前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 米10年債利回りが取引時間中に一時5.04%まで上昇し、前回(9/14)の「2023年以来の高値」からさらに切り上がり2007年以来の高値をつけたことが新たに判明した(新規、Yahoo Finance)。
- S&P500・NYダウが月曜に続き2日続落し、原油高・金利上昇・FOMC通過待ちが重荷となる構図が続いていることが確認された。一方でクアルコム(4%超上昇)・AMD(2%上昇)などAI関連の一角には買いが入り、前回とは異なりナスダック銘柄間で物色の強弱が分かれた(新規、CNBC)。
- ゴールドマン・サックスに加えUBSグローバル・ウェルス・マネジメントも強気姿勢を維持する一方、キャピタル・エコノミクスやアケイディアン・アセット・マネジメントがAIバブルへの警戒を強めていることが新たに判明し、強気・弱気の対立軸がより明確になった(新規、Bloomberg、Fortune)。
- ゼネラル・ミルズの決算発表日について、前回レポートは「9/16朝発表予定」としていたが、実際には9/23(米会計年度2027年度第1四半期)であることが判明した(訂正、General Mills IR)。
昨日と同じこと(継続)
- FOMC(9/15-16、現地)が相場の最大の焦点であるという構図は継続している。25bp利上げの確率は前回のおよそ90%超からさらに切り上がり、依然としてほぼ確実視されている(Seoul Economic Daily)。
- レナー(9/16引け後発表予定)・ダーデン・レストランツ(9/17朝発表予定)の決算が今週相次ぐという構図は前回から変わっていない。
- 中東情勢の緊張と原油高が金利・インフレ観測の重荷になる構図は継続している。
要因の連続性
- 継続要因: FOMCへの思惑、中東情勢緊張による原油高、10年債利回りの上昇。
- 新規要因: AIバブルを巡る強気・弱気の見方の対立の先鋭化(ゴールドマン・UBS vs キャピタル・エコノミクス・アケイディアン)、10年債利回りが2007年以来の高水準に到達したこと。
- 解消した要因: なし。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値(9/15) | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,585.73ドル | -34.25ドル | -0.45% |
| ナスダック100 | 28,937.84ドル | -189.32ドル | -0.65% |
| NYダウ | 52,093.11ドル | -328.09ドル | -0.63% |
取得時点: 2026-09-15(火)米国市場引け値。月曜に続き2日続落となった(CNBC、TheStreet)。
2. 指数別動向
S&P500
7,585.73ドル(-0.45%)で取引を終え、月曜に続き2日続落した。10年債利回りが取引時間中に一時5.04%まで上昇し2007年以来の高値をつけたことが重荷となった一方、AI関連の一角への買いが下げ幅を抑えた(Yahoo Finance)。
ナスダック100
28,937.84ドル(-0.65%)で下落した。半導体・AIインフラ関連株の一角では利益確定売りが続いた一方、クアルコムが4%超上昇、AMDも2%上昇するなど個別の物色は分かれた(CNBC)。
NYダウ
52,093.11ドル(-0.63%)で下落した。原油高の恩恵を受けるエネルギー関連株が相対的に底堅かったものの、金利上昇を受けた景気敏感株への売りが上回った(TheStreet)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- ゴールドマン・サックス(ベン・スナイダー氏、チーフ米国株ストラテジスト): 「Fedが利上げを始めると株式は苦戦しがちだが、強気相場は続くとみている」との見方を維持。市場はすでに向こう1年で3回超の利上げを織り込んでおり、企業収益とバランスシートは堅調だと指摘する(継続、Bloomberg)。
- UBSグローバル・ウェルス・マネジメント: S&P500の増益率を今年25%、来年14%と見込み、堅調な増益が緩やかな引き締めを十分吸収できると主張。年末目標値は8,100ポイント(継続、Bloomberg)。
- シティ・リサーチ: 想定より大きい利上げになれば不確実性の解消につながり、むしろ株式には「強気ショック」になり得るとの見方を示した(CNBC)。
弱気派(ベア)
- キャピタル・エコノミクス(ジェームズ・ライリー氏、シニア市場エコノミスト): 8つの市場指標を分析した結果、ほぼ全てが過去の主要な相場ピーク直前の水準に達していると指摘し、S&P500が来年最大30%超下落する可能性があるとの見通しを示した(Fortune)。
