前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 前回時点では「NYナスダック最高値更新・ダウ反落」というまちまちの地合いだったが、23日は一転して米国株3指数がそろって下落し、日経平均先物(大阪取引所夜間取引)は前日比920円安の6万5430円、シカゴ市場では1000円安の6万4395円まで下落した(新規、日本経済新聞、日本経済新聞)。
- 下落の主因は米10年債利回りが2007年以来の高水準(5.1%台)まで急伸したことと、メタの新AIエージェント「Muse」への警戒による米金融・旅行株の急落である。半導体を中心とするグロース株にも金利上昇が逆風となった(詳細は
us_stockカテゴリ参照、新規)。 - ドル円は22日の157円台後半からさらに円安が進み、23日のNY市場では一時158円40銭まで上昇した。円安メリットは輸出関連株への追い風となりうる一方、米金利急伸という逆風と綱引きになる(詳細は
fxカテゴリ参照、新規)。 - 高市首相・トランプ大統領の会談内容について、AI・半導体・重要鉱物での経済安全保障分野の協力強化と、対中懸念のすり合わせが約35分間にわたり行われたことが新たに判明した(新規、時事通信)。
昨日と同じこと(継続)
- 日米首脳会談で示されたエネルギー投資案件(116億ドル規模)・半導体工場建設協議・レアアース海洋資源開発の合意という枠組みは前回から変わっていない。
- 高市改造内閣の食品消費税引き下げ方針(2027年4月から2年間、8%→1%)も前回から変更はない。
- 24日の米中首脳会談(トランプ・習近平)への注目は前回に続き高い。
要因の連続性
- 継続要因: AI・半導体関連株への物色期待、日米首脳会談での投資案件具体化、円安基調は前回に続き材料として働いている。
- 新規要因: 米長期金利の2007年来高水準への急伸、メタの新AIエージェントを巡る米金融・旅行株の急落という2つの新しい重し要因が加わった。
- 解消した要因: 前回材料だった「NY株式市場でのセクター間の物色の分かれ(ナスダック高・ダウ安)」という構図は、23日には3指数そろっての下落に転じ解消した。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値(9/18終値を保持) | 前回比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 65,018.95円 | 変動なし(休場) | 0.00% |
| TOPIX | 4,091.14pt | 変動なし(休場) | 0.00% |
| 東証グロース市場250指数 | 808.98pt | 変動なし(休場) | 0.00% |
| 参考指標 | 水準 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均先物(大阪取引所・夜間取引) | 65,430円 | -920円 |
| 日経平均先物(シカゴ・CME) | 64,395円 | -1,000円 |
(取得時点: 現物指数は2026年9月18日(金)大引け値のまま。24日(木)に取引再開。先物は9月23日夜間〜24日早朝の取引。出典: 日本経済新聞、日本経済新聞)
2. 指数別動向
日経225
9/18終値の6万5018円95銭のまま6営業日ぶりに取引を再開する。夜間取引の先物は大阪・シカゴともに900円超安となっており、23日の米国株急落(米長期金利の急伸、金融・旅行株の急落)を織り込む形で、再開後は軟調な滑り出しが見込まれる。一方でドル円が158円台まで円安が進んでいることは、輸出関連株にとって支援材料となりうる(日本経済新聞)。
グロース市場250指数
808.98ポイントのまま取引を再開する。米長期金利が2007年以来の高水準まで急伸したことは、高PERのグロース株にとって明確な逆風であり、再開後は軟調な展開が予想される。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- 野村證券市場戦略リサーチ部は、AI・半導体企業の経常利益拡大を反映し、日経平均の2026年末目標株価を6万8000円としている(据え置き、継続)。
- 日米首脳会談でのエネルギー・レアアース・半導体投資の具体化、ドル円の一段の円安進行は、関連する日本企業(重電・商社・半導体製造装置・輸出関連)への追い風として引き続き意識される(継続)。
弱気派
- 米長期債利回りが2007年以来の高水準(5.1%台)まで急伸したことは、高PERのAI・半導体株にとって明確な逆風であり、再開後の東京市場にも波及しうる(新規、詳細は
us_stockカテゴリ参照)。 - 楽天証券の窪田真之氏は、米長期金利の高止まりを「警戒信号」と位置づけ、中東情勢やAI過剰投資懸念もあり短期的には上値の重い展開が続くとみている(継続)。
- 消費税減税に伴う財政悪化・国債増発観測が、長期金利の上昇圧力を通じて株式市場の重荷になりうるとの見方も前回に続き想定される。
4. 経済ニュース
政策・外交日程
高市首相は22日(日本時間23日未明)のトランプ大統領との会談で、AI・半導体・重要鉱物などの経済安全保障分野での連携強化を確認した。会談は約35分間にわたり、24日の米中首脳会談を前にインド太平洋地域の安全保障についても認識をすり合わせた。高市首相は対中懸念をトランプ氏に伝える一方、「米中間の取引」によって日本の立場が置き去りにされることへの不安も国内では指摘されている(時事通信、日本経済新聞)。
エネルギー投資案件(116億ドル規模)・半導体工場建設協議(2〜3兆円規模)・レアアース海洋資源開発の合意という枠組みに変更はない。
注目された個別銘柄
休場明けのため新規の株価材料は確認できないが、キオクシアホールディングス・アドバンテスト・東京エレクトロンなど半導体関連株は、23日の米国株急落(金利急伸によるグロース株への逆風)を受け、再開後は軟調な滑り出しが警戒される。一方で円安進行は輸出企業の採算改善期待につながりうる(日本経済新聞)。
5. 日銀・金利・為替
日銀
植田和男総裁による9月18日の利上げ決定(1.00%→1.25%)後の発言から、休場中を含め新たな公式発言は確認できていない。
金利・為替
日本の長期金利(JGB10年)は9/18終値の2.985%のまま、24日に取引を再開する予定である(詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)。ドル円は23日のNY市場で158円40銭まで上昇し、158円台での推移が続いている。米長期金利の急伸が直接の背景である(詳細はfxカテゴリ参照)。財務省・日銀による新たな円安けん制発言は本レポート作成時点で確認できていない(みんかぶ)。
6. テクニカル分析
日経225
現物指数は9/18終値(6万5018円95銭)のまま取引を再開する。夜間先物が900円超下落していることから、再開直後は下値を試す展開が予想され、移動平均線・サポートラインへの接近が意識される。
グロース市場250指数
休場のため新規のテクニカル指標の動きは確認できない。プライム市場の半導体株との連動性が高く、米長期金利急伸の影響を強く受けやすい構図が続いている。
7. 本日の注目点
- 東京証券取引所は9月19日(土)から23日(水・秋分の日)までのシルバーウィークを終え、24日(木)に取引を再開する(祝日カレンダー)。
- 夜間先物が900円超安となっていることを受け、再開後の東京市場が23日の米国株急落をどこまで織り込むか。
- 24日の米中首脳会談(トランプ・習近平)の結果が、対中関連銘柄や市場心理にどう影響するか。
- ドル円が158円台まで進んだ円安が、輸出関連株への追い風としてどこまで意識されるか。
- 米長期金利の急伸を受け、半導体・AI関連のグロース株にどの程度の売り圧力がかかるか。

