1. 市況サマリー(前営業日 2026年8月14日時点)
| 指数 |
終値 |
前日比 |
騰落率 |
| 日経平均株価(日経225) |
68,713.80円 |
+405.21円 |
+0.59% |
| 東証グロース市場250指数 |
758.00pt |
+14.90pt |
+2.01% |
| TOPIX |
4,197.20pt |
+21.16pt |
+0.51%(終値ベース最高値更新) |
出典: 税理士ひで note、株探・東京株式(大引け)、時事通信(Yahoo!ニュース)TOPIX最高値
2. 指数別動向
日経225
前日発表の米生産者物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による9月利上げへの警戒が後退。これを好感した米国株高がAI・半導体関連株の買いを誘い、東京市場でも波及した。日経平均は寄り付き後に一時69,608.24円まで上昇し、7万円まで約392円に迫った。ただし7万円という心理的節目や短期急騰への警戒から、指数寄与度の大きい値がさ株を中心に利益確定売りが出て、終値では日中高値から約894円上げ幅を縮小した。値上がり銘柄数は全体の約72%(1,124銘柄)にのぼり、全面高の基調だった。買われたのは半導体関連(アドバンテスト、キオクシアホールディングス、ソフトバンクグループ、太陽誘電)やゲーム関連(任天堂、ソニーグループ、バンダイナムコホールディングス)、海運・自動車(トヨタ自動車、商船三井)など。一方でフジクラ、村田製作所、イビデン、レーザーテック、ディスコ、三菱UFJフィナンシャル・グループなどは売られた。
出典: 株探・東京株式(大引け)、税理士ひで note
東証グロース市場250指数
前日の米国市場で長期金利が低下したことを受け、金利感応度の高いグロース(成長)株に買いが向かい、指数は2.01%高と大幅反発した。主力株買いに加え、出遅れ銘柄への物色(セクターローテーション)も観測された。日経平均が7万円接近で伸び悩む一方、値がさの大型株から中小型株・材料株へ資金がシフトする「銘柄選別相場」の様相となり、グロース市場にも資金が向かった。
出典: 株探・グロース市況、株探・グロース指数先物概況
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- 野村證券のストラテジストは、日経平均株価の見通しを2026年末7万円に上方修正。根拠として、TOPIXのEPS(1株当たり利益)見通しを2026年度244.0(前年度比19.2%増)に上方修正したこと、自社株買いが20兆円超に達し需給が改善していること、国内株式投資信託への資金流入に象徴されるように個人投資家の買い意欲が根強いことを挙げている。
出典: 野村ウェルスタイル
- 経済アナリストの村瀬智一氏(ラカンリチェルカ)は、来週(8月17〜21日)の日経平均予想レンジを66,000円から72,000円とし、直近のリバウンドで13週移動平均線を上抜けたことで7万円回復が意識され、押し目買い意欲が強いとの見方を示した。
出典: ダイヤモンドZAi
弱気派
- 同じく村瀬智一氏(ラカンリチェルカ)は、7万円接近で相場の膠着感が強まれば、短期的に主力大型株から中小型株へ資金がシフトし、心理的抵抗線での利益確定売り圧力がかかる可能性があるとも指摘している。
出典: ダイヤモンドZAi
- 個人投資家向けに市場分析を発信する宮野宏樹氏は、家計支出が前年比3.3%減、サービス業PMIが51.2まで低下(節目の50に接近)するなど内需が弱含んでいる点、街角景況感を示す景気ウォッチャー調査が「景気は悪い」と受け取れる44台の水準にある点を警戒材料として挙げた。また、円安による企業収益の押し上げ効果は7月31日の協調的な為替介入以降、方向転換の兆しがあり、市場コンセンサスが1ドル150円前後への円高進行を見込んでいることから、この追い風の剥落を懸念している。
出典: 宮野宏樹 note・日本市場レポート
4. 経済ニュース
経済指標: 7月企業物価指数(8月13日発表)
