市況サマリー
| 指数 |
終値 |
前日比 |
騰落率 |
取得時点 |
| 日経平均株価(日経225) |
65,606.71円 |
-76.55円 |
-0.12% |
2026年8月7日大引け |
| 東証グロース市場250指数 |
724.09 |
+3.17 |
+0.44% |
2026年8月7日大引け |
| TOPIX(東証株価指数) |
4,074.93 |
+19.08 |
+0.47% |
2026年8月7日大引け |
指数別動向(日経225 / グロース市場)
日経225
8月7日の東京市場は、前日の米国市場でNYダウが6日ぶりに反落し、原油価格の上昇などが警戒された流れを受け、寄り付き後に一時1,000円を超える下落となった。ただし後場に入ると下値を拾う動きが強まり、急速に下げ渋って65,606.71円(前日比76.55円安、-0.12%)で取引を終えた。
値下がりの中心は半導体・AI関連で、キオクシアホールディングス、アドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテックが軟調だった。ソフトバンクグループも減益決算を受けて売られた。一方、後場は好決算銘柄への買い直しが優勢となり、フジクラが急伸したほか、任天堂、日立製作所、ソニーグループが上昇した。業種別では石油・石炭、その他製品、ゴム製品が上位となり、建設業が最も弱い動きとなった。
東証グロース市場250指数
グロース250指数は続伸し、724.09(前日比+3.17、+0.44%)で終えた。テラドローン、パワーエックス、キューディーレーザ、トライアルホールディングス、エフエフアールアイセキュリティ、技術承継機構など新興・中小型株が個別に買われる展開となった。日経平均が上値の重い展開となる中でも、新興株には物色の矛先が向かった格好。
強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- 野村證券 市場戦略リサーチ部は日経平均の年末見通しを上方修正し、上振れシナリオでは2026年末に日経平均が7万500円、TOPIXが4,500まで上昇するとの試算を示した。根拠として、(1)AI・DX投資が生産性向上に貢献すること、(2)それが賃金・消費の好循環につながること、(3)ROE改善を伴う事業ポートフォリオ改革が進むこと、の3点を挙げている。(出典: NOMURA ウェルスタイル)
- ダイヤモンド・ザイが実施したアナリスト等の専門家106人へのアンケート調査では、64%が2026年の日本株を「強気・やや強気」と回答した。根拠として、積極財政と重点成長戦略による企業投資の活発化への期待、政治の安定性への期待、政策を好感した海外投資家の買い、2025年の史上最高値更新の実績などが挙げられている。(出典: ダイヤモンド・ザイオンライン)
弱気派(ベア)
- **小幡績氏(慶應義塾大学大学院教授、行動ファイナンス専攻)**は、「AI・半導体ブームはまだ続いている」とする強気派に対し、投資対象がGAFAM→マグニフィセント・セブン→エヌビディア単体へと急速に集中してきた点を挙げ、「どんな株価ストーリーも許容された。バブルは作りやすかった」と指摘。リーマンショックとは異なる形のバブルが静かに崩壊しつつあるとの見方を示している。(出典: 東洋経済オンライン)
- 市場のセンチメント指標面でも警戒感がにじむ。8月7日の日経平均VIは前日比4.73%上昇の31.19となり、米国株安や中東(イラン)情勢の先行き不透明感、原油先物価格や米長期金利の強含みといった外部環境の悪化がボラティリティー上昇要因として意識された。(出典: 財経新聞)
経済ニュース
熊本地震による半導体・自動車サプライチェーンへの影響
7月28日、熊本県で最大震度7の地震が発生し、半導体・自動車工場の操業に影響が出た。ルネサスエレクトロニクスは川尻工場・錦工場で稼働を停止、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングも熊本テクノロジーセンターで生産を一時停止、TSMCの新工場建設も中断した。三菱電機は建屋損傷が確認されず7月30日午後から操業を再開。ソニーは8月4日から段階的に生産を再開し、8月中旬には地震発生前の稼働水準への復旧を見込む(2016年の熊本地震では全面復旧に3カ月半を要したが、今回は1カ月以内での復旧見通しとされ、過去の教訓を生かした対応の速さが指摘されている)。自動車ではトヨタ九州が工場の稼働再停止を余儀なくされるなど、九州地方に生産拠点を持つ工場で稼働停止が相次いだ。市場全体としては業績への影響は限定的との見方が示されている。(出典: 時事通信、EE Times Japan、ソニーセミコンダクタソリューションズグループ、日経テックフォーサイト)
注目された個別銘柄(8月7日の市場の反応)
- キオクシアホールディングス・アドバンテスト・東京エレクトロン・レーザーテック: 半導体・AI関連への警戒感から軟調(出典: Yahoo!ファイナンス/株探)
