前日からの変化
前回レポート(2026-08-22)との比較。
変わったこと(変化・新規)
- BTC価格: 前回約$77,400前後 → 本日約$77,300〜77,400(24時間ではおおむね横ばい、直近レンジ$75,775〜$77,595)。前回比ほぼ横ばい(CoinGecko)。
- ETH価格: 前回約$2,350〜2,400 → 本日約$2,440。前回比約+2〜4%(CoinGecko)。
- XRP価格: 前回約$1.42 → 本日約$1.50。前回比約+5〜6%(The Block)。
- ZEC価格: 前回約$645〜660 → 本日約$793〜818(一時$855、8年ぶり高値)。前回比約+23〜27%と大幅続伸(The Block)。
- ビットコインドミナンス: 前回59.32% → 本日約57.87%に低下。アルトコインへの資金シフトが進んだ([検索結果に基づく複数報道])。
- ETF資金フロー(続報): 前回は「8/19・8/20の2日連続流入拡大」だったが、8月17日〜22日の週間集計で合計約26億ドル(BTC約19億ドル、ETH約6.97億ドル)の純流入となり、2025年10月以来最大の週間流入に発展。前週の約3.92億ドル流出超から大きく転換した(The Block)。
- CLARITY法案(続報・新指標): 9月15日の上院手続き採決日程自体は前回から変化なしだが、Polymarket予測市場ではCLARITY法案が2026年中に成立する確率が2月のピーク82%から16%まで低下したと報じられ、規制明確化への期待にやや後退の兆しが出ている(Bitcoin Foundation)。
- Zcash(ZEC)のGrayscale ETF転換申請(新規進展): GrayscaleはZcash Trustを「The Zcash ETF」に転換する5回目の改訂申請書を提出し、NYSE Arca上場・スポンサー報酬年2.5%等の詳細が明らかになった。DCG(Grayscaleの親会社)が約20万ZECをトラストへ拠出する非拘束的協議も進行中(The Block)。
- 強気派の目標引き上げ(新規): Standard Chartered(Geoff Kendrick氏)は前回の「年末10万ドル」目標について「10万ドルでは低すぎる可能性がある」とし、ETF需要の改善が続けば過去最高値圏(約12.6万ドル)への回復もあり得るとの見方を示した(exchangerates.org.uk)。
- Fear & Greed指数: 前回72(「強欲」)→ 本日66前後(「強欲」、alternative.me調べ。前日値は71)。過熱感はなお強いが、ピークからはやや低下(alternative.me)。
昨日と同じこと(継続)
- BTC・ETHとも「深い買われすぎ」というテクニカル状況が継続。
- 米財務省の国債買戻しプログラム拡大・緩和的姿勢は引き続き上昇材料として意識されている。
- SEC「Regulation Crypto Assets」のパブリックコメント募集(60日間)が継続中。
- Coldcardハードウェアウォレット・ハッキング事件(7月30日発覚、被害額約1,816BTC規模)は継続案件として認識されているが、本日新たな大型ハッキング事件の報道は確認できなかった。
- 日本の改正金融商品取引法・改正資金決済法は施行準備段階が継続。ステーブルコインを使ったコンビニ決済の実証実験(ローソン関連の複数の取り組み)も継続的に広がっている。
要因の連続性
- 継続要因: 米財務省の国債買戻し・緩和的姿勢(前回からの継続材料。引き続き株式・ビットコインともに支持材料として作用)。BTC・ETHの深い買われすぎというテクニカル状況(過熱そのものは継続)。CLARITY法案の規制明確化期待(9月15日の採決日程自体は継続する材料)。
- 新規要因: Zcash(ZEC)のGrayscale ETF転換申請の具体化(8年ぶり高値への急伸を牽引する新たな材料として浮上)。Standard ChartertedのKendrick氏によるビットコイン強気目標の上方修正(10万ドル→最大12.6万ドル圏)。Polymarket予測市場が示すCLARITY法案の年内成立確率の急低下(82%→16%)という、規制期待に水を差す新たな弱気材料。
- 解消した要因: 前回まで弱気材料とされていた「ビットコインETFの累計流出傾向」は、週間で26億ドル規模・2025年10月以来最大の流入超となったことでほぼ解消したと言える。一方、Fear & Greed指数のわずかな低下(72→66)が示すように、過熱感そのものは解消していないもののピークからは若干後退している。
1. 価格サマリー
データ取得時点は日本時間2026年8月24日早朝(米国時間8月22日夜〜23日、休日を含むため取得元により時刻差あり)。
| 銘柄 |
価格(USD) |
前回比(目安) |
| BTC |
約$77,300〜77,400(24hレンジ$75,775〜$77,595) |
