市況サマリー
| 指数 |
終値 |
前日比 |
備考 |
| S&P500 |
7,757.64ポイント |
+0.62%(+47.50pt) |
最高値を更新 |
| ナスダック100 |
29,722.30ポイント |
+1.19% |
大型テック・半導体主導で上昇 |
| ナスダック総合 |
26,690.62ポイント |
+1.30%(+342.26pt) |
週間では+5.2% |
| NYダウ |
54,037ドル前後 |
+0.28%(+151〜152pt) |
エネルギー・金融株が重石 |
| ラッセル2000(参考) |
3,034ポイント |
+1.10%(+32.95pt) |
中小型株も堅調 |
※値は2026年8月7日(金)の取引終了時点。取得時点は2026年8月9日のWeb検索結果に基づく。
指数別動向(S&P500 / ナスダック100 / NYダウ)
S&P500
8月7日のS&P500は前日比0.62%高の7,757.64ポイントで取引を終え、最高値を更新した(CNBC、Investrade)。セクター別ではテクノロジー(ソフトウェア企業の好決算を受けて上昇)、REIT(不動産投資信託)、公益事業が上昇を主導した一方、エネルギーと金融は軟調だった(Investrade)。上昇の主因は弱い雇用統計を受けた金利先高観の後退である。
ナスダック100(大型テック・半導体)
ナスダック100は前日比1.19%高の29,722.30ポイントで取引を終えた(取得時点2026年8月9日、Yahoo Finance NDX過去データより)。ナスダック総合も1.30%高の26,690.62ポイントとなり、週間では5.2%の上昇だった(24/7 Wall St.)。半導体株は週内に大きく買われ、AMDは決算発表を控えて上昇、フィラデルフィア半導体指数(SOX系)も大幅高となった。エヌビディアも上昇した(Yahoo Finance/24/7 Wall St. 経由)。個別では、エアビーアンドビーが決算好調で7%上昇、クラウドフレアが好調な通期見通しを受けて16%上昇した一方、ドラフトキングスは売上高が市場予想(15.1億ドル)に届かず(実績14.4億ドル)、1株当たり損失14セント(市場予想は2セントの黒字)を計上し株価は下落した(24/7 Wall St.)。
NYダウ
NYダウは前日比0.28%高の54,037ドル前後で取引を終えた(Investrade、Trading Economics)。3指数の中では上昇率が最も小さく、ハイテク・グロース株比率が低い分、エネルギー・金融株の軟調さの影響を相対的に受けやすかったとみられる(セクター動向はInvestradeによる)。NYダウの構成銘柄別の詳細な寄与度については、複数の情報源で数値の食い違いが見られたため、本レポートでは断定的な記載を避ける。
強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- エド・ヤルデニ氏(ヤルデニ・リサーチ)は2026年末のS&P500目標を7,700から8,250へ引き上げ、大手ストラテジストの中で最も強気な水準とした(TheStreet)。
- オッペンハイマーのジョン・ストルツファス最高投資ストラテジストは2026年末のS&P500目標を8,100とし、AI主導の増益と経済の底堅さを根拠に強気姿勢を維持している(Yahoo Finance)。
- ドイツ銀行のビンキー・チャダ氏(チーフ・グローバル・エクイティ・ストラテジスト)は目標株価8,000ドルを掲げ、前年末比で約17%の上昇余地があると分析している(TheStreet)。
- モルガン・スタンレーは2026年末のS&P500予想を7,800とし、ウォール街屈指の強気予想の一つとして注目されている(Morgan Stanley)。
弱気派(ベア)
- ファンドストラットのトム・リー氏は「年末までの間に、8月から10月にかけて弱気相場のような局面を経験する可能性がある」と述べ、年末の上値目標(8,000〜8,800)自体は維持しつつも、夏から秋にかけての調整に注意を促している(24/7 Wall St.)。
- カーソン・グループのライアン・デトリック氏は、6月・7月が弱かった後の8〜9月について「1年で最悪の2カ月」になり得ると警告した一方、年間ではS&P500が15〜18%上昇するとの見方は崩していない(Benzinga)。
