前日からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 日経平均は66,262.16円→66,131.98円(-130.18円、-0.20%)で3日ぶり反落。前回の「2営業日連続上昇」から転換した(財経新聞)。
  • TOPIXは4,111.02→4,117.22(+6.20pt、+0.15%)で6日続伸に伸ばし、グロース市場250指数は781.15→797.96(+16.81pt、+2.15%)で反発し4日続伸に復帰。前回は日経平均が上昇しグロース250指数のみ反落という組み合わせだったが、本日は逆に日経平均のみが反落し、TOPIX・グロース250指数は上昇するという構図に入れ替わった(株式ちゃんねる)。
  • 日経平均の寄与度が大きく様変わり。前回押し上げトップだったアドバンテスト(寄与度+301.70)が、本日は一転して押し下げトップ(-263.08)に転落した。押し上げ上位はキオクシアHD(+58.66)・東京エレクトロン(+50.28)・フジクラ(+39.22)・イビデン(+31.18)・ソフトバンクグループ(+29.77)、押し下げ上位はアドバンテストのほかファーストリテイリング(-46.66、前回に続き押し下げ上位)・リクルートHD(-18.60)・コナミグループ(-16.93)・中外製薬(-10.46)だった(財経新聞)。
  • 前回「決算後の反応待ち」だったエヌビディア決算の内容が判明。売上高962億2000万ドルなど市場予想を上回る増収増益、28年1月期通期は約70%の増収見通しと強気の内容だったが、伸びが一部の大口顧客に偏っているとの分析があり、株価反応は薄かった(世界一やさしい投資の学校)。
  • 日銀では、前回「27日に氷見野副総裁が甲府市で講演予定」という日程情報だったものが、本日実際に講演・記者会見が行われ発言内容が判明。「金融引き締めではなく金融緩和の度合いの調整」「経済・物価・金融情勢に応じ引き続き政策金利を引き上げ」「基調的な物価上昇率について上振れリスクをこれまで以上に意識する必要」と述べ、9月利上げの「地ならし」との受け止めが広がった(日本経済新聞)。
  • 新発10年国債利回りは2.867%→2.869%とほぼ横ばいだが、日中に一時2.9%まで上昇する場面があった(前回までの緩やかな上昇基調が継続)(日本経済新聞)。
  • 日経平均RSI(14日)は49.82→52.24(+2.42)へ持ち直し、前回の「中立圏に戻った」状態からさらに中立圏内で上向いた。グロース250指数RSI(14日)は72.63→77.15(+4.52)へ再上昇し、前回よりも「買われすぎ」の度合いが強まった(投資の森 日経平均RSI、投資の森 グロース250指数RSI)。
  • プライム市場の売買代金は6兆7,057億円→7兆8,700億円へ増加し、前回まで続いていた「4カ月ぶり低水準」からの様子見ムードの後退がみられた(Yahoo!ニュース/THE GOLD ONLINE)。
  • 新たな最大の注目イベントとして、27〜29日開催のジャクソンホール会議、とりわけ28日(日本時間28日深夜)のウォーシュFRB議長講演が浮上した(日本経済新聞)。

昨日と同じこと(継続)

  • 円安基調(159円前後)は本日も継続。取引レンジは159円11銭〜159円39銭で、前日までの水準からおおむね横ばい(財経新聞)。
  • 日米長期金利の高止まりは継続(国内10年債は2.86〜2.87%台で推移)。
  • AI・半導体株の値動きが相場を左右する構図は継続(本日もアドバンテストの急落と半導体関連の一角が明暗を分けた)。
  • 日銀9月利上げ観測の高水準は継続し、氷見野副総裁の発言もその延長線上で受け止められた。

