前日からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • BTC価格: 前回78,000〜81,000ドル台(一時81,255ドル)→本日、高値から反落し78,000〜79,900ドル台で推移、24時間でおよそ0.5〜2.0パーセント下落(CoinDesk)。アナリストのTed Pillows氏は8月25日、4時間足で弱気ダイバージェンス(価格の高値更新にモメンタム指標が追随しない現象)が発生したと指摘し、72,000〜74,000ドル台への調整の可能性を挙げた(crypto.news)。
  • ETH価格: 前回2,510ドル前後→本日2,442〜2,470ドル程度へ下落(24時間でおよそ1.6〜4パーセント安)(Yahoo Finance)。
  • XRP価格: 前回1.50ドル前後(先週高値1.70ドルから調整)→本日1.44ドル程度へさらに5.0パーセント下落(CoinDesk)。
  • SOL価格: 前回100ドル前後の定着を試す→本日96.94ドル程度へ4.8パーセント下落(同上)。
  • ZEC価格: 前回842.22ドル(週間+67パーセント)→本日777〜822ドル程度へ、Zcash ETF(ZCSH)上場を「材料出尽くし」の売り材料とされ8パーセント程度反落(The Market Periodical)。ただし週間ベースでは60パーセント超の上昇を維持。
  • Fear&Greed指数: 前回75(強欲)→本日70(強欲)へ低下(CFGI)。
  • ETF資金フロー(新規の具体数値): 米国スポットBTC ETFは8月25日(火)に3億1,437万ドルの純流入を記録し、7営業日連続の流入。8月の月間流入額は30.3億ドルに達し、2026年の年初来純流出額を22.6億ドルまで縮小させた(Cointelegraph)。
  • マクロ材料(新規): 8月27日〜29日、ジャクソンホール経済政策シンポジウムが開催され、Fed議長ケビン・ウォーシュ氏が8月28日に議長就任後初の基調講演を行う。テーマは「金融革新: 決済と政策への含意」で、ステーブルコイン・トークン化預金・決済インフラの規制方向性を占う内容として市場が注視している(TradingView, crypto.news)。8月26日発表の米PCE(個人消費支出)物価指数も当日の相場変動要因として意識された(Crypto Times)。
  • 社会実装ニュース(新規): HSBCとスタンダードチャータードが、Swiftのブロックチェーン基盤台帳上でトークン化預金の国際銀行間送金取引を実際に実行した。Citi・BNY・BNP Paribas・DBS・UBS・ウェルズ・ファーゴなど6大陸17行が参加するパイロットの一環で、銀行間のトークン化預金の発行・移転・記録・決済を実証した実運用段階の取引(CoinDesk, Standard Chartered公式)。
  • 日本の社会実装(継続の進展): ネットスターズとローソンが大崎アトリウム店で2回目の店頭ステーブルコイン決済実証を実施し、対応をソラナ・Morph・ポリゴン上のUSDC/USDT、ポリゴン上のJPYCへ拡大した(Mintmark Brief)。

昨日と同じこと(継続)

  • BTC・ETHとも日足RSIが80台の深い買われすぎ水準が継続(BTCおよそ82.4、ETHおよそ82.3)。
  • CLARITY法案の9月15日上院手続き採決という日程、および倫理条項(トランプ氏の暗号資産事業を巡る利益相反規定)を巡る与野党対立は未解決のまま継続。
  • 米大手銀行(JPモルガン・シティ・バンクオブアメリカ・ウェルズ・ファーゴ)のトークン化預金網構築、ローソン向けの複数事業者によるステーブルコイン決済実証実験はいずれもPoC段階のまま継続。
  • Term Labsのガバナンス悪用事件は新たな資金回収の報告なく、Vaultの全面停止とDAOガバナンス権限の剥奪のみが実施された段階で継続。
  • Coldcardハードウェアウォレット・ハッキング事件も新たな資金回収の報告なく、被害資金の大部分は攻撃者アドレスに留め置かれたまま継続。
  • 日本の詐欺対策強化要請(11項目)・改正金融商品取引法の施行準備は継続。