- バンク・オブ・アメリカは、1928年以降8〜10月がS&P500にとって最も成績の悪い3カ月間であり、上昇確率は55%、平均リターンはマイナス0.02%、平均最大下落率は7.35%になるという季節性データを示し、警戒を促している(TheStreet)。
- アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トーステン・スロック氏は、AI関連株のバリュエーションが1999年のITバブル期よりも過大だと警告している(Fortune)。
経済ニュース
7月雇用統計(8月7日発表)
非農業部門雇用者数は前月比23,000人減少し、市場予想の80,000人増を大きく下回った(一部予想は83,000〜95,000人増)。5月・6月分の雇用者数も合計103,000人下方修正された。失業率は前月の4.2%から4.1%へ低下したものの、平均時給の前年比伸び率は3.2%と2021年5月以来の低水準に鈍化した(Quartz、CNBC、Investrade)。市場はこの下振れを「FRBの利上げ観測後退」と解釈し、株高・金利低下・ドル安という反応を見せた。
通商・関税政策
トランプ政権による関税政策が2026年を通じて相場のボラティリティ要因となっている。政策の不透明感そのものが企業の投資判断を遅らせているとの指摘があり、医薬品・自動車部品分野では下期にさらなる関税引き上げの可能性がリスクとして意識されている(Forbes、U.S. Bank)。
注目個別銘柄・決算(8月7日前後)
FOMC・FRB・金利・為替
テクニカル分析
S&P500
現在値7,757ポイントは50日移動平均線(約7,466)・200日移動平均線(約7,477)をいずれも上回っており、中長期の上昇トレンドが継続していることを示す(Barchart)。14日RSIは約84と「買われすぎ」水準にあり、短期的な過熱感には注意が必要とされる。直近の焦点はこれまでレジスタンス(上値抵抗線)だった7,620ポイント(6月の高値水準)で、8月4日に終値ベースで上抜けており、テクニカル的には「元のレジスタンスが新たなサポート(支持線)に転じる」典型的な上昇ブレイクのパターンとされる。新たなサポート帯は7,580〜7,620ポイント付近とみられている(CNBC、Invezz)。
ナスダック100
現在値29,722ポイントは50日移動平均線(約28,716)・200日移動平均線(約29,052)をいずれも上回り、上昇トレンドを示している。14日RSIは約55で「中立」水準にあり、S&P500やNYダウに比べると過熱感は限定的とされる(Trendlyne)。
NYダウ
現在値は50日移動平均線(約52,793)・200日移動平均線(約52,499)をいずれも上回り、明確な上昇トレンドにある。14日RSIは約83で「買われすぎ」水準とされ、短期的な調整リスクが意識されやすい状態にある(Trendlyne)。
センチメント指標
VIX(恐怖指数)は8月7日時点で14.90と歴史的に見て低水準にあり、投資家の警戒感は薄い。CNNのFear & Greed Indexも8月7日時点で64(強欲=Greed)であり、楽観的なセンチメントを示している(feargreedmeter.com)。低ボラティリティ環境は上昇トレンド継続を支える一方、市場心理が強欲寄りに傾いている局面は急な調整のきっかけにもなりやすい点には留意が必要である。
今夜の注目イベント
8月9日(日)夜は米国市場が休場のため、当日中に予定されている取引材料はない。次の取引は8月10日(月、米国東部時間)からで、以下の点に注目が集まる:
- 8月10日: 米東部時間10時に7月の雇用トレンド指数(Employment Trends Index)が発表予定。決算発表は200社超が予定されており、ケイバンク・テクノロジー・リーダーシップ・フォーラム(8月9〜11日)など業界カンファレンスも開催中(Investrade週間カレンダー)
- 8月11日: 中古住宅販売、小売売上関連指標
- 8月12日: 7月の消費者物価指数(CPI)が発表予定。エネルギー価格上昇を背景にインフレ再燃への警戒が高まっており、市場の最大の注目イベントとなる(Investrade)
- 8月13日: 新規失業保険申請件数、生産者物価指数(PPI)
- 8月14日: 小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数
参考リンク