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米国株

米国株 2026-08-10

3行まとめ

  • 2026年8月10日(月)早朝の日本時間時点で確認できる最新の米国市場の取引結果は、直前の取引日である8月7日(金)終値である(8日・9日は週末で休場)。S&P500は7,757.64(前日比0.62%高)で最高値を更新し、週間では3.6%高と4月以来の好調な週となった。ナスダック総合も1.30%高の26,690.62、NYダウは0.28%高の54,036.93で取引を終えた。
  • 弱い7月雇用統計(非農業部門雇用者数23,000人減)を受けて、市場が織り込むFRBの9月利上げ確率は67%から44%へ低下した。S&P500採用企業のうち決算発表済み436社の85.1%が市場予想を上回る好決算を発表しており、株高を支えている。
  • 一方でホルムズ海峡を巡るイランとの緊張再燃による原油高、8月19日発効予定のカナダに対する追加50%関税、季節的に相場が軟調とされる8〜10月入りなど、警戒材料も残る。今週は8月12日のCPI(消費者物価指数)発表と、コアウィーブ・シスコシステムズ・アプライド マテリアルズの決算が最大の注目材料となる。

市況サマリー

指数 終値 前日比 備考
S&P500 7,757.64ポイント +0.62%(+47.68pt) 最高値を更新、週間+3.6%
ナスダック100 29,722.30ポイント +1.19% 大型テック・半導体主導、週間で反発
ナスダック総合 26,690.62ポイント +1.30%(+342.26pt) 週間+5.2%
NYダウ 54,036.93ドル +0.28%(+151.83pt) 週間+3.0%
ラッセル2000(参考) 3,034.49ポイント +1.10% 週間+3.5%、年初来+22.3%

※値はいずれも2026年8月7日(金)の取引終了時点。8月8日(土)・9日(日)は米国市場休場のため、2026年8月10日(月)早朝(日本時間)の取得時点でもこれが最新の正式な取引結果である。次の取引は8月10日(月、米国東部時間)から。

指数別動向(S&P500 / ナスダック100 / NYダウ)

S&P500

8月7日のS&P500は前日比0.62%高の7,757.64ポイントで取引を終え、最高値を更新した。ソフトウェア企業やメガキャップ・テック株の上昇が主導した(Markets Today / X(旧Twitter)投稿Yahoo Finance)。週間では3.6%高となり、直近では8月中旬に発表される決算・物価指標を消化する展開が見込まれている(CNBC 週間見通し)。

ナスダック100(大型テック・半導体)

ナスダック100は前日比1.19%高の29,722.30ポイントで取引を終えた(取得時点2026年8月10日、Yahoo Finance NDX過去データより)。ナスダック総合も1.30%高の26,690.62ポイントとなり、週間では5.2%の上昇だった(Markets Today投稿)。半導体・AI関連株の反発が続いており、ブロードコムはカスタムAIチップ事業の伸びを背景に直近6カ月でエヌビディアを上回る36%の株価上昇となっている(直近四半期売上高は前年比48%増の222億ドル)(24/7 Wall St.The Motley Fool)。

NYダウ

NYダウは前日比0.28%高の54,036.93ドルで取引を終えた(Markets Today投稿)。週間では3.0%高となったが、3指数の中では上昇率が最も小さく、ハイテク比率の低さが相対的に上値を抑えた形となった(Yahoo Finance)。

強気派 vs 弱気派

強気派(ブル)

  • ファンドストラットのトム・リー氏は、S&P500が今後数週間で8,000ポイントに達し得ると主張している。8月7日終値(7,757.64)からは約3%の上昇にとどまる水準であり、非現実的ではないとの見方を示した(CNBC 週間見通し)。
  • バークレイズ(ベヌ・クリシュナ氏、米国株式戦略責任者)は2026年のS&P500の1株当たり利益(EPS)予想を305ドルから321ドルへ引き上げた。前年比15〜16%の増益を見込む水準で、AI関連の設備投資拡大が業績を押し上げるとの見立てを示している(Yahoo Finance)。
  • AEウェルス・マネジメントの最高投資責任者トム・シオマデス氏は、決算発表済みのS&P500採用企業436社のうち85.1%が市場予想を上回っており、過去の平均(68%)を17.1ポイント上回る好調さだと指摘している(ts2.tech)。

弱気派(ベア)

  • バンク・オブ・アメリカのサビタ・スブラマニアン氏(米国株式・クオンツ戦略責任者)は、2026年末のS&P500目標を主要大手証券の中で最も慎重な7,100とし、現水準からの上値余地は限定的との見方を維持している(CNBC)。
  • ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのマシュー・ミスキン氏は、市場がインフレの再加速を警戒しており、8月12日発表のCPIが予想を上回った場合は金利低下・増益期待という現在の相場の前提が崩れかねないと述べている(ts2.tech)。
  • ホルムズ海峡を巡るイランとオマンの交渉は難航しており、イラン側が米国・イスラエル関係船舶の排除や敵対国への通行課金を求めているとされ、地政学リスクの高まりがブレント原油価格を押し上げ、インフレ再燃・相場調整のリスク要因になっている(Trading Economicsts2.tech)。
  • 季節性の観点では、1975年以降8月はS&P500にとって年間で3番目に成績の悪い月とされ、過去の実績では明確な弱気相場入りには至らないものの、上昇一服の局面になりやすいと指摘されている(The Motley Fool)。

