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米国株

米国株 2026-08-14

3行まとめ

  • 8月13日の米国市場は3指数そろって上昇。7月PPIが予想を下回り、前日のCPIも市場予想並みだったことで9月FOMCでの利上げ観測が後退した。
  • S&P500・ナスダック総合はそろって最高値圏を更新する一方、NYダウは決算期待とホルムズ海峡の地政学リスク緩和期待の綱引きで上げ幅は限定的だった。
  • 強気派は「利益成長とAI投資の持続」を根拠に強気、弱気派は「バフェット指数の割高シグナル」や「関税・中東情勢による経済への重荷」を根拠に警戒しており、市場心理はFear&Greed指数で「強欲」寄り。

市況サマリー

(2026年8月13日終値、取得時点: 2026年8月14日)

指数 終値 前日比 騰落率
S&P500 7,804.54 +56.04 +0.72%
ナスダック総合 26,838.45 +249.96 +0.94%
NYダウ 53,846.15 +75.88 +0.14%

出典: Yahoo Finance: Stock market today

※ なお日本語ニュース(OANDA)が伝える8月12日終値はS&P500 7,748.50(+0.26%)、ナスダック 26,588.49(+0.54%)、ダウ 53,770.27(-0.04%)であり、上表の13日終値と整合的な連続上昇を示している。出典: OANDA: S&P500の振り返りと見通し(2026年8月13日)

指数別動向

S&P500

7月消費者物価指数(CPI)が市場予想並みとなったことに続き、13日発表の7月生産者物価指数(PPI)が予想を下回ったことで、9月利上げ観測が後退。7,804.54ポイント(前日比+0.72%)で終え、8,000ポイントの節目が意識される最高値圏で推移した。セクター別には不動産(+1.07%)や情報技術(+1.06%)、公益事業(+0.53%)が上昇を主導した一方、一般消費財(-1.40%)や素材(-1.19%)、通信サービス(-0.94%)は下落しており、上昇は全面高ではなくハイテク・ディフェンシブ主導だった。 出典: OANDA, Yahoo Finance

ナスダック100(ナスダック総合)

ナスダック総合は26,838.45(前日比+0.94%)と3指数で最も高い上昇率となった。軟調なインフレ指標に加え、AI関連の決算が相場を支えた。個別には大型テック決算が引き続き相場のけん引役となった一方、決算内容への失望から半導体新興のCerebrasが急落するなど、テック株内でも明暗が分かれた。 出典: Yahoo Finance

NYダウ

NYダウは53,846.15(前日比+0.14%)とほぼ横ばいの上昇にとどまった。トランプ政権が軍事的圧力から経済的圧力へ路線を転換したとの観測からホルムズ海峡を巡る緊張緩和期待が広がり、エネルギー価格が下落したことが支援材料となった一方、構成銘柄では決算を控えた銘柄の様子見姿勢もあり上値の重さが目立った。 出典: Yahoo Finance

強気派 vs 弱気派

強気派の主張

  • Tom Lee氏(Fundstrat、ファンドストラット共同創業者): 「7,900から8,000まで到達しうる」とS&P500の強気見通しを表明。AI主導の投資テーマの継続を根拠に挙げている。出典: CNBC: Tom Lee's bold August forecast
  • Keith Lerner氏(Truist Wealth、チーフ・マーケット・ストラテジスト): 「投資テーマは崩れていない。企業業績が北極星であり、予想は上方修正が続いている。景気拡大は底堅く、相場の値上がり銘柄の広がりも改善している」と述べ、業績成長の持続性を根拠に強気姿勢を維持。出典: CNBC: S&P 500 is at all-time highs

弱気派の主張

  • 中島義之氏(相場評論家、財経新聞「相場展望」): バフェット指数(時価総額÷GDP)が米国で252%に達し、ドイツ(56%)や中国(55%)と比べ「極めて割高」であると指摘。加えて関税政策・高インフレ・イラン情勢・雇用の弱さ(低採用・低解雇)を挙げ、「トランプ氏の政策失策が経済の重荷になっている」と警戒的な見方を示した。出典: 財経新聞: 相場展望8月13日号
  • Bank of America(BofA)アナリスト: 季節性分析として、1928年以降8〜10月は年間で最も成績の悪い3カ月間であり、下落年でも平均で約7%の調整が入ってきたと指摘。現在の相場も高値圏で過熱感があるとし、荒い値動きの月になる可能性を警告している(個別アナリスト名は元記事未確認のため「BofA」表記)。出典: TheStreet: Bank of America sends sharp August stock market warning(見出し・要旨は検索結果より。本文は403エラーで直接確認不可のため、根拠の詳細確認は限定的)

いずれも「事実」ではなく市場関係者個人の相場観・予測である点に留意。

経済ニュース

経済指標

  • 7月生産者物価指数(PPI、8月13日発表): 前月比0.0%(市場予想+0.2%)、前年比+4.7%(市場予想+4.9%)と、いずれも予想を下回り物価鈍化を示唆。出典: Yahoo Finance
  • 新規失業保険申請件数(8月13日発表): 20.9万件(予想を下回る)と労働市場の底堅さを示した。出典: Yahoo Finance
  • 7月消費者物価指数(CPI、8月12日発表): 前年比の詳細な数値は情報源間で差異があるが、「市場予想並み」との報道で一致。9月FOMCでの利上げ織り込み度は約40%まで低下したと報じられている。出典: OANDA

