前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- オラクル株が9月15日(火)にさらに下落したことが新たに判明した。前日9月14日(月)の終値144.79ドルから3.07%安の140.35ドルまで続落し、前週末9月11日(金)の終値150.28ドルからは累計6.6%安となった(前回値144.79ドル→当日値140.35ドル、stockanalysis.com、Investing.com)。
- オラクルの新たなリストラの実施状況が判明した。9月14日早朝、対象者に「本日が最終出社日」と伝える通知メールが一斉送信され、一部部門では10%を超える削減となったもよう。今回の対象人数は非公表だが、アナリストは2万〜3万人規模になりうると推計している。米国の対象者には基本給4週間分に勤続年数1年ごとに1週間分を加えた退職金が提示された(前回レポートでは28億ドルへの費用拡大のみ言及、新規、BusinessToday、The Register)。
- クローガーについて、9月11日発表の決算を受けたアナリスト評価の続報がまとまって新たに判明した。前回レポートで触れたテルジー・アドバイザリー・グループ(78→75ドル)に加え、エバーコアISI(75→70ドル、アウトパフォーム維持)、ロスMKM(78→73ドル、買い維持)、グッゲンハイム(71→66ドル、買い維持)が9月14日付で相次いで目標株価を引き下げていたことが判明した(新規、ad-hoc-news.de)。
- クローガーの通期ガイダンスの具体的な数値が新たに判明した。調整後EPSの通期見通しは、従来の5.10〜5.30ドルから5.00〜5.20ドルへ引き下げられていた(前回レポートでは既存店売上高見通しの下方修正のみ言及、新規、ad-hoc-news.de)。
- ゼネラル・ミルズについて、9月14日付でエバーコアISIが目標株価を39ドルから38ドルへ引き下げ、「インライン」評価を維持していたことが新たに判明した(新規、TipRanks)。
- 9月15日(火)の米国株式市場全体は前日までの下落地合いから一転して落ち着き、ナスダック総合指数が0.09%高、S&P500が0.07%高、NYダウが0.03%高とそろって小幅に上昇したことが新たに判明した。オラクル株の下落は市場全体の地合いではなく個別要因が主因だったことになる(新規、StockMarketWatch)。
昨日と同じこと(継続)
- レナーの2026年度第3四半期決算発表が9月16日(水)午後4時45分(米東部時間)に予定され、翌9月17日(木)午前11時(米東部時間)にカンファレンスコールが開催される日程、および同日午後2時(米東部時間)にFRBの政策金利発表が重なる点は前回から変わっていない。
- ダーデン・レストランツの決算発表が9月17日(木)朝に予定されている点、通期ガイダンス(調整後EPS11.10〜11.35ドル)は前回から変わっていない。
- ゼネラル・ミルズの次回決算発表日が9月23日であることは前回の訂正から変わっていない。
要因の連続性
- 継続要因: オラクルの設備投資急拡大とキャッシュ燃焼への警戒、およびリストラ費用拡大への懸念は9月14日から続いており、9月15日の続落でも主因の一つとみられる。
- 新規要因: オラクルでは新たなリストラの具体的な実施状況(大量の即日解雇通知)が判明し懸念材料に加わった。クローガーでは、テルジーに続きエバーコアISI・ロスMKM・グッゲンハイムが相次いで目標株価を引き下げ、通期EPSガイダンスの具体的な下方修正幅も判明したことで弱気材料が広がった。ゼネラル・ミルズにも目標株価引き下げが新たに加わった。
- 解消した要因: 9月15日は市場全体の地合いが落ち着き、前日までハイテク株全般の重しとなっていたマクロ要因(中東情勢緊迫化・米長期金利上昇)は後退したとみられる。ただしオラクル固有の下落要因(リストラ・キャッシュ燃焼)は解消していない。
1. 本日のハイライト
米国市場は決算閑散期が続いており、9月16日(水)朝時点で確認できた主要な新規決算発表はない。9月15日(火)に判明したオラクル続落とリストラ詳細、クローガーへのアナリスト評価続報、ゼネラル・ミルズの目標株価引き下げ、および翌日以降の決算・FRB政策金利発表に向けた観測材料を掘る。
| 銘柄 | トピック | 内容 | 出典 |
|---|---|---|---|
| オラクル(ORCL) | 株価続落 | 前日終値144.79ドルから3.07%安の140.35ドルへ、前週末比6.6%安 | stockanalysis.com |
| オラクル(ORCL) | リストラ詳細判明 | 対象者に「本日が最終出社日」の通知、想定2万〜3万人規模 | BusinessToday |
| クローガー(KR) | 目標株価相次ぎ引き下げ | エバーコアISI75→70ドル、ロスMKM78→73ドル、グッゲンハイム71→66ドル | ad-hoc-news.de |
| クローガー(KR) | 通期EPSガイダンス下方修正判明 | 5.10〜5.30ドルから5.00〜5.20ドルへ | ad-hoc-news.de |