要因の連続性

  • 継続要因: 円安基調(159円前後)、日米長期金利の高止まり(国内10年債2.8%台後半)、AI・半導体株の値動きが相場を左右する構図、日銀9月利上げ観測の高止まり。
  • 新規要因: ジャクソンホール会議(27〜29日)・28日のウォーシュFRB議長講演を控えた持ち高調整売り、氷見野副総裁の実際の発言内容(引き締めでなく緩和度合いの調整、物価上振れリスクを意識)による9月利上げ「地ならし」の受け止め、エヌビディア決算後のAI投資鈍化懸念(伸びの大口顧客偏重・メモリー価格上昇への警戒)、米個人消費支出(PCE)価格指数でインフレの根強さが示されたことによる金利高警戒。
  • 解消した要因: 前回まで続いていた「エヌビディア決算待ち」という様子見要因は、決算発表・株価反応が判明したことで解消し、「ジャクソンホール会議待ち」に置き換わった。プライム市場売買代金の4カ月ぶり低水準・様子見ムードも、本日は売買代金の増加により後退した。

1. 市況サマリー

指数 終値 前日比 騰落率
日経平均株価 66,131.98円 -130.18円 -0.20%
TOPIX 4,117.22pt +6.20pt +0.15%
東証グロース市場250指数 797.96pt +16.81pt +2.15%

(いずれも2026年8月27日終値。出典: 財経新聞、株式ちゃんねる)

2. 指数別動向

日経225

日経平均は前営業日比130円18銭安(-0.20%)の66,131.98円で3日ぶり反落した。日本時間27日早朝に発表されたエヌビディアの好決算を受け、寄り付きは前日比513円62銭高の66,775円78銭と大幅高でスタートし、その後も一時66,954.69円(9時06分、高値)まで上昇して67,000円に迫った。しかし、27日に開幕したジャクソンホール会議と28日のウォーシュFRB議長講演を見極めたいとの持ち高調整売りが優勢となり、前場中盤には65,782.59円(10時13分、安値)までマイナス圏に沈んだ。その後は前日終値近辺でのもみ合いとなり、130円安で取引を終えた。日経平均採用銘柄ベースの騰落数は値上がり106・値下がり116・変わらず3。東証プライム市場全体の売買代金は7兆8,700億円(売買高19億6,156万株)だった(日本経済新聞、Yahoo!ニュース/THE GOLD ONLINE)。

寄与度でみると、押し上げ上位はキオクシアHD(+58.66)、東京エレクトロン(+50.28)、フジクラ(+39.22)、イビデン(+31.18)、ソフトバンクグループ(+29.77)の5銘柄。押し下げ上位はアドバンテスト(-263.08)、ファーストリテイリング(-46.66)、リクルートHD(-18.60)、コナミグループ(-16.93)、中外製薬(-10.46)で、アドバンテストとファーストリテイリングの2銘柄だけで約309円分指数を押し下げた。エヌビディアに検査装置を供給するアドバンテストは、好決算にもかかわらず利益確定売りに押された(財経新聞)。

グロース市場250指数

東証グロース市場250指数は前営業日比16.81pt高(+2.15%)の797.96と反発し、前日の小幅反落を挟んで4日続伸に復帰した。内需選好の資金流入がみられ、日経平均が終盤失速する中でも堅調さを維持した(株式ちゃんねる、財経新聞)。

RSI(14日)は77.15で、前日(72.63)からさらに上昇し「買われすぎ」の度合いが強まった。短期的な過熱感への警戒は一段と必要な状況といえる(投資の森)。

補足: TOPIX

TOPIXは前営業日比6.20pt高(+0.15%)の4,117.22で6日続伸。日経平均が終盤に失速する中でも小幅ながらプラス圏を維持し、幅広い銘柄への資金分散がうかがえる展開となった(株式ちゃんねる)。

3. 強気派 vs 弱気派

強気派

  • シティグループ証券・阪上亮太氏: 前回に続き「日経平均9万円到達もありうる」との強気見通しを維持(本日時点で更新記事は確認できないが、方向性としては引き続き有効とみられる)(ダイヤモンド・ザイ)。
  • 野村證券ストラテジスト: 堅調な需給環境を反映し、日経平均株価見通しを2026年末7万円へ上方修正。AI投資の拡大や半導体需要の長期的な増加基調を根拠に挙げている(野村ウェルスタイル)。
  • エヌビディア決算そのものは、売上高962億2000万ドルなど市場予想を上回る増収増益、28年1月期通期で約70%の増収見通しという強気材料であり、AI投資拡大への期待を裏付ける内容だった(世界一やさしい投資の学校)。

