ、現在3.50%〜3.75%のレンジ。次回FOMCは2026年9月16日開催予定。(出典: 日経ビジネス関連報道、centralbank.watch)
- 利下げ観測: 9月利下げの織り込み度合いについては情報源間で大きな乖離があり、CME FedWatchでは25bp利下げ確率85%(50bp利下げ確率15%)との情報がある一方、Kalshiなど別の予測市場では据え置き確率71%との情報もあり、市場参加者間で見方が分かれている(いずれも一次データではなく集計情報のため、幅を持って見る必要がある)。(出典: intellectia.ai、Kalshi、defirate.com)
- 米10年債利回り: 4.70%〜4.72%で高水準を維持。(出典: Yahoo Finance)
- 米30年債利回り: 5.28%〜5.31%まで上昇し、2007年以来の高水準を更新。国債利回りの上昇(特に長期ゾーン)がインフレ・財政赤字懸念を映して株式市場の重荷となった。(出典: Yahoo Finance、Bloomberg)
- 為替(ドル円): 8月18日は1ドル=159円55銭前後まで円安ドル高が進行(前日比60銭のドル高・円安)。NY連銀製造業景気指数・NAHB住宅市場指数がいずれも市場予想を上回ったことがドル買い材料となった。日本のGDP速報値が市場予想を下回ったが、ドル円は目立った反応を示さなかった。(出典: 外為どっとコム、株探)
6. テクニカル分析
S&P500
8月7日につけた最高値7,757近辺から反落し、8月18日終値は7,701.69。直近ではレジスタンスとして7,800近辺、サポートとして7,635〜7,700のレンジが意識されており、当面はこのレンジ内での揉み合いが想定されるとの見方がある。50日・200日移動平均線はいずれも上向きで、株価はその上に位置しており、中期的な上昇トレンド自体は崩れていない。ただしRSIは直近の上昇局面で70台まで買われすぎ水準に達しており、短期的な過熱感の解消(調整)が入りやすい状況とされる。(出典: oneuptrader.com、investing.com)
ナスダック100
半導体株の急落を受けて指数も大きく反落。半導体ETF(SOXX)が50日移動平均線(560ドル付近)を割り込んだことが弱気シグナルとして指摘されており、今年の相場を牽引してきた半導体セクターの調整が指数全体のテクニカル面での重荷になっている。(出典: Yahoo Finance)
NYダウ
下落率は他指数より小幅にとどまり、個別の押し目買い(ホーム・デポなど)がテクニカル面でも下値を支えた形。目立った移動平均線割れは確認されていない。
センチメント指標(VIX)
VIXは前日比+6.6%の15.19で終了。8月14日(金)には2026年の年初来安値(14.2近辺)をつける場面もあり、依然として「警戒ゾーン」とされる20を下回る低水準にとどまっているが、株安・利回り上昇を受けてわずかに上昇した。(出典: CNBC、Yahoo Finance)
7. 今夜の注目イベント
- FOMC議事要旨(7月28〜29日開催分)公表: 米国東部時間8月19日午後2時(日本時間8月20日午前3時)に公表予定。パウエル議長ら高官のインフレ・利下げに関する議論の温度感が注目される。(出典: 経済カレンダー各社)
- 主要決算: パロアルトネットワークス(PANW)、エスティローダー(EL)、ファブリネット(FN)などの決算発表が予定されている。(出典: 247wallst.com)
- 引き続き中東(ホルムズ海峡)情勢と原油価格の動向、米長期金利の水準が株式市場のセンチメントを左右する展開が想定される。
参考リンク