| ゼネラル・ミルズ(GIS) | 目標株価引き下げ | エバーコアISIが39→38ドルへ、インライン維持 | TipRanks |
2. 個別決算
オラクル(ORCL)のその後
9月10日発表の決算自体は好調だったが、株価の調整は9月15日(火)も続いた。前日9月14日(月)の終値144.79ドルから3.07%安の140.35ドルまで続落し、前週末9月11日(金)の終値150.28ドルからは累計6.6%安となった(stockanalysis.com、Investing.com)。同日の米国株式市場全体はナスダック総合指数0.09%高・S&P500指数0.07%高・NYダウ0.03%高とそろって小幅上昇しており、前日までのハイテク株全般の重しとなっていたマクロ要因は後退した。それでもオラクル株が下げたのは、リストラの実施状況という個別材料が重なったためとみられる(StockMarketWatch)。
9月14日早朝、対象となった従業員には「本日が最終出社日」と伝える通知メールが一斉送信され、一部チームでは10%を超える人員削減となったもようだ。会社側は今回の対象人数を公表していないが、アナリストは2万人から3万人規模になりうると推計している。米国の対象者には基本給4週間分に勤続1年ごとに1週間分を加えた退職金パッケージが提示された。オラクルは2026会計年度(2025年6月〜2026年5月)にすでに従業員の約13%にあたる約2万1,000人を削減しており、今回はそれに続く追加のリストラとなる(BusinessToday、The Register)。前回レポートで触れた通り、2026年リストラ計画の見積り総額はSEC提出の10-Qによれば28億ドルへ拡大しており、今回判明した大量の即日解雇はその執行段階にあたる。
クローガー(KR)のその後
9月11日発表の2026年度第2四半期決算(調整後EPS1.09ドル、市場予想1.05〜1.06ドルを上回り、総売上高346億2,100万ドルで前年同期比約2%増、純利益6億4,100万ドルで前年同期比5.3%増)を受け、証券各社の評価が9月14日付で相次いで公表されていたことがまとまって判明した。テルジー・アドバイザリー・グループ(78→75ドル、アウトパフォーム)に続き、エバーコアISI(75→70ドル、アウトパフォーム維持)、ロスMKM(78→73ドル、買い維持)、グッゲンハイム(71→66ドル、買い維持)がいずれも目標株価を引き下げつつ強気の投資判断は据え置いた(ad-hoc-news.de)。
あわせて、通期ガイダンスの具体的な下方修正幅も判明した。会社は通期の既存店売上高見通し(燃料除く)を従来の1.0〜2.0%から0.2〜0.8%へ引き下げたのに加え、調整後EPSの通期見通しも従来の5.10〜5.30ドルから5.00〜5.20ドルへ狭めて引き下げていた。eコマース売上高が前年同期比で約20%伸び、既存事業の伸び鈍化を補っている点が、各社が投資判断を据え置いた根拠とみられる(ad-hoc-news.de)。
3. 業界トレンド
- オラクルの下落が個別要因主導だったのに対し、市場全体は9月15日に落ち着きを取り戻した。投資家が「AI関連の設備投資企業を一律に売る」段階から、「どの企業がリストラ・資金調達でリスクを制御できているか」を選別する段階に移りつつある可能性がある。
- クローガー・ゼネラル・ミルズという食品小売・食品メーカー2社そろって目標株価の引き下げが相次いだことは、家計の節約志向を背景に既存店売上高・オーガニック成長の鈍化を証券各社が警戒していることを示す。同様の構図が9月16日以降に決算を控えるレナー(住宅)・ダーデン(外食)にも波及するかが焦点になる。
- 市場の関心は9月16日午後2時(米東部時間)のFRB政策金利発表に集まっている。同日引け後のレナー決算、翌17日朝のダーデン・引け後のフェデックス決算という決算ラッシュと重なり、金利発表由来の値動きと決算由来の値動きが絡み合う展開が予想される(FedRateCalc)。
4. 次の注目決算
- レナー(Lennar, LEN): 米国時間9月16日(水)午後4時45分に2026年度第3四半期決算発表予定、カンファレンスコールは翌9月17日(木)午前11時(米東部時間)。市場予想はEPS1.30ドル(前年同期2.00ドルから35%減)、売上高約83億7,000万ドル(前年同期比約5%減)。同日午後2時にはFRBの政策金利発表も予定され、住宅ローン金利に直結する業種だけに決算と金利発表の両方が株価を動かしうる(Trader Central)。
- ダーデン・レストランツ(Darden Restaurants, DRI): 9月17日(木)朝発表予定。通期ガイダンス(調整後EPS11.10〜11.35ドル)は前回から変わっていない。
- フェデックス(FedEx, FDX): 9月17日(木)引け後に決算発表予定。ダーデンと同日で、この週は決算とFRB発表が集中する(StockMarketWatch)。
- ゼネラル・ミルズ(General Mills, GIS): 2027年度第1四半期決算を9月23日朝に発表予定(前回から変更なし)。9月14日付でエバーコアISIが目標株価を39ドルから38ドルへ引き下げ、「インライン」評価を維持した(TipRanks)。