ほぼ横ばい |
| ETH |
約$2,440 |
約+2〜4% |
| XRP |
約$1.50 |
約+5〜6% |
| SOL |
約$91.6 |
約+3% |
| ZEC |
約$793〜818(一時$855、8年ぶり高値) |
約+23〜27% |
出典: CoinGecko(BTC), CoinGecko(ETH), The Block(XRP), The Block(ZEC)
2. 銘柄別動向
BTC(ビットコイン)
8月21日に一時$79,500近辺まで急伸した後、$77,000台での方向感に乏しいもみ合いが続いている。米財務省の国債買戻しプログラム拡大観測を引き続き好感する一方、Fear & Greed指数がわずかに低下するなど過熱感のピークはやや過ぎつつある可能性がある。ビットコインドミナンスは前回59.32%から約57.87%へ低下し、アルトコインへの資金シフトが進んだ。ETF市場では週間で約19億ドルの純流入となり、2025年10月以来最大級の資金流入となった。
出典: CoinGecko, The Block
ETH(イーサリアム)
前回200日移動平均線を上抜けた勢いを維持し、約$2,440まで続伸(前回比+2〜4%)。ETH向けETFにも週間で約6.97億ドルの純流入があり、BTCと並んで資金流入が拡大した週となった。
出典: CoinGecko, The Block
その他アルトコイン
- ZEC(Zcash): 約$793〜818(一時$855)で8年ぶり高値を記録(週間では+30〜60%規模との報道もある)。GrayscaleがZcash Trustを「The Zcash ETF」へ転換する5回目の改訂申請書を提出したことが最大の材料。デリバティブ市場が主導しており、24時間の先物出来高(約95.4億ドル)が現物出来高(約10.6億ドル)を大きく上回る点には過熱・投機色の強さが表れている。
- XRP: 約$1.50(前回比+5〜6%)。XRP向け現物ETFにも8月22日時点で約3,978万ドルの純流入があり、機関投資家需要の回復が確認された。
- SOL(ソラナ): 約$91.6(前回比+約3%)。BTC・ETHに比べ緩やかながら底堅く推移。
出典: The Block(ZEC), The Block(XRP)
3. 強気派 vs 弱気派
強気派(ブル)
- Geoff Kendrick氏(Standard Chartered デジタル資産調査責任者): 前回示した「年末10万ドル」目標について「10万ドルでは低すぎる可能性がある」と上方修正し、ETF需要の改善が続けば過去最高値圏(約12.6万ドル)への回復もあり得ると指摘(exchangerates.org.uk)。
- Iliya Kalchev氏(Nexo Dispatchアナリスト): 「これまでの数週間は一部の個別銘柄に上昇が偏っていたが、今回のラリーは真に広範だ」とし、XRPをはじめとするアルトコイン全体への資金流入の広がりを強気材料として指摘(The Block)。
- Fabian Dori氏(Sygnum CIO): 機関投資家によるETF資金流入、規制の進展、各国政府・機関の関心の高まりといった構造的な押し上げ要因は今後も支持材料であり続けるとし、「主流採用への方向性はますます確かなものになっている」と述べた(The Block)。
弱気派(ベア)
- Ali Martinez氏(暗号資産アナリスト、X上で発信): ビットコインの3日足チャートでTDシーケンシャルの売りシグナルが点灯したと指摘し、ビットコインが2022年以降毎年8月に下落している季節的なアノマリー(過去4年平均で約1割の下落)と合わせ、8月は強気派にとって厳しい局面になり得ると分析(finbold)。
- 一部アナリスト(継続、CoinDesk等の報道に基づく): 十分なスポットETF資金流入の持続やマクロ環境の緩和が伴わなければ、ビットコインは上値の重い局面に戻る可能性があるとの慎重な見方も引き続き存在する([検索結果に基づく報道要約])。
- Polymarket予測市場(参考、市場参加者の集合的見方): CLARITY法案が2026年中に成立する確率は2月のピーク82%から16%まで低下しており、規制明確化を強気材料としてきた向きには弱気材料となり得る(Bitcoin Foundation)。
(強気・弱気とも複数サイト・複数の発言者から収集した。相場観であり事実ではない点に留意)
4. 社会実装ニュース
- 日本のステーブルコイン決済実証(継続・拡大中): ローソンでは8月4日(HashPortとの実証)、8月17日(ネットスターズとの第2弾実証。USDC・USDT・JPYCを複数チェーン(Solana・Morph・Polygon)で検証、既存POSと連携し約5秒で決済処理を確認)、8月20日(デジタルガレージ・JCBとの訪日外国人向けUSDC決済実証)と、複数事業者による店頭決済の実証実験が短期間に連続している。ただし8月19日時点の報道では「加盟店から強い導入要望はまだなく、商用化の具体的な時期は未定」とされており、いずれも実証実験(PoC)段階にとどまる(CRYPTO TIMES)。