政権・議会の経済政策

トランプ政権はイラン(ホルムズ海峡情勢)を巡り、軍事的圧力から経済的圧力へ路線を転換したと報じられている。この方針転換が地政学リスク後退の思惑を呼び、原油価格の下落・投資家心理の改善につながった。一方で関税政策は引き続きインフレ要因として弱気派から警戒されている。 出典: Yahoo Finance, 財経新聞

注目個別銘柄・決算

  • ワークデイ(Workday): プライベートエクイティのシルバーレイクによる買収交渉が報じられ、株価が約21%急騰。
  • セレブラス(Cerebras): 決算内容が市場予想に届かず失望売りに見舞われ大きく下落。
  • シスコシステムズ(Cisco): 決算を受け失望売りとなった。
  • アプライド・マテリアルズ(Applied Materials): 年初来で約190%上昇しており、決算発表を控え市場の注目が高まっている。 出典: Yahoo Finance

FOMC・FRB・金利・為替

  • 政策金利: 現在の誘導目標は年3.50〜3.75%。7月29日のFOMCでは据え置きが決定されたが、クリーブランド連銀のハマック総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、ダラス連銀のローガン総裁の3人が0.25%の利上げを主張して反対票を投じるという異例の分裂会合となった。
  • 議長交代: 2026年5月にジェローム・パウエル氏の任期が満了し、後任としてケビン・ウォーシュ氏がFRB議長に就任(5月22日就任)。ウォーシュ議長は前任者と異なり、フォワードガイダンス(将来の金利経路に関する事前示唆)を極力控える方針を明言しており、7月のFOMC声明文は166語と大幅に簡素化された。
  • 9月FOMC(9月15〜16日)見通し: 直近のCPI・PPI鈍化を受け、市場は利上げ見送りの確率を高めに織り込み始めているが、なお9月の利上げ確率を4割前後とみる声もあり、見方は割れている。次回焦点は9月4日発表予定の雇用統計、9月11日発表予定の8月CPI。
  • 米長期金利: 10年債利回りは8月13日時点でおよそ4.68%まで低下(前日比で低下)。インフレ鈍化を受けた利上げ観測後退が背景。
  • 為替: ドル指数(DXY)はおよそ99.9まで低下。ドル円は円安が進行し160円接近が意識されており、通貨当局による円買い介入への警戒感がトレーダーの間で高まっている。

出典: CNBC: Fed rate decision July 2026, CNN: Fed holds interest rates steady after cliffhanger meeting, CNBC: Kevin Warsh wins Senate confirmation, Forbes: Why The Fed Will Raise Rates In September Despite Cooler CPI, TradingEconomics: 米ドル/10年債利回り

テクニカル分析

(数値・水準は概況であり、断定的な売買推奨ではありません。あくまで現状把握のための参考情報です)

S&P500

200日移動平均線は約7,473ポイントとされ、現在値(7,804.54)はこれを大きく上回って推移しており、中長期的な上昇トレンドが続いていると解釈できる。50日線は短中期のトレンドを示す線で、押し目買いが入りやすい水準の目安としてよく参照される。相場が最高値圏にあるため、テクニカル分析の専門家の間では「短期的な過熱感」を指摘する声もあり、行き過ぎた上昇の反動に注意する向きもある。 出典: CNBC: S&P 500 is at all-time highs

ナスダック100

ナスダック100(QQQ)も20日・50日・100日・200日の各移動平均線がいずれも右肩上がりで並ぶ「強気の並び」となっており、短期線が長期線を上回る形が続いている。この並びが崩れて短期線が長期線を下回る場合(デッドクロス)は注意信号とされるが、現状ではそうした兆候は報じられていない。 出典: 所得向上委員会: NASDAQ100 移動平均線リボン

NYダウ

NYダウも8月に入り54,000台を一時付けるなど史上最高値圏で推移しており、S&P500・ナスダックと同様に主要移動平均線を上回る堅調な状態が続いている。上げ幅がやや鈍いのは、決算を控えた個別銘柄の様子見や地政学リスクの影響とみられる。 出典: CNN: The S&P 500 is back at a record high and the Dow just hit 54,000

市場心理指標

  • VIX(恐怖指数): 8月13日は14.45と約7カ月ぶりの低水準で終了。数値が低いほど市場が落ち着いている(警戒感が薄い)ことを示す。出典: ts2.tech: VIX at Seven-Month Trough Ahead of PPI
  • CNN Fear & Greed Index: 62(強欲=Greed)。0〜100のスケールで50超は楽観、25以下は極度の恐怖とされ、現状は投資家心理がやや楽観に傾いていることを示す。過度な「強欲」は過熱の兆候ともされ、逆に警戒材料と見る向きもある。出典: CNN: Fear and Greed Index

今夜の注目イベント

日本時間8月14日夜(米国東部時間8月14日午前)に、以下の重要指標発表が予定されている。

  • 7月小売売上高(小売売上高・自動車除くコア): 前月比+0.3%程度の増加が予想されている(前回+0.2%)。個人消費の強さを測る重要指標。
  • 7月輸入物価指数、7月鉱工業生産・設備稼働率、6月企業在庫なども同時間帯に発表予定。
  • ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値、8月分): 前回55.2から54.1への低下が予想されており、家計心理の重さが続くか注目される。
  • 個別決算も多数控えており、当日だけで70件超の決算発表が予定されている。

出典: X(Markets Today): US Economic & Earnings Calendar August 14 2026, X(Markets Today): 週間経済カレンダー

参考リンク