要因の連続性

  • 継続要因: BTC・ETHの深い買われすぎというテクニカル状況。ビットコインETFへの資金流入継続(本日、7営業日連続・月間30.3億ドルという具体額が判明)。CLARITY法案の規制明確化期待(採決日程自体は変わらず継続)。
  • 新規要因: ジャクソンホール会議とウォーシュ議長の初講演への警戒(金融政策・決済規制の方向性を巡る不確実性)という新たな重し要因が加わった。Ted Pillows氏による4時間足の弱気ダイバージェンスという新たなテクニカル警戒シグナル。ZEC ETF上場という好材料が「材料出尽くし」の売り材料に転化したこと。
  • 解消した要因: 前回の強気材料として挙げられていたArthur Hayes氏の「財務省バイバック具体化による強気相場宣言」は本日新たな言及がなく後退し、代わりに利益確定売りとテクニカルな弱気シグナルが優勢になった。ただし財務省バイバック自体が撤回されたわけではなく、材料としての新鮮味が薄れ相場への影響力が後退した段階と見られる。

価格サマリー

取得時点: 日本時間2026年8月27日早朝(米国8月26日の取引データ)。ドル円レートは1ドルおよそ159円で換算(東京市場、外為どっとコム)。

銘柄 価格(ドル建て) 24時間騰落率 参考(円建て概算)
ビットコイン(BTC) およそ78,000〜79,900ドル マイナス0.5〜2.0パーセント程度 およそ1,240万〜1,271万円
イーサリアム(ETH) およそ2,442〜2,470ドル マイナス1.6〜4パーセント程度 およそ38万8千〜39万3千円
リップル(XRP) およそ1.44ドル マイナス5.0パーセント およそ229円
ソラナ(SOL) およそ96.94ドル マイナス4.8パーセント およそ1万5,400円
ジーキャッシュ(ZEC) およそ777〜822ドル マイナス8パーセント程度(週間ではプラス60パーセント超) およそ12万3千〜13万1千円

出典: CoinDesk、Yahoo Finance、The Market Periodical(ZEC)。円建ては概算換算であり、正確な取引所レートとは誤差がある。

銘柄別動向

ビットコイン(BTC)

8月25日に一時81,255ドルまで上昇したが、その後は伸び悩み、8月26日は78,000〜79,900ドル台のレンジで推移した(24時間でおよそ0.5〜2.0パーセント安)。日足RSIはおよそ82.4と深い買われすぎ水準が続いており、アナリストのTed Pillows氏は8月25日、4時間足チャートで価格の高値更新にモメンタム指標が追随しない「弱気ダイバージェンス」が発生したと指摘し、72,000〜74,000ドル台が調整の候補域になり得ると述べた(crypto.news)。値動きの背景には、8月26日発表の米PCE物価指数や、8月27日開幕のジャクソンホール会議・28日のウォーシュFed議長講演を控えたポジション調整があるとされる(Crypto Times)。米国スポットBTC ETFは8月25日に3億1,437万ドルの純流入を記録し、7営業日連続のプラスとなった(Cointelegraph)。

イーサリアム(ETH)

2,442〜2,470ドル程度で推移し、日足RSIはおよそ82.3と深い買われすぎ水準にある。MACDは直近の高値圏でフラット化しており、買い圧力の鈍化を示唆するとされる。レジスタンスの目安は2,500〜2,550ドル、サポートの目安は2,350ドルおよび2,200ドル付近とされる(AltIndex)。8月19日の1,916ドルからおよそ29パーセント上昇した水準にあり、短期的な過熱感の高まりが意識されている。