経済ニュース

決算シーズンの好調さ

S&P500採用企業のうち決算発表済み436社の85.1%が市場予想を上回る増益・増収を発表しており、過去平均を大きく上回るペースとなっている(ts2.tech)。今週はコアウィーブ(8月11日、四半期決算)、シスコシステムズ(8月12日、通期決算)、アプライド マテリアルズ(8月13日、四半期決算)の発表が予定されている(ts2.techBenzinga)。

貿易統計・関税政策

米商務省が発表した6月の貿易統計では、財・サービス収支の赤字は733億ドルとなり、5月の776億ドルから縮小した。ただし直近12カ月平均を18%上回る水準が続いている。対中国の財収支赤字は145億ドルから153億ドルへ拡大した(Yahoo Finance米議会合同経済委員会(JEC))。通商代表部(USTR)は7月23日付で中国製品全般への関税率を12.5%へ正式に引き上げた(強制労働に関する輸入禁止措置の不履行を理由とするもの)(China Briefing)。またカナダに対しては、USMCA原産品を含む一部品目に通商法338条に基づく追加50%の関税が8月19日に発効する予定と報じられている(intellectia.ai)。関税政策を巡る不透明感は引き続き相場のボラティリティ要因となっている。

FOMC・FRB・金利・為替

  • 現在のFF金利誘導目標は3.50〜3.75%で、2026年に入ってからFRBは政策変更を行っていない。次回FOMCは2026年9月16日に予定されている(gomarkets.com)。
  • 7月の弱い雇用統計を受け、市場が織り込む9月FOMCでの利上げ確率は67%から44%へ低下した。関税に伴うインフレ再燃を警戒し利上げを支持する当局者もいる中、労働市場の減速がその根拠を弱めた形である(ts2.tech)。
  • 米10年債利回りは8月7日時点で4.64〜4.66%前後と比較的落ち着いた水準にある(ts2.tech)。
  • ドル円・ドル指数(DXY)についても、8月10日(月)早朝の日本時間時点で確認できる最新値は8月7日(金)時点のもの(ドル円157.65円前後、前日比0.42%のドル安・円高)にとどまり、週末の新規更新は確認できなかった(Federal Reserve H.10MacroTrends)。

テクニカル分析

S&P500

現在値7,757ポイントは50日移動平均線(約7,465.52)・200日移動平均線(約7,476.84)をいずれも上回っており、中長期の上昇トレンドが継続していることを示す。移動平均線に基づく評価は「強い買い」で、12種類の移動平均シグナルすべてが買いを示している。一方、14日RSIは約84.0で「買われすぎ」水準にあり、直近の急ピッチな上昇の反動には注意が必要とされる(AltIndex)。

ナスダック100・ナスダック総合

2026年8月10日付のテクニカルレポートでは、ナスダック総合(26,690.61)は中期的な上昇トレンドチャネル内にあり、投資家心理の改善を示唆するとされる。目下は27,000ポイント付近の抵抗線を試す展開で、この水準を上抜けられるかが次の判断材料になるとの分析が示されている(Investtech)。

NYダウ

現在値は50日移動平均線・200日移動平均線をいずれも上回り、明確な上昇トレンドにある。14日RSIは「買われすぎ」水準とされ、S&P500と同様に短期的な調整リスクが意識されやすい状態が続いている(AltIndexの分析手法に準拠、指数別の詳細は前営業日レポートと同水準)。

センチメント指標

VIX(恐怖指数)は8月7日時点で14.90と歴史的にみて低水準にあり、投資家の警戒感は薄い。CNNのFear & Greed Indexも同時点で64(強欲=Greed)であり、楽観的な地合いが続いている。低ボラティリティ環境は上昇トレンドを支える一方、強欲寄りのセンチメントは急な調整のきっかけにもなりやすい点には留意が必要である(feargreedmeter.com)。

今夜の注目イベント

8月10日(月)の米国市場では、大型の経済指標発表は少なく、米東部時間10時に7月の雇用トレンド指数(Employment Trends Index)が発表される程度の見込みである(Investing.com(za))。今週後半にかけては以下が焦点となる。

  • 8月11日(火): コアウィーブが第2四半期決算を発表予定(市場予想は売上高25.6億ドル、1株損失1.21ドル)(ts2.tech)
  • 8月12日(水): 7月の消費者物価指数(CPI)が発表予定(市場予想は前月比0.1%上昇・前年比3.4%上昇、コアは前月比0.3%・前年比2.5%上昇)。シスコシステムズも通期決算を発表予定(ts2.tech)
  • 8月13日(木): 7月の生産者物価指数(PPI、前月比0.2%・コア0.3%上昇予想)。アプライド マテリアルズが四半期決算を発表予定(ts2.tech)
  • 8月14日(金): 7月の小売売上高(前月比0.1%上昇予想)(ts2.tech)

参考リンク