弱気派

  • みんかぶの個人投資家による株価予想: 日経平均株価について引き続き【売り】の判定(8月26日時点、予想株価55,043円)となっており、目先の調整を警戒する個人投資家心理が続いている(みんかぶ)。
  • 市場関係者の見方として、エヌビディアの決算は好調ながら「伸びが一部の大口顧客に偏っている」「メモリー価格上昇への警戒」があるとの分析があり、AI投資の鈍化懸念が指摘されている。実際、検査装置大手アドバンテストは好決算後も利益確定売りに押され、日経平均を1銘柄で260円超押し下げた(世界一やさしい投資の学校、財経新聞)。
  • 日経平均VI(ボラティリティー・インデックス)は14時10分時点で30.38(前日比-0.03)と高水準にとどまり、「強弱材料が混在し市場心理が一方向に傾きにくい」状態が続いていると分析されている。米個人消費支出(PCE)価格指数で根強いインフレが示されたことによる金利高への警戒も、弱気材料として意識されている(財経新聞、財経新聞)。

4. 経済ニュース

経済指標

  • 8月27日当日に発表された国内主要経済指標(GDP・CPI・貿易統計など)の新規結果は、本レポート作成時点で確認できなかった。東京都区部消費者物価指数(8月分)は8月28日午前8時30分に発表予定で、市場予想は総合前年比+1.9%、生鮮食品を除く総合で+1.7%とされている(時事通信/Yahoo!ファイナンス)。
  • 前日26日に確定した企業向けサービス価格指数(2026年7月、前年比+3.6%)から状況の更新はない。

政策・地政学

  • 日銀・氷見野良三副総裁は27日、山梨県甲府市の金融経済懇談会で挨拶し、その後記者会見を行った。「金融引き締めではなく金融緩和の度合いの調整」「経済・物価・金融情勢に応じ引き続き政策金利を引き上げていく」「基調的な物価上昇率について、これまで以上に上振れリスクを意識する必要がある」「毎会合でしっかり議論する」と発言し、9月の利上げに向けた地ならしとの見方が広がった(日本経済新聞)。
  • 27日、米ワイオミング州でジャクソンホール会議が開幕(27〜29日、テーマ「金融イノベーション」)。28日午前10時(日本時間28日午後11時)に予定されるウォーシュFRB議長の講演が、就任後初のジャクソンホールでの講演として注目されている。物価高・金利上昇への言及があるかが焦点で、東京市場も含め世界の金融市場に影響を与えるとみられている(日本経済新聞、時事通信/Yahoo!ニュース)。

注目された個別銘柄

  • 第一稀元素化学工業(4082): 東証プライム市場・値上がり率1位、+409円(+15.79%)の3,000円。「レアメタルの国内量産化」を材料に2日連続で値上がり率トップとなった(THE GOLD ONLINE/Yahoo!ニュース)。
  • FIG(4392): +154円(+15.38%)の1,155円(THE GOLD ONLINE/Yahoo!ニュース)。
  • タムラ製作所(6768): +85円(+11.52%)の823円(THE GOLD ONLINE/Yahoo!ニュース)。
  • アドバンテスト(6857): 押し下げ寄与度-263.08と、日経平均下落の主因となった。エヌビディアの好決算にもかかわらず利益確定売りに押された(財経新聞)。
  • キオクシアHD(285A): 押し上げ寄与度+58.66で、前回の押し下げ要因から一転して押し上げ上位に浮上した(財経新聞)。