日銀が発表した7月の企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は135.8で、前年同月比7.2%上昇。市場予想の中央値7.4%を下回ったものの、6月(7.3%)に続き2カ月連続で7%を超える高水準が続いた。前月比では0.1%上昇にとどまり、市場予想の0.6%を下回った。非鉄金属は前年比40.6%上昇(前月39.3%から拡大)で、AI関連需要によるデータセンター向け設備需要が銅価格を押し上げたことが要因の一つとされる。円ベースの輸入物価指数は29.1%上昇と、依然として円安由来のコスト高が続いていることを示した。
出典: 日本経済新聞、BigGoファイナンス
注目individual銘柄(値動きの大きかった銘柄)
- ネクソン: 株価19.85%上昇。大規模な特別配当の発表が好感された。
- トレンドマイクロ: 株価14.60%下落。AI関連のクラウド投資コスト増加を理由に通期利益予想を引き下げた。
- 半導体関連(アドバンテスト、キオクシアホールディングス等): AI・半導体への物色継続で買われた。
- フジクラ、村田製作所、レーザーテック、ディスコ、三菱UFJフィナンシャル・グループ: 利益確定売りなどにより下落。
出典: 税理士ひで note、株探・東京株式(大引け)
5. 日銀・金利・為替
8月14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は前日比20銭の円高・ドル安となる1ドル159円30〜40銭で取引を終えた。一部通信社が「日銀は早ければ9月に利上げ、ペース加速の可能性」と報じた場面では、ドル円が159.143円まで下落する場面があった。背景には、13日発表の7月企業物価指数で円安を通じた輸入コストの上昇が確認されたことがあり、これが日銀の追加利上げ観測を後押ししている。長期金利(10年国債利回り)の具体的な数値を報じる一次情報は確認できなかったが、利上げ観測の強まりは金利上昇・円高要因として作用しているとの解説がみられた。
出典: 外為どっとコム、みんかぶ・日銀為替市況
6. テクニカル分析(日経225・グロース市場250指数)
日経225については、25日騰落レシオが120%を超える水準まで上昇しており、これは短期的に買われすぎの状態(過熱感)を示す一つの目安とされる。目先のレンジとしては、ボリンジャーバンドの プラス1シグマ(概ね67,960円)からプラス2シグマ(概ね70,030円)の間での値動きが意識されるとの分析がある。また8月限オプションの特別清算指数(SQ値)が69,702.13円で確定しており、この水準が心理的な上値の抵抗として意識されている。直近の上昇で13週移動平均線を上抜けたとの指摘もあり、中期的なトレンドは上向きだが、7万円という節目に近づくほど利益確定売りが出やすい局面にあるといえる。25日・75日・200日の各移動平均線の具体的な数値やゴールデンクロス/デッドクロスの発生有無について、出典を明示できる一次情報は確認できなかったため、本レポートでは断定を避ける。
グロース市場250指数は、金利低下局面で買われやすい(金利感応度が高い)という特性通り、前日の米長期金利低下を受けて2.01%高と大幅に反発した。個別のテクニカル指標(移動平均線・RSI等)についても、出典を明示できる具体的数値は確認できなかった。IPO動向や資金流入額についても、本日確認できた範囲では具体的な統計は見つからなかった。
出典: KABU Lab・朝の市場観測、投資の森・移動平均乖離率
7. 本日の注目点
- 決算発表: サニックスホールディングス、ビルファンド、Jプライム、三井不動産商業、カナディアン・ソーラー、MHグループなどが予定されている。
- 金融政策・為替: 日銀の利上げ時期(早ければ9月との観測)への思惑、FRB高官・日銀審議委員の発言、政府・日銀による為替介入への思惑が引き続き注目材料。
- 米国では今週、ホーム・デポやウォルマートなど小売企業、アナログ・デバイセズなど半導体関連企業の決算が予定されており、その内容が東京市場にも波及する可能性がある。
- 来週(8月17〜21日)の日経平均の予想レンジは66,000円から72,000円とされ、7万円回復への期待と、達すれば利益確定売りが出やすいという綱引きが注目点となる。
出典: Yahoo!ファイナンス・来週の決算発表予定、ダイヤモンドZAi、ダイヤモンドZAi・為替相場注目材料
参考リンク