その他アルトコイン

  • リップル(XRP): およそ1.44ドルまで5.0パーセント下落。週間では43.7パーセントの急伸が続いていた反動での利益確定売りとされる(CoinDesk)。
  • ソラナ(SOL): およそ96.94ドルまで4.8パーセント下落。週間では25.6パーセント上昇していた反動で、心理的節目の100ドル定着は持ち越しとなった(同上)。ソラナ現物ETFには先週28.34百万ドルが流入するなど、機関投資家の関心は引き続き強い。
  • ジーキャッシュ(ZEC): 777〜822ドル程度まで8パーセント程度反落。Grayscaleの「The Zcash ETF」(ZCSH)がNYSE Arcaで取引を開始した好材料が「材料出尽くし」で売られた形で、レバレッジを積んでいた投資家の手仕舞いも重なったとされる(The Market Periodical)。週間ではなお60パーセント超のプラスを維持。

強気派 vs 弱気派

強気派

  • Bernstein(Gautam Chhugani氏らアナリストチーム): 2026年末のビットコイン価格目標を150,000ドルに据え置き。同行自身がこの予測を「野心的」と認めつつも維持している(CoinGecko)。
  • Standard Chartered(Geoff Kendrick氏): 年末目標10万ドルを維持しているが、「低すぎるリスクがある」との見方も併せて示されている(Cointelegraph)。
  • 市場全体の資金フロー: 米国スポットBTC ETFの7営業日連続流入・8月の月間流入額30.3億ドルというデータ自体が、機関投資家の需要が底堅いことを示す強気材料として引用されている(Cointelegraph)。

弱気派

  • Ted Pillows氏(アナリスト、X投稿): 8月25日、ビットコインの4時間足チャートで弱気ダイバージェンスが発生したと指摘し、72,000〜74,000ドル台への調整の可能性を挙げた。ただし本人も、この形状は下値サポート割れによる確認が必要な段階だとしている(crypto.news)。
  • テクニカル分析(AltIndex): ETHの日足RSIがおよそ82.3、MACDが高値圏でフラット化しており、買い圧力が鈍化しているとの分析(AltIndex)。
  • 市場全体の値動き: XRP・SOL・ZECがそろって4〜8パーセントの下落となったことについて、CoinDeskは「先週の急騰を受けた利益確定売り」と位置づけている(CoinDesk)。

前回に続き、強気派は依然として価格目標を据え置く一方、弱気派の論拠は「オンチェーンの利益確定データ」から「テクニカルなダイバージェンス」へと軸足が移っており、直近の急騰局面が一服したことを反映している。

社会実装ニュース

  • HSBC・スタンダードチャータードのSwiftトークン化預金送金(新規・実運用): HSBCとスタンダードチャータードは、Swiftのブロックチェーン基盤台帳上で、トークン化預金を用いた国際銀行間送金取引を実際に実行した。Citi・BNY・BNP Paribas・DBS・UBS・ウェルズ・ファーゴなど6大陸にまたがる17行が参加するパイロットの一環で、異なる法域の銀行間でトークン化預金を発行・移転・記録・決済できることを実証した。最終決済自体は既存システムを通じて行われるが、義務の照合・ネッティングをSwift台帳が担う、実運用段階の取引として位置づけられる(CoinDesk, Standard Chartered公式)。
  • ネットスターズ・ローソンの店頭ステーブルコイン決済実証(継続・進展): ローソン大崎アトリウム店で2回目の実証実験を実施し、対応をソラナ・Morph・ポリゴン上のUSDC/USDT、ポリゴン上のJPYCへ拡大した。MetaMaskウォレットから既存のPOSレジを通じて決済する形態で、依然として実証実験段階(Mintmark Brief)。デジタルガレージ・JCB(8月20日)、HashPort(8月6日)による先行実証と合わせ、いずれも商用化の時期は未定。
  • 米大手銀行のトークン化預金網(継続): JPモルガン・シティ・バンクオブアメリカ・ウェルズ・ファーゴが、ザ・クリアリング・ハウスを通じた共同のトークン化預金網を構築中で、2027年上半期の稼働を目指す。JPモルガンの「Kinexys」は既に本番運用に入っており、日次70億ドル超のトークン化預金を処理しているとされる(Forbes)。