5. 日銀・金利・為替

日銀

日銀は9月17〜18日の金融政策決定会合での利上げ観測が引き続き強い。27日、氷見野良三副総裁が山梨県甲府市の金融経済懇談会に出席して挨拶し、その後記者会見を行った。「金融引き締めではなく金融緩和の度合いの調整」「経済・物価・金融情勢に応じ引き続き政策金利を引き上げていく」「基調的な物価上昇率について、これまで以上に上振れリスクを意識する必要がある」と述べ、市場では想定内としつつも9月利上げに向けた「地ならし」との受け止めが広がった(日本経済新聞)。

金利

新発10年国債利回りは8月27日時点で2.869%(前日2.867%からほぼ横ばい)。日中には氷見野副総裁の発言前後に一時2.9%まで上昇する場面があったが、同発言が下支えとなり伸び悩んだ。国債先物(9月限)は126円40銭で取引を終え、前日(126円48銭)からやや下落した(日本経済新聞、財経新聞)。

為替

ドル円は8月27日の東京時間、朝方に159円11銭まで下落する場面があったものの、前日のドル買いが一服した反動が一巡すると159円39銭まで上昇。氷見野副総裁の発言が「想定内」と受け止められたことで円売りに振れ、夕方17時時点では159円30〜40銭で高値圏のもみ合いとなった。取引レンジは159円11銭〜159円39銭で、前日までの円安基調自体は概ね維持された(財経新聞)。円安基調が続く中、輸出株には引き続き追い風、内需株にはコスト増要因となる構図に変化はない。

6. テクニカル分析

日経225

  • 移動平均線: 75日移動平均線が66,370円前後に位置し、上値抵抗として意識されている。この日の高値(66,954.69円)は75日線を上回る場面もあったが、大引けにかけて75日線を挟んだ攻防に戻る展開となった(世界一やさしい投資の学校)。
  • RSI: 14日RSIは52.24で、前日(49.82)から上昇し中立圏内でやや強含んだ。過熱感・売られすぎ感のいずれもない状態で、方向感を探る局面が続いている(投資の森)。
  • サポート・レジスタンス: 上値のメドは本日高値の66,954.69円(67,000円が心理的節目)、下値のメドは本日安値の65,782.59円および75日移動平均線(66,370円前後)。ジャクソンホール会議の結果次第で、このレンジを上下どちらに抜けるかが当面の焦点になるとの見方が示されている(断定的な売買判断ではなく、あくまで「そうした水準にある」という参考情報)(世界一やさしい投資の学校)。
  • センチメント指標: 日経平均VI(ボラティリティー・インデックス)は14時10分時点で30.38(前日比-0.03、変動幅29.80〜31.63)と、なお高水準で小幅な低下にとどまった。強弱材料が混在し、市場心理が一方向に傾きにくい状態が続いていることを示唆している(財経新聞)。

グロース市場250指数

  • RSI(14日): 8月27日時点で77.15となり、前日(72.63)からさらに上昇。70を上回る「買われすぎ」の水準がより明確になった(投資の森)。
  • 指数自体は2.15%高と大きく上昇し、日経平均の伸び悩みとは対照的に内需選好の資金流入が続いた。RSIの高水準が一段と強まっており、短期的な過熱感による調整リスクには引き続き留意が必要な水準といえる。

7. 本日の注目点

  • 8月28日午前8時30分、東京都区部消費者物価指数(8月分)が発表予定。市場予想は総合前年比+1.9%、生鮮食品を除く総合で+1.7%。全国CPIの先行指標として、日銀の9月利上げ判断への影響が注目される(時事通信/Yahoo!ファイナンス)。
  • 8月28日午前10時(日本時間28日午後11時)、ジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長が就任後初の講演を行う予定。物価高・金利上昇への言及があるかが焦点で、米金利・ドル円、ひいては東京市場の値動きを左右する最大の材料になるとみられる(日本経済新聞)。
  • 日経平均は75日移動平均線(66,370円前後)や心理的節目の67,000円を巡る攻防が続いており、ジャクソンホール会議の結果次第でこのレンジを上下どちらに抜けるかが焦点となる(世界一やさしい投資の学校)。
  • 本レポート作成時点で、8月28日固有の大型決算発表・新規上場に関する確定情報は確認できなかった。

参考リンク