前回からの変化

前回レポートなし(比較対象なし)

1. 指標・金利サマリー

指標・金利 結果/水準 市場予想 前回値
FOMC政策金利(9/16決定) 3.75〜4.00%(0.25%利上げ) 0.25%利上げが優勢 3.50〜3.75%
米・9月リッチモンド連銀製造業指数(9/22発表) -2 2 4
米2年債入札(9/22) 最高落札利回り4.787%、応札倍率2.63倍 ― 応札倍率2.60倍
年限 水準(9/22時点) 前日比
米2年債 4.743% -1bp
米10年債 4.959% ほぼ横ばい
米30年債 5.296% 横ばい
JGB10年 2.985%(9/18終値のまま) 休場で変動なし

(取得時点: 日本時間2026年9月23日早朝。日本国債市場は9月19日〜23日のシルバーウィークで休場中、取引再開は9月24日。出典: CNBC、みんかぶ、みんかぶ)

2. 経済指標の結果

米・9月リッチモンド連銀製造業指数(地区連銀サーベイ)

日本時間22日23時に発表された9月のリッチモンド連銀製造業指数はマイナス2となり、市場予想のプラス2、8月のプラス4をいずれも下回った。製造業の景況感がマイナス圏に転じたことを示し、地区連銀サーベイの中では相対的に弱い結果となった。もっとも市場の反応は限定的で、ドルは底堅く推移した(みんかぶ)。

なお、9月23日(水、日本時間夜)にはS&P Global製造業・サービス業PMI速報値の発表を控えている(市場予想は製造業53.4・前回53.9、サービス業56.0・前回56.5)。本レポート作成時点(日本時間23日早朝)では未発表で、次回以降の続報で結果を扱う。

3. 金利の動き

米国債利回りは22日、新規の雇用統計や金融当局者発言を控えて総じて小動きだった。2年債は前日比-1bpの4.743%、10年債はほぼ横ばいの4.959%、30年債も横ばいの5.296%で取引された。2年10年スプレッドはプラス約22bp(0.216ポイント)で、逆イールドは解消された状態が続いている。9月16日のFOMC利上げ決定後、金利水準は総じて高止まりが続いている(CNBC)。

日本国債(JGB)10年物は、9月18日の日銀利上げ後の終値2.985%のまま、9月19日〜23日のシルバーウィーク休場により取引されていない。取引再開は9月24日となる。

ドイツ10年債(Bund)や欧州金利について、本レポート作成時点で確度の高い9月22日時点の最新水準は確認できなかった(次回以降で補う)。

4. 中央銀行の動き

FRB

FRBは9月15〜16日のFOMC会合で、政策金利(FF金利誘導目標)を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とすることを12対0の全会一致で決定した。これは2023年7月以来、約3年2カ月ぶりの利上げであり、ケビン・ウォーシュ氏がFRB議長に就任して以降、初めての利上げとなる。声明文は例年より短く、「経済活動は生産性の高い伸びと堅調な設備投資を伴い、着実なペースで拡大している」「雇用の増加は労働力の伸びに見合っている」としたうえで、「物価はなお高い水準にある」「今回の措置は2%目標へのよりタイムリーな回帰を後押しする」「物価の安定をもたらす」と説明した。ウォーシュ議長は会見で、労働市場を含む足元の経済指標が強いことに加え、中東情勢の緊張もインフレ高止まりへの警戒材料になったと説明した(CNBC、Bloomberg)。

同時に公表されたドットプロット(政策金利見通し)では、2026年末の政策金利見通しの中央値が4.125%に引き上げられ、年内あと1回(10月または12月)の追加利上げが示唆された。2027年末は4.1%で据え置き、2028年・2029年にはそれぞれ3.9%・3.6%への利下げが見込まれている。もっとも次回10月会合(27〜28日)については、11月3日の米中間選挙の直前という政治的配慮から見送られ、12月会合にずれ込むとの見方も市場では出ている(野村総合研究所・木内登英、ゴールドオンライン)。FRB内では今後の引き締めペースを巡って意見の隔たりが大きく、追加の利上げ幅・回数について当局者間で立場が分かれている。トランプ大統領はかねて利下げを求めていたが、今回の利上げ決定はその要求を退ける形となった(Bloomberg)。

なお、9月3日にはウォラー理事が、直近のインフレ改善が続けば据え置きを支持し、再加速すれば利上げを検討するとの条件付きの立場を示していた(継続的な背景情報)。

日銀

日本銀行は9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ1.00%から1.25%とすることを決定した。植田和男総裁は会見で、2%の物価目標達成に向け「引き続き政策金利を引き上げる」と述べ、連続利上げや利上げ幅の拡大についても、物価の上振れリスク次第では「排除しない」との考えを示した。休場中のため、この会見以降の新たな高官発言は確認できていない(日本経済新聞、Bloomberg)。

ECB・BOE・その他

本レポート作成時点で、22日までの一次情報において、ECB・BOEの新たな政策決定・高官発言は確認できなかった。

市場の織り込み

FRBのドットプロットは年内あと1回の追加利上げを示唆しているが、実施時期については10月・12月のいずれかで市場の見方が割れている。CME FedWatch等の具体的な織り込み確率について、本レポート作成時点で確度の高い最新値は確認できなかった(次回以降で補う)。

5. 債券需給

22日実施の米2年債入札は、最高落札利回り4.787%(WI利回り4.785%)、応札倍率2.63倍となり、前回の2.60倍から上昇した。テールは0.002%とごく小さく、需要の強さを示す結果となった。FRBの利上げ直後というタイミングにもかかわらず入札は堅調に消化された(みんかぶ)。JGB入札・QT・クレジットスプレッドについては、本レポート作成時点で確度の高い9月22日時点の情報を確認できなかった(次回以降で補う)。

6. 他資産への波及

FRB・日銀そろっての利上げにもかかわらず、21日のNY株式市場ではAI関連の半導体株主導でS&P500・ナスダックが上昇するなど、金利の重しよりも個別材料(AI投資期待)が株価を押し上げる構図が続いている(詳細はus_stockカテゴリ参照)。ドル指数(DXY)は100.42近辺で高止まりしており、ドル円も157〜159円台と円安方向で推移している(詳細はfxカテゴリ参照)。ドル高・金利高は金相場の重しとなっている一方、原油はイラン情勢を巡る外交期待から下落するなど、資産ごとに反応が分かれている(詳細はcommodityカテゴリ参照)。

7. 今夜の注目イベント

  • 9月23日(水、日本時間夜): S&P Global製造業・サービス業PMI速報値(市場予想は製造業53.4・前回53.9、サービス業56.0・前回56.5)
  • 今週はFRB高官の発言機会が10回以上に上る見込みで、追加利上げのペース・時期を巡る発言に注目が集まる
  • 9月24日(木): 経常収支、新規失業保険申請件数、新築住宅販売件数(米国)
  • 9月25日(金): 耐久財受注速報値、ミシガン大学消費者信頼感指数確報(米国)