- ソフトバンクグループ: 減益決算を受けて売られた(出典: Yahoo!ファイナンス/株探)
- フジクラ: 好決算を手掛かりに急伸(出典: Yahoo!ファイナンス/株探)
- 任天堂・日立製作所・ソニーグループ: 好決算への買い直しで上昇(出典: Yahoo!ファイナンス/株探)
経済指標
前日発表分として市場に大きな影響を与えた国内経済指標(GDP・CPI・日銀短観・機械受注・貿易統計など)は、今回の調査時点(8月9日)では確認できなかった。直近では7月30〜31日に貿易統計(6月分)や鉱工業生産指数(6月分速報)などが公表されているが、8月7日時点の市場動向との明確な関連は確認できなかった。
政策動向
日米両政府は7月31日(米東部時間)、円安是正に向けた協調円買い介入を実施した。片山さつき財務相は8月3日、米財務省と協調して円買い介入を実施したと発表し、「最近見られた急激な円の変動と無秩序な動きに対応するもの」と説明、「さらなる実施もちゅうちょせず」と述べた。この協調介入は日米間で約15年ぶり(2011年以来)とされる。介入を受け、ドル円は7月23日につけた約40年ぶりの円安水準(1ドル163円台)から、8月3日には1ドル155円台まで円高方向に振れた。(出典: NHKニュース)
日銀・金利・為替
日銀
日銀は2026年6月15・16日の金融政策決定会合で政策金利を1.00%に引き上げた。これは1995年9月以来の高水準となる。7月31日の日米協調円買い介入を受け、市場では次回9月の金融政策決定会合を視野に、日銀による追加利上げ観測の前倒しが進んでいる。(出典: Bloomberg、第一生命経済研究所)
金利
日本の長期金利(新発10年国債利回り)は8月上旬にかけて2.8%程度で推移。8月発行分の10年利付国債入札における基準金利の複利利回りは2.83%となった。(出典: LIMO&ファイナンス、財務省関連情報)
為替
ドル円は、7月31日の協調介入後に一時155円台まで円高が進んだが、その後は再び円安方向に振れ、8月7日のアジア時間には158円台半ばで推移した(中東・イラン情勢への懸念の広がりが背景)。同日のニューヨーク市場では、7月の米雇用統計が予想外に弱い結果となったことで過度な米利上げ観測が後退し、米長期金利低下に伴うドル売りが進んだ結果、158円39銭から156円68銭まで円高方向に振れて取引を終えた。円安局面では輸出関連株に追い風、内需株にはコスト増の逆風となる構図が意識されている。(出典: OANDA、財経新聞)
テクニカル分析
日経225
8月7日時点で、日経平均(65,606.71円)は短期の5日移動平均線(65,060円)と中期の25日移動平均線(65,968円)の間で推移しており、25日線が上値を抑える形となる一方、5日線が下値支持として意識される展開だった。10日移動平均線(64,026円)が上向きに転じつつあり、これが25日線を上抜けられるかが目先の焦点とされている。やや長い目で見ると、8月5日時点の分析では75日移動平均線が65,132円付近、200日移動平均線が57,226円付近にあり、現在値は主要な移動平均線が密集する水準の近辺で中立的な値位置にあるとされた。ゴールデンクロス・デッドクロスのような明確なシグナルは出ていない。
RSI(14日)は8月7日時点で54.91となっており、50を上回る中立からやや強気寄りの水準で、買われすぎ(70以上)・売られすぎ(30以下)のいずれの水準からも距離がある。騰落レシオ(25日)は8月7日時点で117.10となり、過熱の目安とされる120に接近しつつあるが、まだ明確な過熱水準には達していない。日経平均VI(恐怖指数)は8月7日に前日比4.73%上昇の31.19となり、米国株安や中東情勢への懸念など外部環境の悪化を受けてボラティリティーへの警戒がやや高まった。
上値の目処としては、ボリンジャーバンド+1σ(13週)の69,011円付近、均衡表雲上限の68,999円付近が意識される。下値の目処としては、75日移動平均線の65,132円付近、均衡表雲下限の64,921円付近が意識される(いずれも8月5日時点の水準)。
東証グロース市場250指数
グロース250指数(724.09)は8月7日に続伸し、テラドローンやパワーエックスなど新興・中小型株への物色が続いた。ただし、詳細な移動平均線・RSIの具体的な数値は今回の調査では確認できなかった。全体としては、日経平均が方向感に乏しい中でも新興株には資金が向かいやすい地合いが続いている。
本日の注目点
来週(8月10日〜14日)は、楽天グループ、住友鉱山、東京海上ホールディングスなど主要企業の決算発表が本格化する。決算内容が市場予想を上回れば安心感からの買いにつながる可能性がある一方、下振れれば警戒感が強まる展開も考えられる。また、7月28日の熊本地震で稼働を停止した半導体・自動車工場の復旧進捗(8月中旬に地震前水準への回復を見込む)や、日米協調為替介入後の円相場の動向、9月の日銀会合に向けた追加利上げ観測の変化にも引き続き注目が集まる。(出典: 株探ニュース)
参考リンク