- 米大手銀行のトークン化預金網 vs ステーブルコイン連合(参考・継続): JPモルガン・シティ・バンクオブアメリカ・ウェルズファーゴ(8月4日参加)によるThe Clearing House経由の共同トークン化預金ネットワークは2027年上半期の稼働目標である一方、Open USD等のステーブルコイン連合が2026年中の稼働を目指しており、銀行勢に対しステーブルコイン勢が先行する可能性が指摘されている。本番運用はまだ先の話である点に留意([検索結果に基づく報道要約])。
- 直近24時間以内に新たな本番運用・商用化事例の報道は確認できなかった。
5. 法改正・規制ニュース
米国
- CLARITY法案(続報): 9月15日に上院で本会議進行に向けた手続き採決(クローチャー動議)を行う日程は前回から変わらず。共和党53議席のうちホーリー・ポール両議員の造反が見込まれる一方、可決には民主党から最低8票の賛成が必要とされ、委員会段階で賛成した民主党議員は2名にとどまる。Polymarket予測市場では2026年中の法案成立確率が2月のピーク82%から16%まで低下したと報じられており、成立のハードルは前回時点よりも高く見積もられている(Bitcoin Foundation, CoinDesk)。
- SEC「Regulation Crypto Assets」(継続): 8月18日に正式提案されたパブリックコメント募集(60日間)が継続中で、本日時点で新たな進展の報道は確認できなかった。
日本
- 改正金融商品取引法・改正資金決済法(継続): 施行準備段階が継続。本日時点で新たな進展の報道は確認できなかった。
- 申告分離課税(継続): 暗号資産取引への20.315%申告分離課税移行は、金商法改正の施行を前提に2028年1月以降の適用開始見通しのまま変化なし。
6. テクニカル分析
BTC(ビットコイン)
- 移動平均線: 引き続きEMA200(前回約$71,923.96)を上回って推移しており、8月21日の急騰でテクニカル構造は「下値サポートに転じつつある」状態を維持している。
- RSI: 前回の日足RSI(84.45)からは幾分低下したとみられるが、依然として「深い買われすぎ」水準にあるとの分析が複数サイトで示されている。急騰の勢いを示す一方、短期的な反落・調整が入りやすい水準である(断定的な売買判断材料ではない)。
- サポート・レジスタンス: 直近のピボットは前回同様おおむね$75,000台半ば、レジスタンスは$78,000弱、サポートは$74,000前後が目安とされる。
- センチメント: Fear & Greed指数は66前後(「強欲」、alternative.me調べ)。前回72からやや低下し、過熱感のピークはやや過ぎつつある可能性がある。
- 季節性(参考): 一部アナリストはビットコインが2022年以降、毎年8月に下落する傾向(過去4年平均で約1割の下落)があると指摘しており、過熱したテクニカル状況と合わせ、短期的な調整リスクとして意識される。
出典: alternative.me, finbold
ETH(イーサリアム)
- 移動平均線: 前回に続き200日移動平均線を上回って推移。2月以来のテクニカル構造の転換が維持されている。
- RSI: 前回84.8まで上昇した「年初来で最も買われすぎ」の水準からは幾分緩和されたとみられるが、なお高水準が継続。BTCと同様、短期的な反落・調整が起きやすい局面とされる(断定的な売買推奨ではない)。
- その他: 直近のETFへの資金流入拡大(週間約6.97億ドル)は、テクニカル的な過熱感を裏付ける需給要因として意識されている。
出典: The Block
7. 業界トピック
- ビットコイン・イーサリアムETF資金フロー(続報): 8月17日〜22日の週間で合計約26億ドルの純流入(BTC約19億ドル、ETH約6.97億ドル)となり、2025年10月以来最大の週間流入を記録。取引高もBTCで前週比+219%、ETHで+259%と急拡大した。もっとも2026年通年ではBTC ETFが約29億ドル、ETH ETFが約1.92億ドルの累計流出超であり、直近1週間の強さと年初来トレンドにはなお乖離がある(The Block)。
- Zcash ETF思惑によるアルトコイン相場の主役交代: GrayscaleのETF転換申請進展を受け、ZECが8年ぶり高値まで急伸。デリバティブ市場が主導する値動きであり、投機的な色合いが強い点には留意が必要(The Block)。
- Coldcardハードウェアウォレット・ハッキング(継続、新規報道なし): 7月30日頃発覚した大規模ハッキングは被害総額約1,816BTC(約1億1,600万ドル)規模とされ、本日時点で新たな大型ハッキング事件の報道は確認できなかった。
出典: The Block, The Block
参考リンク