- アケイディアン・アセット・マネジメント(オーウェン・ラモント氏、行動経済学者兼ポートフォリオマネージャー): 値動きの銘柄間格差(分散指数)が過去2,850営業日で3番目の高水準に達しているとし、Anthropicなど過熱するAI関連IPO市場をドットコムバブル期のペッツドットコムになぞらえて警戒感を示した(Fortune)。
- モルガン・スタンレー(マイク・ウィルソン氏): 基本シナリオは強気を維持しつつも、インフレショックが想定より強ければ直近高値から10%超調整する可能性があると留保を付けた(継続、Bloomberg)。
4. 経済ニュース
経済指標
9/15(火)は市場を動かす主要指標の発表はなかった。日本時間今夜、8月の米小売売上高が発表される予定で、今週の経済指標では最大の注目材料とされる(Kiplinger)。
政策
FOMC(9/15-16、現地)が開幕2日目を迎え、25bp利上げの確率はCME集計で90%超まで一段と切り上がった。ケビン・ウォーシュFRB議長は8月のジャクソンホールでインフレへの警戒姿勢を示しており、市場はこれを踏まえ利上げをほぼ確実視している(Seoul Economic Daily)。政策金利発表と経済見通し(SEP)の公表は現地9/16午後2時(日本時間9/17未明3時)の予定。
注目される個別銘柄・決算
- クアルコム: AI関連の物色が続くなか、この日は4%超上昇した(CNBC)。
- AMD: 半導体株の一角として2%上昇した(CNBC)。
- ゼネラル・ミルズ: 前回レポートは「9/16朝発表予定」としていたが、決算発表は9/23(米会計年度2027年度第1四半期)であることが判明した(訂正、General Mills IR)。
- レナー: 9/16(現地)引け後発表予定であることをあらためて確認した。市場予想EPSは1.30ドルで前年同期比の減益が見込まれる(既報、詳細は
earningsカテゴリ参照)。 - ダーデン・レストランツ: 9/17(現地)朝発表予定。市場予想EPSはおよそ2.05〜2.08ドル(既報からやや上方修正、詳細は
earningsカテゴリ参照)。
5. 金利・為替が株に効いた分
米10年債利回りは取引時間中に一時5.04%まで上昇し、2007年以来の高値をつけた。前回(9/14)の「2023年以来の高値」からさらに水準を切り上げた形で、グロース株中心のナスダック100の重荷となった一方、金融株には相対的な追い風となった(Yahoo Finance)。ドル円は原油高とインフレ懸念を背景に高止まりしており、FOMC結果を控えて方向感を欠く展開が続いている(詳細はratesカテゴリ参照)。
6. テクニカル分析
S&P500
Investing.comの分析では、終値7,585ドル台は50日移動平均(およそ7,648ドル)・200日移動平均(およそ7,698ドル)をいずれも下回っており、短期的な弱さが強まっている。RSI(14日)はおよそ39.0まで低下し、売られすぎ水準に近づきつつある。目先のサポートは7,580ドル近辺、レジスタンスは7,591ドル近辺が意識される(Investing.com)。
ナスダック100
50日移動平均(およそ29,319ドル)・200日移動平均(およそ29,450ドル)をいずれも下回る水準での推移が続いている。RSI(14日)はおよそ36.6まで低下し、売られすぎ圏に近づいている。MACDもマイナス圏で売りシグナルを示しており、短期的な弱含みが続いている(Investing.com)。
NYダウ
50日移動平均(およそ52,466ドル)・200日移動平均(およそ53,205ドル)をいずれも下回る水準にある。RSI(14日)はおよそ42.1と中立圏だが下向きに傾いている。サポートはおよそ51,980ドル近辺が意識される(Investing.com)。
センチメント指標(補助)
VIX(恐怖指数)は17.20で終え、前日の17.10からほぼ横ばいで推移した。9月上旬の15台から緩やかな上昇基調が続いており、中東情勢と金利上昇への警戒がくすぶっていることを示唆する(Yahoo Finance)。
7. 今夜の注目イベント
- 日本時間今夜、8月の米小売売上高が発表される予定で、今週の経済指標では最大の注目材料とされる(Kiplinger)。
- FOMC(9/15-16、現地)の政策金利発表は現地9/16午後2時(日本時間9/17未明3時)の予定。経済見通し(SEP)の公表と議長会見が続く。25bp利上げの確率はCME集計で90%超に達しており、株式市場は結果とウォーシュ議長の会見内容を見極める展開になりそうだ。
- ゼネラル・ミルズは決算発表が9/23に延期(訂正)されたため今夜の発表はない。レナーが9/16(現地)引け後に決算を発表する予定。