法改正・規制ニュース

米国

CLARITY法案(暗号資産市場構造法)は、上院多数党院内総務のジョン・スーン氏が討論終結の動議を提出しており、9月15日に本会議上程の可否を問う手続き採決が予定されている。最大の争点は、トランプ大統領が2025年に暗号資産関連事業でおよそ10億ドル超の利益を得たと開示したことを踏まえた倫理条項(利益相反規定)で、上院議員のティリス氏とギャレゴ氏が7月末に対案をホワイトハウスへ送付しているが、決着していない(The Hill, Paul Hastings)。9月14日の上院再開後、10月の選挙休会までの審議日数は14営業日程度しかなく、成立にはなお民主党から最低10票の賛成が必要とされる。

これとは別に、8月27日から29日にかけて開催されるジャクソンホール経済政策シンポジウムでは、Fed議長ケビン・ウォーシュ氏が8月28日に議長就任後初の基調講演を行う。テーマは「金融革新: 決済と政策への含意」で、ステーブルコインやトークン化預金など決済インフラの規制方向性に言及する可能性があるとして、暗号資産市場からも注目されている(TradingView)。

日本

本日時点で金融庁・警察庁からの新たな発表は確認できなかった。8月6日に要請された、口座開設時の不正防止・取引モニタリング強化・一定期間の出庫制限など11項目の詐欺対策強化は引き続き業界団体での対応が進められている段階とみられる。暗号資産を金融商品取引法上の「金融商品」として再分類する改正法案の施行準備、および分離課税・繰越控除制度導入に向けた税制改正の検討も継続している(森・濱田松本法律事務所)。

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)

日足RSI(14期間)はおよそ82.4と、一般的に「買われすぎ」とされる70を大きく上回る水準が続いている。8月25日には一時81,255ドルまで上昇し20日・50日・100日・200日の主要移動平均線をすべて上回る強気の並びを維持しているが、4時間足では価格の高値更新にモメンタム指標が追随しない「弱気ダイバージェンス」が発生しており、短期的な調整リスクを示唆する。この場合の下値候補として72,000〜74,000ドル台が挙げられているが、あくまで「そうなりやすい」水準の目安であり、下値サポート(73,000〜75,000ドル、78,000〜80,000ドル)を実際に割り込むかどうかの確認が必要とされる(crypto.news)。Fear&Greed指数は70(強欲)で、前回の75からやや低下し、投資家心理の過熱感は若干和らいでいる(CFGI)。

イーサリアム(ETH)

日足RSIはおよそ82.3と、BTCと同様に深い買われすぎ水準にある。MACD(移動平均収束拡散)指標が直近の高値圏でフラット化しており、これは買い圧力が息切れしつつあることを示すサインとされる。レジスタンスの目安は2,500〜2,550ドル、サポートの目安は2,350ドルおよび2,200ドル付近(4時間足のスーパートレンド水準2,344ドル)とされる(AltIndex)。これらの水準は売買の推奨ではなく、あくまで目安として理解する必要がある。

業界トピック

  • Term Labsのガバナンス悪用事件(継続): 8月23日に発覚したおよそ850万ドル相当の流出事件について、本日時点で資金回収の発表はない。全てのTerm Meta Vaultの停止とDAOガバナンス権限の剥奪は実施済みだが、技術的な事後検証報告・被害を受けた契約の一覧・補償方針はいずれも未公表のまま(Metaverse Post)。
  • Coldcardハードウェアウォレット・ハッキング(継続): 7月30日に発覚した1,816BTC規模の流出事件について、被害資金の大半は攻撃者アドレスに留め置かれたままで、マネーロンダリングは8月4日時点でWasabiへの64.9BTC、Tornado Cashへの200ETHの入金にとどまるとされる。新たな資金回収の報告はない(TRM Labs)。
  • ジャクソンホール会議への市場の注目(新規): 8月27日開幕、28日のウォーシュFed議長講演を控え、暗号資産市場ではボラティリティの高まりが警戒されている(前掲「法改正・規制ニュース」参照)。

参考リンク