前回からの変化
前回(2026-10-11)との比較である。週末で新規のモデルリリースは確認できなかった。以下は要約記事ベースの情報が中心で、一次情報まで確認できていないものを明示する。
変わったこと(変化・新規)
- 前回はAnthropicによるエージェントの意図しない操作の報告が主題だったが、本日はMicrosoftのWork IQ試験版(10月11日付の報道)に主題が移った(AI Agent Store)
- 前回触れなかったエージェント同士の標準化の遅れ(PAP、Gemini agentsの一般提供、A2A Registry)が、まとめて報じられた(AI Agent Store)
昨日と同じこと(継続)
- Reflection AIのBeam(重みは「10月中」に公開予定)は、新しい公開日が出ていない状態が続く
- 直近のモデル一覧でも、10月7日のClaude Haiku 5.5より新しい登録は見当たらない(LLM Stats)
- 前回のAnthropicの報告(米政府関係者が事故報告を求める動き)は、原文の確認が引き続きできていない
要因の連続性
- 継続要因: エージェントを企業の業務データや外部サービスにつなぐ動きと、その安全・標準化の要請
- 新規要因: 標準仕様(PAPなど)の公開遅れが、業界全体の課題として整理された
- 解消した要因: なし
本日のハイライト
MicrosoftのWork IQ試験版
報道によると、MicrosoftはCopilotのエージェントを、Dynamics 365とPower Platformの実データにつなぐWork IQの試験版を公開した。エージェントは顧客情報、基幹業務(ERP)のデータ、自動化フローの情報を参照して、業務の判断に使える。一般提供の時期と価格は未発表である(AI Agent Store)。要約記事での確認であり、Microsoftの公式発表は今回確認できていない。企業向けの話題だが、自分で業務エージェントを作る人にとっては、エージェントに渡すデータの範囲と権限をどう設計するかを考える材料になる。
主要企業のリリース
Anthropicは10月7日にClaude Haiku 5.5を公開した。価格は100,000トークンまでの入力が100万トークンあたり0.10ドル、出力が0.50ドルで、前世代のHaiku 4.5(1ドルと5ドル)より約75パーセント安いとされる。ただし新しいトークナイザー(文章をトークンに分ける仕組み)は、同じ入力で約30パーセント多くのトークンを生むとされる。コンテキスト長は100万トークン、最大出力は12万8千トークンで、努力水準(effort)を調整できる(Let's Data Science)。
MistralはLarge 4のプレビューをAPIで公開している。報道では専門家混合(MoE)の構造で総パラメータ約1兆、1回の処理で動くのは約490億、重みの公開は10月27日の予定とされるが、Mistral自身の投稿は「月末まで」としか述べていない(Pasquale Pillitteri)。
新興AI・注目の新顔
新顔なし。前回までに紹介した案件に、新しい情報は出ていない。
AI開発手法
エージェント間の取引を標準化する仕様の公開が遅れている。SierraがMeta、Shopify、Stripe、Walmartと開発するPAP(Personal Agent Protocol)のv0.1仕様は、10月10日時点で未公開だった。Gemini agentsの一般提供とA2A Registry(エージェント同士の相互発見の登録簿)も延期されたと伝えられる(AI Agent Store)。自分でエージェントを連携させる場合は、標準仕様の確定を待たず、MCPなど既存の仕組みで当面を組む判断材料になる。
AIを使った新サービス
特筆すべき新サービスなし。
トレンドのAI活用法
特筆すべきトレンドなし。
LLM性能比較・得意分野
Claude Haiku 5.5の公表ベンチマークとして、二次情報のまとめ記事は次の数字を伝えている。最大努力水準での値で、GDPval-AA v2.1(Eloスコア)は1620(GPT-6 Lunaは1437)、SWE-Bench Proは64.8パーセント(Sonnet 5.5は81.3パーセント)、OSWorld 2.1は72.4パーセント、Terminal-Bench 4.0は39.2パーセント(Sonnet 5.5は70.6パーセント)だった。努力水準が中程度(既定)だとGDPval-AAは1277に下がる。この条件では、安価な高速モデルである一方、複雑なシェル操作の課題では上位モデルに差があるという範囲の話にとどまる。数字の出所は発表元またはその転載で、第三者の同一条件の検証はまだ確認できていない(Computing for Geeks)。
研究・技術
一次情報まで確認できた注目の研究は、今回見つからなかった。

